フリユリ
ふりゆり
二人の出逢いと再会
二人が実際に会った回数は生身で2回(コロニー「ノーラ」脱出時のガンダムによる保護,コロニー「ミンスリー」でのバーミングス邸での再会)、MS越し1回(スパローとファルシア越し)、魂的なもの2回(第1部・フリット編のユリンの最後、第4部・三世代編の最終決戦時)の合計5回と非常に少ない。
その一方、生身では関係や心理描写が細かく描かれ、2人が互いに惹かれあっていった経緯が分かりやすく描写されていた(ユリンから貰ったリボンをフリットは「お守り」として大事に持っていたなど)。
特に、「第11話 ミンスリーの再会」はサブタイトル通り、フリットとユリンの事を指しており、フリユリ好きな人には堪らない1話となっているので必見の価値あり! 特にゲーム版では明確にフリットがユリンに好意を現す場面である。
「戦いが終わったら戻ってくる」というフリットの言葉(約束)にユリンは涙し、フリットとユリンは抱き合った。
しかし、その約束は悲劇への幕開けとなってしまうのだった……。
結末
だが、ユリンの能力に目に付けたデシルによって強制的にヴェイガン陣営に拉致、MS・ファルシアに搭乗させられ、戦場に出撃する事になってしまう。
デシルの狙いは、Xラウンダー能力がある人物が2人以上いると共鳴し、更なる力を得る事が出来る為の戦力強化であり、彼にとってユリンはファルシアのパーツ扱いだったといえる。
実際、ファルシアのコントロールはデシルが握っていた。(作中のユリンの「また勝手に動く!」という困惑した発言から)
2機に翻弄され、まともな反撃も出来ぬままトドメを刺されそうになったその瞬間、ファルシアがAGE-1を庇い、ゼダスのゼダスソードによってコックピットを貫かれてしまう。
「フリット…、生きるのって難しいね……」、ユリンは悲痛な叫びと言葉を残し、その若い命を儚くも散らしてしまう。
ユリンの死は、母親、故郷、母親亡き後自分を見出し、後見人となってくれた恩人、初めて好意を抱いた少女と、大切な人を立て続けに亡くし、ヴェイガンへ憎悪を抱く最後の一押しになってしまった。
しかし、第4部最終話にて、ヴェイガンの本拠地・セカンドムーンにプラズマダイバーミサイルを撃ち込み戦争を終結させようとするフリットは、それを阻止しようとする孫のキオ・アスノの強い想いが込められた言葉を受けて観たビジョンの中でユリンと再会。彼女だけでなく自分を支え導いてくれたウルフやグルーデックたち、そして母マリナの言葉を聞いたことで、ヴェイガンに対する憎しみ以上に大切な人を守ることが出来なかった強い自責の念に囚われていた自分自身から解放され、セカンドムーンの崩壊を食い止めるために連邦・ヴェイガン問わずに共闘を呼びかけた。
6年後
2017年、DCD『ガンダムトライエイジVS IGNITION 3弾』に於いて、まさかのダブルパイロットカード『フリット・アスノ&ユリン・ルシェル』が実装された。初収録の当弾はレアカードだったが、翌年の『OPERATION ACE 2弾』に於いて、前回からワンランク上のマスターレアカードとして収録された。どちらのカードもガンダムAGE第2話のコクピット2人乗りのイラストであり、今も重宝しているユーザーも少なくはない。
2人が心を寄せ合うようになる描写が本編中に丁寧かつ分かりやすく描かれたのに対し、後に結婚するエミリー・アモンドは本編中に何のフォローもされなかったため、ユリンは正に、「試合に負けて、勝負に勝った」わけである。
一応、エミリーの方はゲームの青年フリット編や公式小説などの他媒体でフォローがされている。TV本編でやるべきだったという声もあるが、フリットがエミリーを意識し始めたのが、フリット編以降アセム編以前のため尺的に難しかったとも言える。