桃は、その形状と色彩が女性の臀部に似ていることから、性と豊饒の象徴ともされており、
また、ピンク色のイメージから性的な意味に用いられることもあるため、
いわゆる「いくてん」と呼ばれる作品群の中でも、ラブラブ度に特化していることがうかがえる。
桃
バラ科モモ属の落葉小高木。一般には、その果実名をさしていう場合がほとんど。
「要石」や「緋想の剣」に次いで、比那名居天子を象徴するアイテムのひとつ。
華鬘(けまん)
比那名居天子の帽子に飾りとして桃がついているが、これを「頭から生えている」とする説もある。
※天人は頭から華鬘が生えているとされるため、この桃が天子の華鬘ではないかする説。
なお、死の直前に天人の体にあらわれる五つの兆し「天人五衰(てんにんのごすい)」のひとつとして、
この華鬘が萎れてしまうというものがあり、「頭上華萎(ずじょうかい)」と呼ばれる。
※東方Projectにおいては、死神が「頭上華萎」を与えてくるとされる。
仙果
中国では、その樹木や果実は神仙に力を与え不老長寿をもたらすとされた。
また、桃の木で作られた剣や弓矢には邪気を祓う効果があるともいわれている。
(映画「霊幻道士」などで、キョンシーと戦う際に桃剣がもちいられるのを確認できる。)
東方Projectにおいても、天界の桃は身体能力を著しく向上させる効果があるとされており、
これを常食している天子の肉体は、ナイフが刺さらないほどの頑丈さを持つ。
日本神話
イザナギが黄泉国から逃げかえる際、追ってきた鬼女(黄泉醜女)を退散させるために、
地上と黄泉の境に生えていた桃の実を投げつけるエピソードがある。
※この時の功績から、桃は大神実命(オオカムズミノミコト)の名を与えられている。
桃太郎
日本の昔話でもトップクラスに有名な作品。
典型的な「鬼退治」をテーマとしており、やはり「邪気を祓うもの」としてのイメージから桃が扱われているものと考えられる。