概要
『ギャル汚くん編』にて初登場。
弱肉強食の裏社会を舞台にした本作において、フィジカル・精神性が他の登場人物の中でも逸脱した、正しく「怪物」とも呼ぶべき危険な存在。
極めて自己中心的で、己の快楽のためなら暴力は当然、殺人や強盗、強姦といった凶悪犯罪を気まぐれがてらに楽しむ狂人。また自分の機嫌を損ねた者は一般人・ヤクザ・警察の別なく制裁を加える執念深さを併せ持つ。
その傍若無人ぶりから読者内でも凄まじいインパクトを残し、後に催された読者投票による『悪役キングコンテスト』『悪役総選挙』では共に2位に入賞。更にはスピンオフ作品『闇金ウシジマくん外伝 肉蝮伝説』にて主人公を務めている。
人物
筋骨隆々の大男。化け物じみた風貌をしており、夏場でもファーコート姿で顔をフードで覆っている。身体能力は凄まじく、素手でドアを剥ぎとったり、小指だけで腕立て伏せならぬ指立て伏せが出来る。気まぐれで常識が全く通じない上、遊び感覚で凄惨な拷問を繰り返すなど、作中でトップクラスの危険人物と言える。
作中での動向
ギャル汚くん編
初登場。「愛人に手を出した(ブラフの可能性もあるが)」という理由でイケメンゴレンジャイの尚也を監禁して拷問にかけ、彼の仲間であった小川純(以下ジュン)に電話で慰謝料100万円を要求した。
脅しに屈したジュンから金を受け取ると約束通りに尚也を解放するが、今度はジュンの自宅と実家をつきとめて彼の家族を人質にする形で更に金を請求して恐喝。ちなみにジュンは保身で友人の根岸(ネッシー)を身代わりにしていた。その後、丑嶋馨たちに捕まったジュンが、彼に肉蝮をぶつけて喧嘩になったドサクサに紛れて逃げる作戦を思いつき、自宅へ連行される最中にケータイでこっそり肉蝮を挑発する文面のメールを送信。挑発に怒った肉蝮は、ジュンの家の前に現れる。
対面した丑嶋が「ムカツク顔をしている」という理由で、直前に100均で買った包丁を取り出して襲いかかろうとしたが、待機していた柄崎たちが悪名高い肉蝮の存在に気付き、乗ってきた車で肉蝮めがけて突進。跳ね飛ばされて倒れた肉蝮は、続けて車から降りてきた柄崎に押さえつけられた上で丑嶋に右腕を踏み折られてしまう。持ってきた包丁を逆に突き付けられ、最初は「殺れるモンなら殺ってみろ!」と威勢を張るも、丑嶋の本気で殺る目に気圧され「わかった やめろ!!」と撤回。丑嶋も飽く迄ジュンの債権を優先し、そのまま去っていった。この一件により執念深い肉蝮は、丑嶋を憎悪し報復を宣言する。なお、肉蝮から逃れたジュンは最終的に丑嶋に制裁され、身代わりにされた根岸も肉蝮に襲撃されて金を強奪された上に意識不明の重体となった模様。
復讐くん編・ヤクザくん編
丑嶋を出し抜こうとする部下・加賀勝(マサル)により誘き出され、丑嶋潰しに協力を持ちかけられる。…が、彼の「丑嶋をブチのめしてくれ。」という言葉を命令口調に受け取り会話がこじらせていた。
終盤に念願かなって丑嶋と再戦し、「右腕を折られたために自慰行為ができず苦労した」という味のある愚痴と共に鉄柱で襲いかかる。腕力では丑嶋を圧倒し、首尾よく丑嶋を撲殺するかに見えたが、またも柄崎の運転する車に轢かれて敗北。丑嶋に高額な落とし前を要求され、悪態をつきながら倒れた。
実写版
演者は新井浩文。
基本的に原作通りにジュンを恐喝しているが、作中では彼の幼馴染である鈴木美來をも人質にした他、イベサーの会場に侵入して丑嶋と格闘戦を繰り広げる等、いくつか設定が原作とは異なっている。
また、実写版における根岸は肉蝮ではなく高田に襲撃されて病院送りにされている。
スピンオフ
主役を務める、やわらかスピリッツで連載中の『闇金ウシジマくん外伝 肉蝮伝説』では、刑務所上がりであることが判明。
理不尽かつ傍若無人に暴れまわる様は本編同様だが、怪力はさらに強化され、ヤクザの銃や刃物にも全く動じなくなるなど、怪物度が増している。ただし、話の構成上ダークヒーロー的な側面が強くなっており、中盤以降は無関係の人間に危害を加えるシーンが多少減っているほか、気に入った相手に対しては寛容な姿勢を見せるなど、本編にはなかった一面を見せている。
名言
「大丈夫。俺は全然熱くない!」
高校生を熱湯で拷問しながら、その仲間の「大丈夫か!?」という問いかけに対して笑顔の一言。話の通じなさ、底知れぬ恐ろしさを読者に知らしめた。
「駄目だ。亀田。だっふんだ。」
チンピラの眼球を爪楊枝で突き刺して全財産を巻き上げた後、「病院行っていいすか?」と泣きつかれての一言。この後ゲーセンに連れ回す。
「いつだって本気で精一杯 一生けん命 生きていこうよ(肉)」
共闘を持ちかけてきたマサルに対し「ちんぽしゃぶれ」「お前変態か?気色悪ィ」と散々翻弄した挙げ句、混乱するマサルの顔に油性ペンで書き殴った一文。悪党慣れしたマサルをして「こんな奴と組むの無理だな」と言わしめた。
「俺の都合を考えろ!」
スピンオフでの名言。取り込み中で応対できない被害者に対し、暴力を振るいながら言うのが定番となっている。
関連タグ
キチガイ※実際に劇中で伏字にする形でこのセリフが使われている。
ガブリール…女版肉蝮と言える凶悪キャラ。