人物像
CV:横山智佐
海馬剛三郎の実子。そのため海馬瀬人・モクバの義理の兄に相当。モクバ曰く「昔の兄サマにそっくり」。外見はかなり幼く見えるが、瀬人や遊戯達よりも年上である。
世界中の文献を読み漁っていた為に知識だけは豊富で、子供の様な見た目にそぐわない大人の様な口の利き方をする。性格は紳士を装っているが、遊戯との対決では杏子に見下されると激昂して怒りで彼女を石化、遊戯を罵るなど本質は子供のまま。あきらめ易い性格でもあるようである。
生い立ち
海馬コーポレーションの跡取りとして父・剛三郎から英才教育を受けていたが、不慮の交通事故で重傷を負い必死の治療もむなしく死亡。しかし、後取りを必要とする剛三郎の策略で意識と人格をコンピュータに移し替えられ、海底要塞の中でAIとして存在していた。長年に及ぶ孤独な生活の結果、人格が歪みKCの総力を使い世界の滅亡をシミュレーションするなど、無邪気ではあるが冷酷な人物に変わっていく。その為に剛三郎は乃亜に対して疑念を抱いて以降は顔を合わせる事もなくなり、テストとして瀬人とモクバを養子にして乃亜と瀬人を試し台にする。
乃亜の策略
バトルシティ決勝会場に向かう瀬人の飛行船『バトルシップ』のコントロールを奪い、デュエルモンスターズクエスト編の後電脳世界を彷徨っていたBIG5を従え、瀬人や遊戯達にバーチャル空間でデュエルを挑む。
使用デッキはデッキマスター『奇跡の方舟』の効果を最大限に利用した天地開闢デッキと、実際のOCGにある召喚されたターンに手札に戻る特殊効果を持つ『スピリットモンスター』を主戦力としたデッキを使い分ける。
基本的にBIG5には卑劣な手段を使わせる事を潔しとしなかったが、瀬人に対しては個人的な恨みから弟のモクバを人質に取るなど卑劣極まりない戦法を取った。バーチャル空間での出来事ではあるが竜巻を発生させていた。
モクバを利用して瀬人とのデュエルで勝利するが、瀬人はモクバの魂を取り戻す為にあえて青眼の白龍を召喚し、『ラストバトル!』による引き分けを捨てたと遊戯に指摘される。海馬の意思とデッキを引き継いだ遊戯と決闘し、ライフ100手札0になるまで彼を追い詰めるも、乃亜にはない仲間との絆の力と青眼の究極竜のコンボの前に敗れた。敗北した事で逆上して遊戯の身体を乗っ取ろうとするが、千年パズルの力により失敗した所で乃亜編のラスボスである海馬剛三郎が現れた。
剛三郎に裏切られ・・・
その後、現れた剛三郎に縋るも見捨てられて自信を喪失。どうやら電脳世界の生活は中々気に入っていたようで、「ここも慣れると快適だよ」とモクバらと心中を呼びかけるもモクバから叱咤される。現実世界にも未練があり彼の体を奪って現実世界に戻ろうとするも、最後の最後でモクバと心を通わせて人間らしい心を取り戻した。
最期
最後は遊戯達を海底要塞から脱出させ、自らは父や要塞と共に消滅する運命を選び、爆炎の中に消え去った。彼を追悼するかのようにモクバは海に百合の花を流す。
乃亜編終了後も、モクバは乃亜のことを思い出し、バトルシティが終わった後の杏子と静香も乃亜のことを思い出していた。
また、瀬人自身も実の息子でありながら父親の道具であった乃亜に対しては思うところがあったらしく、アメリカの海馬ランドには乃亜と対戦したマグマステージを再現している。
本質
上述した通り、AIになったことでバーチャルと現実が逆転してしまったことが成長を止めた最大の要因で、剛三郎が作ったバーチャル世界という箱庭で生き永らえていた文字通りの箱入り息子。
同時に整理されたバーチャル世界で生きてきたため、思い通りにならないことには全く耐性がなく、上述の通り知識は豊富でも肝心の精神は幼稚なままで、海馬からは人として大切なものを失った、遊戯からは精神が事故に遭った時から成長せず幼稚なまま、杏子からは自分にないものを必死で否定するわがままで幼い子供と、その幼稚さを看破した三人から哀れみすら抱かれていた。
瀬人に対しては剛三郎の仇ということで憎み、自分はすべてにおいて瀬人に勝っており、瀬人にあって自分にないものは存在しないと考えていたが、モクバを自分の弟として洗脳し、負けそうになれば盾にして、勝てば『全てにおいて瀬人に勝っている』と豪語する様はわがままな子供そのもの。
しかし、上述したように遊戯とのデュエルの中で瀬人とのデュエルの際から見え隠れしていた幼児性があらわになって幼稚な挑発を繰り返し、『他人を踏み台にする創造主』とまで揶揄された。遊戯達の絆を前に敗北した事で、自分が人のぬくもり、特に父親の愛に飢えていたことを思い知り、更にモクバが自分にアンドロイドの身体を用意するように掛け合うと提案したのをきっかけに、本当に弟になっていたであろうモクバとわずかながら兄弟として語らったことで人の心を取り戻した。
同じように過去に死んだ人間でありながらも、仲間とともに成長した闇遊戯とは対照的な面もある。
関連タグ
ダーツ(遊戯王):ドーマ編のラスボス。
影茶魔:演者が以前演じたそっくりさんキャラ。乗っ取りを行うも最終的には主役以上に改心した。