→ラーメン
今でいうラーメン、昔の支那そば、これを初めて食べたのは中学の二年生か三年生の頃だった。学校の先生と親の目を盗んで少し不良ぶっている友達と、下谷の金杉、入谷辺の細い横町の、店の前に斜めにどぶ板を渡し、硝子戸の開きの悪い、支那料理と白く染め抜いた薄汚れた暖簾の下がっている汚らしいうちで生まれて初めて支那そばを食べた。お汁も鶏のガラで十分にだしを取ったというものではない。味付は醤油一式で、ただからい。支那竹がそばの上に二切れ、三切れ乗っているだけの代物である。その支那そばがうまかった。
概要
支那というのは中国のこと。戦後は蔑称として使われることが多く、あえて使用している理由としては昔ながらの名称だからというより店主の政治思想による可能性が高い。
日中関係悪化やヘイトブームに伴い再び増加傾向である。