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概要編集

『ギャル汚くん編』にて初登場。

弱肉強食の裏社会を舞台にした本作において、フィジカル・精神性が他の登場人物の中でも逸脱した、正しく「怪物」とも呼ぶべき危険な存在。


極めて自己中心的で、己の快楽のためなら暴力は当然、殺人や強盗、強姦といった凶悪犯罪を気まぐれに楽しむ狂人。また自分の機嫌を損ねた者は一般人・ヤクザ・警察の別なく制裁を加える執念深さを併せ持つ。

おまけに自分自身を除いて大切にするものが一切ない事もあってその行動も無遠慮かつ無軌道であり、何をしでかすのかさっぱり予測が付かない。存在を知る人・少しでも関わった人全員から「キチガイ」呼ばわりされるのもむべるかな。


その傍若無人ぶりから読者内でも凄まじいインパクトを残し、後に催された読者投票による『悪役キングコンテスト』『悪役総選挙』では共に2位に入賞。更にはスピンオフ作品『闇金ウシジマくん外伝 肉蝮伝説』にて主人公を務めている。



人物編集

筋骨隆々の大男。本名と来歴は全て不明で、「肉蝮」というのもその身体に彫られた蝮の刺青から付けられた通称に過ぎない。

つり上がった小さな目に平たい鼻、牙のように尖った歯が生え揃った大きな口…など、化け物じみた風貌をしている。人間離れした容貌と体格も然ることながら、夏場でもファーコートを着用して顔をフードで覆っている出で立ちも相まって、ときに遭遇した相手もその異様さから一瞬言葉を詰まらせてしまうことも。


身体能力は凄まじく、素手でドアを剥ぎとったり、小指だけで腕立て伏せならぬ指立て伏せが出来る。気まぐれで常識が全く通じない上、遊び感覚で凄惨な拷問を繰り返すなど、作中でトップクラスの危険人物と言える。


作中での動向編集

ギャル汚くん編編集

初登場。「愛人に手を出した(ブラフの可能性もあるが)」という理由でイケメンゴレンジャイの尚也を監禁して拷問にかけ、彼の仲間であった小川純(以下ジュン)に電話で慰謝料100万円を要求した。


脅しに屈したジュンから金を受け取ると約束通りに尚也を解放するが、今度はジュンの自宅と実家をつきとめて彼の家族を人質にする形で更に金を請求して恐喝。ちなみにジュンは保身で友人の根岸(ネッシー)を身代わりにしていた。その後、丑嶋馨たちに捕まったジュンが、彼に肉蝮をぶつけて喧嘩になったドサクサに紛れて逃げる作戦を思いつき、自宅へ連行される最中にケータイでこっそり肉蝮を挑発する文面のメールを送信。挑発に怒った肉蝮は、ジュンの家の前に現れる。


対面した丑嶋が「ムカツク顔をしている」という理由で、直前に100均で買った包丁を取り出して襲いかかろうとしたが、待機していた柄崎たちが悪名高い肉蝮の存在に気付き、乗ってきた車で肉蝮めがけて突進。跳ね飛ばされて倒れた肉蝮は、続けて車から降りてきた柄崎に押さえつけられた上で丑嶋に右腕を踏み折られてしまう。持ってきた包丁を逆に突き付けられ、最初は「殺れるモンなら殺ってみろ!」と威勢を張るも、丑嶋の本気で殺る目に気圧され「わかった やめろ!!」と撤回。丑嶋も飽く迄ジュンの債権を優先し、そのまま去っていった。この一件により執念深い肉蝮は、丑嶋を憎悪し報復を宣言する。なお、肉蝮から逃れたジュンは最終的に丑嶋に制裁され、身代わりにされた根岸も肉蝮に襲撃されて金を強奪された上に意識不明の重体となった模様。


復讐くん編・ヤクザくん編編集

丑嶋を出し抜こうとする部下・加賀勝(マサル)により誘き出され、丑嶋潰しに協力を持ちかけられる。…が、彼の「丑嶋をブチのめしてくれ。」という言葉を命令口調に受け取り会話をこじらせていた。


終盤に念願かなって丑嶋と再戦。丁度、加納を拉致・拷問した飯匙倩たち(および彼を殺害した熊倉理事長)を始末し現場から離れようとしていた丑嶋の車をコンクリブロック付の鉄柱で奇襲し、車から飛び出してきた丑嶋自身もそのまま何度も鉄柱で殴打する。「右腕を折られたために自慰行為ができず苦労した」「人体に200本ある骨を破壊し、頭蓋骨を形成する1枚のピースだけは残してペンダントにする」など味のある言葉を並べながらトドメを刺しにかかるが、またも柄崎の運転する車(しかも今回は大型クレーン車)に撥ねられて形勢は逆転。またしても敗北を喫した。


丑嶋にとってはトドメを刺す絶好の機会であったが、大型車両に撥ねられて尚、悪態をつきながら意識を保っている肉蝮には感心し「タイマンならお前が一番強ーよ」と認め、また「ヤクザ(熊倉)を殺したところを見てた」と口封じを促す肉蝮の言葉も、ポン中の見た幻覚としか判断されないと一蹴し命を取らず、代わりに彼の壊した車の修理代・治療費・迷惑料諸々で500万を請求した。肉蝮は当然「誰が払うかよ!!」と言い放つが、「払えねェーならトゴで貸してやる」と返されタクティカルライトの一撃を頭部に入れられた。

その場を立ち去る丑嶋を背に倒れたまま悪態をつくのだった。


以降は登場せず動向は不明。


実写版編集

演者は新井浩文

基本的に原作通りにジュンを恐喝しているが、作中では彼の幼馴染である鈴木美來をも人質にした他、イベサーの会場に侵入して丑嶋と格闘戦を繰り広げる等、いくつか設定が原作とは異なっている。

また、実写版における根岸は肉蝮ではなく高田に襲撃されて病院送りにされている。


スピンオフ編集

主役を務める、やわらかスピリッツで連載中の『闇金ウシジマくん外伝 肉蝮伝説』では、刑務所上がりであることが判明。

理不尽かつ傍若無人に暴れまわる様は本編同様だが、怪力はさらに強化され、ヤクザの銃や刃物にも全く動じなくなるなど、怪物度が増している。ただし、話の構成上ダークヒーロー的な側面が強くなっており、中盤以降は無関係の人間に危害を加えるシーンが多少減っているほか、気に入った相手に対しては寛容な姿勢を見せるなど、本編にはなかった一面を見せている。

更には街で悪さをする悪党が肉蝮がやられる話もあり、ますますダークヒーロー感に磨きが掛かっている。


名言編集

「大丈夫。俺は全然熱くない!」

高校生を熱湯で拷問しながら、その仲間の「大丈夫か!?」という問いかけに対して笑顔の一言。話の通じなさ、底知れぬ恐ろしさを読者に知らしめた。


「駄目だ。亀田。だっふんだ。」

チンピラの眼球を爪楊枝で突き刺して全財産を巻き上げた後、「病院行っていいすか?」と泣きつかれての一言。この後ゲーセンに連れ回す。


「いつだって本気で精一杯 一生けん命 生きていこうよ(肉)」

共闘を持ちかけてきたマサルに対し「ちんぽしゃぶれ」「お前変態か?気色悪ィ」と散々翻弄した挙げ句、混乱するマサルの顔に油性ペンで書き殴った一文。悪党慣れしたマサルをして「こんな奴と組むの無理だな」と言わしめた。


「俺の都合を考えろ!」

スピンオフでの名言。取り込み中で応対できない被害者に対し、暴力を振るいながら言うのが定番となっている。


関連タグ編集

闇金ウシジマくん

外道 バーサーカー 人外 サイコパス クレイジー

キチガイ※実際に劇中で伏字にする形でこのセリフが使われている。


ガブリール…女版肉蝮と言える凶悪キャラ。


ヒューマンバグ大学ウシジマくん公式Youtubeチャンネルの動画で株式会社AdroaigがCVを担当している縁からか、2022年に同チャンネルとのコラボが実現。当時各々シリーズ主人公として登場していた佐竹博文城ヶ崎賢志の二名と共演した。なお、肉蝮を含めた三者いずれもヤシロこーいち氏が声を担当している(以下リンク先参照)。

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