人物
種族:ハーフフット
本名:チルチャック・ティムズ
年齢:29歳
CV:泊明日菜
種族特性として鋭い感覚を持ち、解錠や罠の解除などを担う鍵士(レンジャー、スカウト系の冒険者)。
仕事道具のピッキングツールをいつも身に着けている。
ライオスパーティーの中では一番ダンジョンに精通しているメンバーで、その危険性を理解しながらダンジョン最奥に進むことも可能という条件のため、自身の雇い賃は相場よりかなり高額に設定しており、前払い制でしか受け付けない。
その分雇い賃以上の働きをしっかりこなすので、実力の伴ったパーティーならばすぐに賃料分を超える収入を得ることができる。
非常に小柄な外見から分かる通り体重も軽く、踏んで発動するタイプのトラップも慎重に扱えばトラップを発動させないで済む。
初めて入る部屋に罠がないかを確認する際は身につけている荷物は全部外し、更には靴を脱いだ上での肌感覚まで総動員してトラップの有無を確認する仕事人。
またダンジョンに長く入ってきたので、2日くらいは何も食べずに水だけでも問題ないくらい空腹に強く、自身の体重が重くならないように体重管理まで行っているほどだったが、
センシがパーティーに加入して毎日3食魔物飯を食べるようになってから自分でも自覚するほど空腹に弱くなり、体重も増えてきている模様。
そんな見た目は子供だがれっきとした29歳。ハーフフットとしてはそこそこいい年齢らしく、チェンジリングで人種がトールマンに変わった際は見事にくたびれた中年といった風貌になっていた。
実際、ウケようとしてついアダルトな小話を披露してパーティの面々をドン引きさせたり、父親は酒の飲み過ぎで早死にしたにもかかわらず、酒を飲めないのは人生の損と考えるほどの飲兵衛で、酒があれば飲みたがったりとおっさんくさい。
レッドドラゴンとの決戦前にさえワインに手を伸ばそうとしてマルシルに止められている。
実は妻子持ちだが、最近は会っていないらしい。
その分、精神面ではパーティ一番の大人で、どこかネジの外れているライオスやセンシ、ドジを踏みやすいマルシルの歯止め役となっている。仕事外として戦闘に直接参加することはないが、的確な判断力で仲間の窮地を救うこともある。一方で、罠を突破するときには命を預かる気負いから神経質になることも。
私事と仕事をきっちり別ける性格のようで、パーティー中で一番ドライ。パーティから離脱したナマリやシュローと同様、パーティには被雇用者として参加している。そのため、離脱したメンバーを情がないと非難したマルシルに対しては、その考えの甘さを指摘し、安易に情に縋ることはパーティの崩壊を招くことになると釘を刺した。
ダンジョン再突入の際には「俺の仕事を忘れてもらっちゃ困る」と言って同行したが、それも前払い報酬の契約に基づく仕事のためとしている。
実際には見栄っ張り、かつ仲間想い、同族想いの性格をしている。
奥さんとは離婚したわけでなく別居で、これについても大筋の理由はチルチャックの見栄が原因(56話で詳しい。また同話でマルシルが想像を語ったがほぼ正解である様子)。
上記の前払いに関する発言についても、オークの族長の妹との会話の中で「俺がついていくなんて言ったせいでアイツも後に引けなくなったのかも」と漏らしており、実は仲間を大切に思っていると判る。
また島のハーフフットの組合を作りその代表をしていたらしく、カブルーのパーティメンバーで、同じハーフフットのミックベルには仲介料を要求されたこともあり、口うるさくがめついおっさん扱いをされている。が、これは新人時代にサキュバス狩りのパーティに誘われた際に騙され、サキュバスの餌にされかけていたと知って逃げた過去から、同族が使い捨てにされないようにとの思いからであった(前払いでしか仕事を受けなくなったのもこの過去のため)。
過去には探索中に文字通り煮え油を被ったことがあるらしく、死には至らなかったもののマルシル曰く「可哀想」な目に遭った。一番嫌いな魔物はミミックでその次がテンタクルス。
魔物食に関しては既に色々と諦めているようで、マルシルほどの抵抗は見せないが、ライオスが人魚(※明確には「魚人」)を食べようとした際は流石に全力で引き留めている。調理を手伝ううちに野菜の皮剥きが上手くなったらしい。
コイン虫が割とお気に入りで、コイン虫がミミックに食われると勘違いしたことから罠付きの部屋に閉じ込められ、たった一人ミミックと対峙することになった。
迷宮の事件が解決後は冒険者を引退して店を開く予定だが、迷宮が無くなり冒険者としての仕事からあぶれ食うに困るハーフフット達のために東奔西走するとも言っており、同族思いなことがうかがえる。
作中での活躍
鋭い感覚と軽い体重を駆使し、知識と経験に基づいた仕掛けや罠の解除はさすがの腕前。
仕事に対するプライドは高く、邪魔をされることを最も嫌う。パーティの命を預かることになる役割であり、自身も命がけで作業にあたるため、指示を無視したセンシに対して激昂した。
普段は互いの役割を割り切っているが、必要とみれば譲ったり、積極的に助言を行ったりもしているのは大人ならでは。
ライオスが食中毒で寝込んでいたときには、彼に代わって攻略スケジュールの管理も行った。
レッドドラゴンとの決戦ではライオス、センシとともに挑発役を引き受けている。
また、ライオスを切り札の戦力として温存するため、命がけでドラゴンの足元に飛び込み、結果的に唯一の武器となったケン助を取り戻す活躍を見せた。
ライオスやマルシルの無茶な戦いぶりについては「どいつもこいつもアホでバカで大間抜けだ 無理をすれば報われると思い込んでる」と批判し「そんな奴らまともに説得なんてできるか」と激昂している。
しかし、その腹立ちが彼らを心配するあまりのものであることには自分でも気が付いていなかったらしく、オークの長の妹に「素直に死なせたくないと言えばいいのに」と返され、絶句。その後、悪い予想通りにライオスが負傷を押してファリンを探そうとする姿を見て感情が抑えきれなくなり「俺はお前たちを失いたくない! お前が妹を思う気持ちにはかなわないかもしれないがこっちは3人分だ」と、涙ぐみながら、引き返すよう説得を行った。
常々、戦闘ではあてにするなと言い切っているが、第一話冒頭では申し訳程度に弓矢を持っている。
ファリンの魔法でダンジョンから脱出した際に紛失したようだが、第六層で装備を回収した際に弓矢も装備に復帰。直後のアイスゴーレム戦で活躍することになる。