「プレイヤーは新しい日常を体験する」
「キミが発掘した女の子とトップを目指せ!」
概要
2005年に稼働開始した「アーケード版アイドルマスター」の略称。
2010年にオンラインサービスを終了したが、筐体があれば現在でもオフラインでプレイすることは可能である。
約20年続くアイドルマスターシリーズの元祖である
アーケード版アイドルマスター
「アイドルを育成してインターネット対戦で戦わせるゲーム」という斬新なシステムのゲーム。
プレイヤーは零細芸能事務所の「プロデューサー」となって、アイドルの少女たちを導いていく。という内容。
特徴として以下のようなゲームであった
- 操作は全てタッチパネルで行う
- セーブデータは磁気カードに保存する
- 当時珍しかったインターネット対戦で、他の店舗のプレイヤーと育成したアイドルを戦わせることができた
- これまた当時珍しかった3DCGで表現された美少女アイドルがオリジナルの楽曲にあわせて歌って踊る
- 有料サービスに登録すると携帯電話にゲームと連動したメールが届く
- アイドルの声を担当した声優が実際にステージに立ってコンサートを開く
- 癖のあるシナリオ
- タッチパネルを応用してアイドルにスキンシップできる
当時流行していたハロープロジェクトなどのアイドル文化に強く影響を受けたゲームであり、ゲームセンターでも異彩を放っていた。
特にゲームセンターという公衆の面前でアイドルにスキンシップをする行為は散々ネタにされる。
反応
ロケテスト
アーケードゲームでは恒例の、本格稼働前に試験として東京近辺のゲームセンター限定でロケテストが行われた。
このテストでの反応は上々で、本格稼働への期待が高まった...が。
不振
実際に全国に設置して稼働してみると、閑古鳥状態であり、高額な筐体費用とも相まって苦情殺到の事態となった。
当時としてはこのニッチな「アイドルゲーム」に反応してくれるのは都心のコアなゲーマーだけだったのである。
難産
実はこのゲーム何度か延期を挟んでおり、2005年の稼働開始も1年遅れでの実施だった。
開発元のナムコ社内でも、明らかにニッチなその内容と長引く開発に反発は大きく、稼働開始後の不振もあって非常にマズい立場に置かれていた...が。
まさかの移植
稼働開始から約一年後に家庭用アイドルマスターとしてXbox360に移植されることが決定。さらに2007年に移植版が発売されるやいなやインターネット上で爆発的なブームが発生。アイドルマスターは一躍人気コンテンツとしてナムコ改めバンダイナムコの看板商品となっていくのであった...
創世記のプロデューサーたち
上記の通り箱マスことXbox360版とニコニコ動画でブレイクした感の強いアイマスだが、アーケード版初稼働の2005年からアイドル達を見守ってきたプロデューサーも少なくない。
ゲームセンターでも人気とはいかなかったゲームだが、ゲームの独特な世界観やアイドル達に引き込まれた人たちは少なくなく、何度か開かれた声優イベントももれなく盛況だった。
登場キャラクター
登場するアイドルは、草創期のメンバーのうち、星井美希・四条貴音・我那覇響を除いた10人である。
美希はXbox360版で追加。貴音と響はゲーム発表時点では存在していたものの何らかの理由で没にされたが、「アイドルマスターSP」で復活した。また美希・貴音・響の3人は「SP」においては、961プロ所属のアイドルユニットプロジェクトフェアリーのメンバーとなっている。
余談
突然降って来た移植の話であるが、実はアーケードゲームが稼働開始する前から企画されていたとされる。
当時日本での展開に力を入れていたXbox360は、日本のゲームメーカーに掛け合ってXbox360独占のゲームを開発してもらえるように掛け合っていた。
当時のナムコにもこの話が舞い込み、いくつかゲームを作るという話になる中で稼働間近だったアイドルマスターに白羽の矢立ったとされる。
しかしその時点のアイマスは売れる見込みも薄く、どう見ても新ハードの販売促進になるようなゲームではなかった。
どうやらこの決定は社内政治のようなものがかかわっているらしく、アイマス開発チームへの当てつけのような面があったそうである。