ヨミ
よみ
- あずまんが大王の登場人物→水原暦
- バビル2世の登場人物→本項にて解説。
- ブラック★ロックシューターの登場人物→小鳥遊ヨミ
人物
バビル2世の宿敵にして同じ能力を持つ超能力者。世界征服の野望を達成するために世界中に組織を張り巡らせている。
バベルの塔を受け継ぐ後継者候補の一人だったが、初代バビル1世が定めた能力の水準に届かなかったため選ばれなかった。しかし、ロプロス・ロデム・ポセイドンの3つのしもべに指令を下すことは彼も可能で、そのためにバビル2世は何度も窮地に陥った。
悪の秘密結社の首領だが部下思いで懐が深い人物。宿敵バビル2世がストイックであまり感情を表に出さない性格なのに対して、喜怒哀楽の感情をハッキリ顔や態度に出すためか親近感の持てる悪役である。
作中では何度もバビル2世に倒されているのだがその都度復活して世界征服を企む根性の人。
1度目はバビル2世に自らのエネルギーを吸収され、それを打ち返されたことで敗れる。2度目は超能力増幅装置を開発したが、それは自身の能力を一度に引き出すにすぎない欠陥品だったため、ミイラのように干からびて死亡した。
これでヨミは完全に滅びたかと思われたが、宇宙から飛来した宇宙ビールス(ミクロの世界のエイリアン)が彼の身体で共生し、それまで以上の力を持って復活し一度はバビル2世を殺す寸前まで追い詰めた。この3度目の戦いがバビル2世をもっとも苦戦させたものである。そして壮絶な超能力合戦の結果、ヨミの身体は超能力を酷使した代償として、急速に老化した(『スター・ウォーズ』エピソード3のダース・シディアスの描写に似る。余談だが、ジョージ・ルーカスは日本の漫画やドラマが大好きなので、このシーンが元ネタなのかもしれない)。そしてバビル2世の超能力エネルギーに絶え切れず、完敗を認め、自らの棺桶としたマシーンの中に入り、誰も訪れることのない世界へ飛んで行った(それを破壊しようとする自衛隊をバビル2世が必死に説得している。バビル2世とヨミは、本当に認め合った、真のライバルなのである)。
しかし、その後、ヨミの五体はそのマシーンの中で解体され、各地の病院に移植用の身体として配送された。そして移植を受けた患者の生命力を吸収し、各パーツが接合手術を受けたことで、ヨミは3度目の復活を果たす。しかし、意思はかつてと変わらないものの、その身体能力は本人にとって「老いさらばえて、何のおもかげもない」ものだった。そのためか、この時期のヨミは原爆や北極の自然気候を利用して、バビル2世を倒そうとしている。
上記イラストのように、顔には深い創が刻まれ、年老いたその姿を彼は呪い、部下の前に現れる際は常に包帯を巻いて素顔を隠していた。部下も彼のそんな思いを察してか、北極基地において、「ヨミ様、お疲れでございましょう。お眠りください」「……うむ、わかった。眠るぞ。」などとやり取りをしている(彼のカリスマ性がここでも感じられる)。
しかし、その間に部下のミスからバビル2世の侵入を許し、共に入り込まれたポセイドンに基地の機能を完全に破壊され、部下や破壊ロボットも全滅させられた。ここではじめてヨミは素顔を見せ、バビル2世のもとに現れる。
「やめろ。それ以上破壊すると地球が滅ぶぞ」
「よせ。昔のおれなら戦いもしよう。」
「バビル2世、この基地にはおれの夢がつまっている。この基地とともに眠らせてくれんか」
「生涯をかけて戦った男の最後ののぞみを聞いてくれぬか」
など、一言一言がカッコよすぎる。
そしてバビル2世はポセイドンとともに去っていく。ヨミは、「さらば、わがライバルよ」と呟き、静かに基地と共に北極の海に沈んでいった。
なお、『その名は101』にもヨミが登場するが、パラレルワールドと考えればいい。
思慮遠望に長けカリスマ性のある人物であることから、メガトロンやヴァンプ将軍に先駆ける理想の上司キャラとしても有名である。