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曖昧さ回避

スコットランド妖精。⇒タム・リン


概要編集

CV:天野由梨(FM-TOWNS版) / 笠原弘子(PCエンジン版 / ラジオドラマ版)


ホルス族の呪いにより、聖地イシュ・バーンに住めなくなったドラゴンたちの移り住んでいたドラゴン公国に漂着した難破船の唯一の生存者。幼く記憶喪失の彼女は「タムリン」と名付けられて、ドラゴンたちに大事に育てられた(ドラゴンはめったに子供が生まれないため、子供を大切に扱う習慣のある種族)。

タムリンは幼馴染となった子供のドラゴン、アトルシャンと共にすくすくと成長していった。


やがて美しい少女に育った彼女はある日決断し、アトルシャンの説得を振り切り、長老・白龍の力を借りてイシュ・バーンへ戻ってしまう。※PCエンジン版では白龍に説得されてイシュ・バーンへ帰った設定に変更されている。

別れ際にアトルシャンは自らの角をタムリンに託すし、「その身に危機がせまったとき、この角を笛として僕を呼べ」と彼女の危機に必ず駆けつけると約束した。


イシュ・バーンにたどり着いたタムリンは戦乱に巻き込まれ、魔軍により苦しむ人々を見て決心する。今こそ角笛を吹く時が来たのだと。そして角笛に呼ばれて駆けつけたアトルシャンと共に魔軍に立ち向かうのだった。


タムリンレーザーを撃つだけのヒロインかよ!編集

…しかし多くのファンには前述のようなストーリーよりも、ゲーム内でのある行為の方が痛烈に印象に残っているようだ。


本作は『ドラゴンクエストⅣ』のように主人公以外のパーティメンバーはAIで動くRPGである。…ここを読まれた方、この時点でもう嫌な予感がしたかもしれない。


タムリンは攻撃魔法使いであるものの回復魔法も使え、一定時期には回復魔法を使えるのが彼女しかいなくなるため重要なのだが、これが超強力な攻撃魔法「レイヴァース」を使えるようになるとそればかりを撃つようになってしまう。それが味方が死にそうで回復が必要な場面であっても。

加えて言うと、このゲームには死者蘇生の魔法なんてものも存在せず、死んだらその時点でキャラロスト…などという生易しいものですらなく、「アトルシャンの戦略ミス」というプレイヤーへの冤罪つきの即ゲームオーバーである。戦闘狂のハスラム王子が突撃して返り討ちに合って終了するのもいつもの光景。だというのに、彼女は知ったことかとばかりにレイヴァース(なお、欲しい時には撃ってくれない模様)。


それもそのはず。

実はこのゲームには魔法を4つまでしか覚えられないという特徴があり、レイヴァースを覚えるとその途端に回復魔法を忘れてしまうのだ。

そのため使うことすらできなくなっているとは気づかずタムリンに回復魔法を期待し、その期待を裏切られるプレイヤーが続出することになったのである。

なおこれはPC版での話であり、PCエンジン版やスーパーファミコン版では回復魔法は使えるままに修正されている模様。ただ、PC版でもファルナも回復魔法を使ってくれる場合がある…が、その最強武器であり、長いサブイベントの末に手に入る「粒子カッター」(困った事に物凄く強い)を使うと高確率でゲーム進行が停止するという致命的バグを抱えているためやはり彼女も戦犯である。


かくして、このことは「タムリンレーザー」の呼び名と共にある種のトラウマとして語り継がれているとか…。


とはいえ最終戦の頃には、位置取りにもよるが上手くいけば敵を麻痺させてレーザーでハメ殺すというえげつない行為を行うようになり、恐ろしくも頼もしい。ちなみにボスキャラクターであるザンディーグにも麻痺は有効なのでやっぱり怖い。


昔さ、フィアルって、ホルスに関してはクイーンがいたよな編集

別媒体でのタムリンについて、上記で解説された人物とは別の「タムリン」が登場するので、「コンピュータゲームのエメラルドドラゴンに登場するタムリン」については、便宜上「(原作の)タムリン」とする。


小説版(飛火野耀)ではホルス属の女王はファルナに変更されアトルシャンも世界から消えてしまったのでハスラムと結婚している。

…が、一ヶ月後にハスラムは事故死。未亡人となりイシュ・バーンを統一する女王になった。


その続編「竜を呼ぶ少女」(篠崎砂美)では未来のイシュ・バーンでヒロインとして登場する正体不明の少女。伝説の女王タムリンに似ていたためタムリンと呼ばれる。

実は(原作の)タムリンの姉で、幼い頃に(魔王ガルシアの時代より更に)未来の世界に時空転移されていたのだった。


漫画「もう一人のアトルシャン」(近石雅史)では少し未来のイシュ・バーンでヒロインとして登場する記憶喪失の少女。(原作の)タムリンには似ていないが、彼女の夫である(原作の)アトルシャンの孫のアトルシャンに助けられたためタムリンと呼ばれる。

ホルスを呪う魔女の血が流れており、(原作の)タムリン=ホルスの血を引く孫のアトルシャンを救おうとして放った魔法の力が逆に彼を傷つけてしまう。

本名は名乗らずじまい。


人物編集

上記の記述が示すように、美人だが癖のある人物。

自分の魔法のミスを「アトルシャンが悪いのっ」と、何故かアトルシャンが悪いと決めつけるなど、かなりわがままぶりが目立つ。


ちなみにわがままなのはどの機種でもデフォルトだが、PC版とPCエンジン版では性格がだいぶ異なる。


PC版では白龍に説得されたわけでなく自らの意志と考えで人間界に戻ることを決意し、とどまるように言うアトルシャンにも毅然と説得して説き伏せるなど、自立心旺盛で気丈な性格。

ホルスに捕らえられたときも、自力で脱出して、牢に捕まっているアトルシャンたちを助けに来て、「私はエメラルドの戦士よ。彼ら(ホルス)と戦う意志に変わりはないわ」と言い放つなど、たくましさも併せ持つ。FM-Towns版では天野由梨ボイスとあいまって、勝気な印象も漂っている。


PCエンジン版とスーパーファミコン版では、おとなしい性格になり、よく捕まったり、泣いたりする、守られ系ヒロイン。イシュ・バーンに帰ると告げたときはアトルシャンを泣き落としで納得させたり、再会時に涙を流してアトルシャンを抱きしめたり、自分がホルスだと告白するときも涙を流すなど、本当によく泣いている。だが、何度も言うが、わがままなのに変わりはなく、PCエンジン版の体験版のおまけドラマでは、牢屋に捕まっているときに「遅い、遅すぎる…アトルシャンたらひどーい!」とやって来ないアトルシャンに対してぶつぶつ文句を言っていた。


余談編集

  • PCエンジン版のキャスティングは、タムリン以外のキャスティングは木村明広氏によるもので、タムリンのみ事務所推しで笠原弘子に決定した。
  • 一連の行動と性格が災いしてか、ヒロインでありながら、ラジオドラマの人気投票では6位に終わり、ファルナより下という残念な結果に終わっている。

関連タグ編集

エメラルドドラゴン

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