CV:畑耕平
概要
鰐戸三兄弟の末弟。兄は一(はじめ)と二郎(じろう)がいる。
「ヤミ金くん編」(単行本18~20巻)に登場。主人公の丑嶋馨ほか滑皮秀信・柄崎・加納らに因縁を持つ人物として、柄崎の回想から本編へと跨がって登場する。
人物
丑嶋・柄崎・加納の中学時代は、地元で「絶対に逆らっちゃマズい3人」のうちの一人に数えられていた。
同じく凶悪人物である二人の兄たちに比べても凶暴性・残虐性がひときわ高く、面白半分で小動物を殺してはその死骸をコレクションし、挙句後輩に拷問を加えて自分の奴隷にする筋金入りのサイコパスかつサディスト。実家には両親も居るが、事あるごとに暴力を振るわれているらしくすっかり息子達(と取り巻きのチンピラ)に委縮してしまっている。
釘バットやパイプレンチなどの凶器を常時持ち歩き、かつ話し合いが通じないほど常時キレまくっている危険人物。
他人に指図される事を嫌い、たとえ兄であっても怒鳴りつけて反抗するが、単純な為(あるいは一が聡明であるため)、兄の一には簡単に諭され、大人しくなる。
かつて滑皮から受けた拷問で上下の唇が剥がされ歯が歯茎までむき出しになっており、常に口元をバンダナで覆い隠している。また、中学時代の丑嶋に頭をバットで殴られ敗北し、スキンヘッドの頭頂部に「ト」の字に傷跡がある。これらの過去から、丑嶋や滑皮へ病的なほどの復讐心を持つ。
経歴
丑嶋の中学時代、三蔵の横暴・残虐さは地元の不良後輩を恐怖に陥れ、鰐戸三兄弟は「絶対に逆らってはいけない」と言われるほどの影響力を持っていた。しかし実際に鰐戸兄弟の中で恐れられていたのは三蔵だけだったため三蔵が後輩の丑嶋に瀕死の重傷を負わされたことで鰐戸三兄弟の権威は失墜。
その後の本編までの約10年間の行動は不明だが、柄崎いわく「これまで虐めていた奴からもかなり仕返しされたらしい」といい、また薄汚れた服装からも、浮かばれない生活だったことが見て取れる。
そして本編ではホームレスを集めて奴隷同然に危険・違法な仕事をさせるタコ部屋『誠愛の家』を三兄弟で運営し、三蔵はそこで所長を務めている。
もっとも実質的な運営や管理は冷静で頭の切れる兄が行い、三蔵はその凶暴さで労働者を服従させる位置づけとなっている。恐怖と過酷な労働に耐えかねて脱室した者には片足を切断するなどの制裁を加えている。
ただ行動自体は残虐で悪辣ではあるものの、「実家暮らしをしながら学生やホームレス相手に威張り散らす」とやっている事は10年前とまるで変わっておらず、その意味では裏社会で頭角を現している丑嶋や滑皮と差が付いてしまっている。
エピソード終盤では、長兄・一の作戦で丑嶋の金1億5000万円の強奪に成功する。丑嶋への復讐と人生逆転という一挙両得を果たした三兄弟だったが、滑皮と戌亥の策に嵌り、すぐさま悶主陀亞連合の総攻撃を受け三人とも捕えられる。
作戦の直前に悶主陀亞連合の恨みを買っていたこともあり、三兄弟は悶主陀亞連合に監禁され制裁を受ける。特に三蔵にはこれまで他人に行ってきた拷問をフルコースで受けるという凄惨な「処刑」が待っていた。三兄弟の生死は不明。
台詞
・鏖(37564)ィ~~!
・じゃあ牛丼ダッシュ!10分以内、用意丼!
・ちんこ出して土下座ァ!
・愛の棒デラックス版!愛の足らない脱室者はこの棒でブチのめす!
・今すぐ滑皮を呼んでこい!奴も俺の殺しのリストに入ってる!丑嶋の先に殺してやるわ!
・フーッフーッ!絶対謝らねェぞ!地獄で皆殺しにしてやる!
余談
・唇が上下とも無いことから、常にヨダレを垂らしている描写がある。しかし喋ることや食べることに不自由している様子はない。
・劇場版(ファイナル)では間宮祥太朗が演じた。唇のない顔も特殊メイクで完全再現。ただし唇を失った経緯は、原作から大きくアレンジされている。
・公式の有声動画では畑耕平が声を担当。両唇音である「ま行」や「ば行」が上手く発音出来ない事を巧みに表現しており、その他振り切った凄まじい怪演は必聴。