概要
魔戒騎士の最高位『牙狼』の称号と、その証である黄金の鎧を代々受け継ぐ一族の直系(黄金騎士は同じ時代に複数存在しうるが、『牙狼』の称号は一人しか存在し得ない)。25歳。
外見
茶髪が特徴のクールな雰囲気の美青年。牙狼の証である白色の魔法衣を身に纏い左胸の飾りは修行時代に授かったお守りを付けている。
髪色は元々は黒髪だったが、亡き大河の後を継いだ際に髪が茶髪へと変色している。これはすでに亡き母の遺伝であり、過酷な宿命を背負う鋼牙を守るためその力が顕現したためである。幼少期にホラーから邪美を庇った際に受けた傷が現在でも背中に大きく残っている。
人物
普段は無愛且つストイックで、あまり感情を表に出さないが、その実は強い情熱と魔戒騎士としての使命感を併せ持っている。頭脳明晰・冷静沈着だが父親である冴島大河を辱められると我を忘れて怒り狂う。食べ物に関してもストイックで、好物はコーンフレーク。但し、一番の好物は執事の倉橋ゴンザの手料理らしい。
本来は深い愛情と優しさを秘めているのだが、当初は魔戒騎士としての使命を義務と考え、ゴンザやザルバ以外の相手には心を閉ざしていたが、カオルとの出会いで少しずつ心を開いていくと同時に本来の自分を取り戻していき、遂には阿門に魔戒騎士としての掟を破ってでもカオルを救う意思を語る程の情熱を見せるようになる。
戦闘力
愛用の魔戒剣は牙狼の証でもある赤鞘・赤柄の両刃で鍔のない直刀の剣。生身のままでも素体ホラー程度なら苦もなく蹴散らす圧倒的な戦闘能力を有する。
「他の騎士とは強さの格が違うため、サバック(魔戒騎士の武闘会)には参加できない」という決まりがあるほど最強と名高い牙狼の中でもその強さと功績は突出しており、映像作品で描かれただけでも
- ホラーの始祖であるメシア、父を殺した最強の暗黒騎士である呀を倒す(『暗黒魔戒騎士篇』)
- メシアとは別の系統の始祖であるレギュレイスを倒し、本来の遂行役であった白夜騎士・打無ダンを差し置いて天魔降伏の儀を完遂する(『白夜の魔獣』)
- 多くの騎士や法師が挑むも全て返り討ちに遭った、極めて強力な使徒ホラー2体を倒す。しかも1体は全く苦戦もする事なく秒殺(『RED REQUIEM』)
- 魔戒騎士の皆殺しを企む赤い仮面の男の策を打ち破り暴走したイデアを破壊、「メシアの牙」「究極のホラー」と呼ばれたギャノンを倒す(『MAKAISENKI』)
- 大いなる力・ガジャリと交わした契約を履行するために約束の地に赴き、人界を全て破壊しようと企むジュダムと魔竜を倒し契約も果たして帰還する(『蒼哭ノ魔竜』)
と錚々たる功績を残している。
この他にも復活を企む呀を再び倒したり、使徒ホラー7体全てをたった2ヶ月で全滅させたりしている。
もちろん全てを鋼牙だけで成し遂げたわけではなく、他の騎士や法師、大切な人やモノの助けを得たのも大きい。
対人関係
ヒロインである御月カオルに対しては、ホラーの返り血を浴びたことにより狩りの餌として使っていたが、戦いの中で愛が芽生える。その後、明確な描写はないがカオルとは夫婦関係となり、のち息子の冴島雷牙を授かる。
現在の盟友である涼邑零とは最初は零が鋼牙を家族の仇と誤解していたことから険悪な仲で、何度も死闘を繰り広げたが、暗黒騎士キバの存在を知った零が誤解を解き、グラウ竜との死闘の際の助っ人や、心滅獣身となった自身を懸命に救われたことから現在では互いに強い信頼と絆で結ばれており、鋼牙は自身の息子である雷牙の師匠を零に頼み、カオルを救う為に旅立つ際には雷牙のことを零に託している。
経歴
当初は東の管轄でホラーを狩っていたが、その際に誤ってカオルがホラーの返り血を浴びて血に染まりし者となったことから一度はカオルを斬ろうとするも、直後に思い直し、カオルをホラー狩りの餌として利用する、という名目で生かすこととなる。
しかし徐々にカオルに対して愛情を抱くようになり、最終的にはヴァランカスの実を用いてカオルを救うことを決意するが、ハルに血に染まりし者の真実をカオルに暴露されたことで、一度はカオルから拒絶され自暴自棄となる。
阿門がキバに殺されたことで、カオルを救う唯一の手段であるヴァランカスの実を手に入れる為に紅蓮の森に向かい、そこでカオルの魂と再会し生きることを諦めようとするカオルを叱咤すると同時に今になるまでカオルを救えなかったことを謝罪し、ザルバを託してヴァランカスの実を手に入れる為に森の奥地に向かう。その後はグラウ竜との対峙・死闘の末になんとかヴァランカスの実を手に入れることに成功し、カオルを救うことが出来た。
こうして晴れてカオルとは実質的に両想いとなるが、バラゴによってカオルがホラーの始祖・メシアのゲートにされていることを知り、カオルを連れ去ったバラゴと邪美を殺害したコダマへの憎しみから心滅獣身となってしまうも、零の奔走のよって何とか正気を取り戻す。
それからはメシアに憑依されたカオルを救う為に必至に戦い、最終的にはカオルの想いによって翼人となり、メシアを討ち果たす。
直後に復活したキバと大魔導陣の上で壮絶な死闘を繰り広げた末に英霊達の加護とザルバの犠牲によって遂にキバを討滅した。
その後、西の管轄から零を通して修復されたザルバを受け取り、カオルと零に一時の別れを告げてゴンザと共に北の管轄に旅立って行った。
その際に、カオルから渡された「黄金の風と黒い炎」の絵本を読み、最終話のページを見た際には感極まったこともあり静かに落涙していた。その後も北の番犬所の管轄に移って“守りし者”としてホラーと戦い続けている。
後にカオルと結婚後は一人息子の雷牙を儲け、ゴンザも含めた家族4人で幸せにくらしていたが、雷牙が6歳の頃、母親となったカオルは雷牙の目の前で異空間に引きずり込まれ、父親となった鋼牙自身も彼女を救うためにそこへ旅立ったことが、倉橋ゴンザの話から明らかとなっている。
彼の愛する者を探す旅路は、後に魔戒烈伝の第12話にて描かれた。未だカオルを見つけることはできていないようだが、その場に居合わせた過去の烈花に向けて、「必ず戻る」という伝言を残している。
その後の鋼牙の足取りは『パチンコP牙狼・冴島鋼牙』にて撮り下ろし映像と共に描かれた。
カオルを追い、再び約束の地へと降り立った鋼牙は、またも復活を遂げた暗黒騎士キバ(鎧の思念)と対峙。激闘の果てに大巖獣身ガロとなってキバを討ち果たし、カオルを救い出すことに成功する。
だがその直後、様々な時代・様々な世界にてエイリスと戦う魔戒騎士の姿の中に、「ガロの称号を継承できなかった可能性の世界の雷牙」を目撃する。ハガネの鎧で戦い、苦戦する雷牙を案じた鋼牙はガロの称号の継承を決意。クロマルの助力によって僅かに開いた人界へのゲートへザルバを投じる。
その後も鋼牙は守りし者として、そして「必ず戻る」という誓いを果たすため、戦い続けている。
関連項目
白夜の魔獣 REDREQUIEM MAKAISENKI 蒼哭ノ魔竜 魔戒烈伝
黄金騎士:黄金騎士ガロの解説はこちら。
ザルバ:相棒関係となっている魔導輪。