概要
施設作業車とは、陸上自衛隊の施設科で運用されている戦闘工兵車である。制作は小松製作所。
通称「EV」(Engineer Vehicle=工兵作業車の略)。
75式ドーザの後継として開発された車両で、前線での土木作業を行うために装甲化されている装甲車両となっている。75式がブルドーザーを装甲化したような車両だったのに対し、施設作業車はブルドーザーの排土板に加え、ショベルカーのようなショベルアームも併せ持つ。これにより塹壕や掩体などのより複雑なものを構築可能となった。また、作業開始位置さえ指定すれば自動で掩体を作ることも可能。
重量約28.6トン、最高速度50km/h、乗員数3名。
75式ドーザよりも高性能だが、調達ペースは非常にゆっくりで、配備先は今のところ訓練部隊や北海道の北部方面隊などに限られている。
後継
制作元の小松製作所が防衛産業からの撤退を表明したこともあり、その後継としては日立製作所の23式ドーザが採用された。
23式ドーザは今のところ防衛省公式資料などで外見と名称などが公開されているだけで、具体的な性能は不明。しかし外見からは施設作業車のようなショベルアームは確認できず、名称からも75式ドーザと同等の装甲化ブルドーザーのような代物と考えられる。