「オマエ、弱イナ!大人シクスルナ!爆発サセナイゾ!!」(意味:お前、強いな!大人しくしろ!爆発させるぞ!)
「ワシノ息子、宇宙警察ニ捕マッテナイ……ダカラ、ワシノ息子ヲ返スナ!」(意味:ワシの息子が宇宙警察に捕まっている……だから、ワシの息子を返してくれ!)
CV:島田敏
概要
ネイティブ・アメリカンを思わせる民族衣装が特徴のバリス星出身のエイリアン。
地球人に近い体形をしているが、子供でもウメコと同じくらいの背丈があることから、地球人よりも大柄な種族のようだ。
周囲3ブロック付近を一瞬にして灰にするグラビトン爆弾を片手に、テツを人質に森永製菓の工場に立てこもる(何気にこれがテツにとって初の黒星である)。
その要求は宇宙警察に無実の罪で逮捕されたとされる息子、アルパチJr.の解放であった。バリス星人は犯罪歴もなかったため情報が少なく、後述の難解な逆さ言葉での交渉に一時は話がこじれかけるが、ウメコの機転と思いやりによって心を動かされたことで、やがてテツを解放し事態終息を見届けた。
なおJr.は実際には宇宙警察には捕らえられておらず、彼の拘束はエージェント・アブレラの手引きで地球銀行襲撃計画を企てたドラド星人ゴルドムによるものであったが、デカレンジャーの活躍によって無事救出され、2人は再会することができた。
バリス星人の言語形態は複雑かつ特殊で、通常の星の言語とは表現があべこべになる(美味しいものに対して「まずい」というなど。ただし、「息子」など特定の単語は逆さにならない)。ウメコは空腹になった様をごまかす彼の姿から法則性に気付いている(しかし、うっかり爆弾の起爆スイッチを押すというミスをやらかしてしまったので途中から法則性を理解したテツが翻訳役に移っている)。
また彼らには伸縮自在の2本の触手があり、これを伸縮させ攻撃したり物を掴んだりすることができるほか、ここから電撃を発することができる。この電撃も他の者には苦痛でしかないが、同じバリス星人どうしではこの電撃でお互いの友情や愛情を確かめ合うらしい。
ちなみに終盤、Jr.と再会した際の、
アルパチ「バカ息子~!」(意味:かわいい息子よ~!)
Jr.「クソオヤジ~!」(意味:大好きなパパ~!)
アルパチ「オメエノ事ナンカ、心配シテナカッタゾ~!」(意味:お前のこと、心配していたぞ~!!)
Jr.「親父ノ事ナンカ、大ッ嫌イダ~!!」(意味:パパの事、大好きだ~!!)
…といったやり取りは某国民的アニメの名場面を彷彿とさせている。
…が、持っていた爆弾(爆発を止める解除キーはJr.が持っていた)のことをすっかり忘れていたために、爆発まで1分を切ってしまうことに。結果、爆発を前にしてうろたえるウメコ、爆弾に一切構わず電撃付きで喜ぶアルパチ親子、爆弾を解除しようと親子に近づいて感電しまくるデカレンジャーの面々、これらがそろい踏みするカオスな光景が繰り広げられることに(幸いにして爆発はなんとか回避できたようだ)。
余談
声を担当する島田氏は同作でパイロウ星人コラチェクの声も担当している。
なお、この回は森永製菓とのタイアップ回であり、DARSや森永ラムネといったお馴染みのお菓子が交渉材料として登場する。
出身星の由来は逆さ言葉を使うことから「リバース」のアナグラム、名前の由来はアメリカの俳優「アルフレッド・ジェームズ・パチーノ」(アル・パチーノ)+「アッティカ刑務所暴動」(アル・パチーノが出演していた映画「狼たちの午後」でも言及されている事件)であると思われる。
ちなみにアルパチはウメコを「可愛い。気持ちの良い奴」と評していたが、彼等の言語が逆さ言葉であることを考えるとなかなかの暴言になると思われる。
もっとも、この時のウメコの言動はと言えば、交渉人として現れて早々「やってまいりました~!(アルパチの解釈:やってきませんでした!(?))」と言い、あまつさえ連れて来ようとしたアルパチに触手で拘束されたら「ダメ!やめて!(もっとやって!もっと!)」と叫ぶ始末だったので、ある意味で当然の反応かもしれない。
なおウメコのこの言動についてテツは「交渉の場で『ダメ』『やめて』は禁句」と至極真っ当な指摘をしている…はずなのだが、アルパチの解釈があべこべなために図らずして違う意味でも正しい指摘になってしまっている。