グラウ竜
ぐらうりゅう
概要
「紅蓮の森」の奥深くにて森の中を徘徊するホラーを狩るためだけに作られた自律兵器。誰が誕生させたかは不明。
外見は機械仕掛けの竜で下部より虫の節足のような脚部が生えた四角い柱のようなボディ、そして長い首に繋がれた龍の頭部を持ち、体内に「ヴァランカスの実」を宿している。
人語を話すが、人間のような感情は持ち合わせていない。
そのため、冴島鋼牙は初めて会った際に【父・大河の死や修練場での悲劇故に心を閉ざし義務感のみでホラーを狩っていた頃の自分】とグラウ竜を重ねていた。
そのボディから展開するブレードの付いた金属製の触手、素体ホラーを一撃で倒せる光弾など、黄金騎士・牙狼とその愛馬である魔導馬・轟天をも上回る戦闘能力を有する。
外界に出ずに紅蓮の森に居続けている理由は、人間界と魔界との協定でホラーを殺すことが出来なくなったためだと思われる。
劇中での活躍
ホラーの返り血を浴びて100日目に入ろうとしていた御月カオルを救うためにヴァランカスの実を求める鋼牙の挑戦を受けるために牙狼の鎧を召還させ、多彩な武器を駆使しながら、鋼牙に問い掛ける。
「何故お前は人を守る?」
鋼牙「守るに値する輝きを秘めた、無限の存在! それが人だ!!」
「それはお前にとって大切なものなのか?」
鋼牙「そうだ!」
「それはお前にとって必要なものなのか?」
鋼牙「そうだ! 俺には…必要なんだ!!」
轟天を送還させるほどに鋼牙を追い詰めるが、涼邑零の助勢により窮地を脱した鋼牙に倒された。
鋼牙「俺は自分の力では貴様に勝てなかった…!」
「私は言った。お前の持てる全ての力をぶつけろと…。その者がお前に力を貸したのであれば、それもお前の力の一部であろう…」
絆を含む鋼牙の力を認めたグラウ竜は、鋼牙にヴァランカスの実を授けて消滅した。
その後、鋼牙が零と共に持ち帰ったヴァランカスの実を倉橋ゴンザが調合した『浄化の薬』を飲ませたことで、カオルはホラーの返り血による呪縛から解放されたのだった。
シルヴァ曰く「倒されても魔界の力で何度でも復活するため、生命という概念が無かった」とのこと。
実際、続編の『MAKAISENKI』で鋼牙が紅蓮の森に転送された時には、遠くで歩く姿が確認された。
ヴァランカスの実
紅蓮の森にしかならない特別な実。グラウ竜によって生み出され、守られている。
グラウ竜が倒したホラーの恐怖心が凝り固まって出来上がったものであり、この実を掏り潰した液体「浄化の薬」を飲ませればホラーの返り血を浴びた人間(通称血のドルチェ)を浄化出来る。
しかし、極めて希少価値が高い代物であるためか、血のドルチェを扱った『BLACKBLOOD』ではヴァランカスの実が登場しなかった上に血のドルチェにされた人物が助かることなくホラーの餌にされてしまっていた。