概要
“機巧芸術家(からくりあるてぃすと)”
中世より代々続く人形師の末裔で、人間の死体から人形を作る外法の技術を持つ。特に剣心に個人的な恨みはないが、戦いの最前線において自分の機巧の技術と美学を追求したいがために志々雄真実や雪代縁に付き、剣心と敵対する。「夷腕坊」を自ら操り、壱号機では十本刀の一員として葵屋襲撃に参加するも逃走。後に改良型の参号機を操って剣心に挑んだ。その腹には人誅計画のために薫に似せた屍人形を隠していた。
普段は髑髏を模った黒子の覆面をしている(斎藤一曰く「黒髑髏」)。満年齢で57歳の老体。その上、体格も小柄なので非力に見られがちだが、実際は指一本につき200kgの荷重を支える力と10分の1mm単位の操作精度を必要とする「夷腕坊」のような機巧人形を軽々と使いこなす驚異的な怪力と、精密な操糸技術の持ち主であり、終始黒装束に身を包んでいたため披露されることは無かったが、年齢にそぐわぬ超人的肉体を誇る。ゆえにその怪力と精密な操糸技術を最大限に生かすことで斬鋼線を自在に操り、凄まじい戦闘能力を持つ。
人誅が成功を見た後、縁から用済みとされ30人もの武道の達人を刺客に送られるが、これを全て返り討ちにして袂を分かつ。その後で屍人形を回収しに来たところ、それを予測して待っていた四乃森蒼紫と遭遇。蒼紫に屍人形を奪われたことを知り、奪回のために交戦する。同じ外法者であることから一旦は自分と組まないかと持ちかけるも拒否された。覆面をしていた頃はユーモアのある飄々とした物腰の人物だったが、戦いの中で醜い老人の素顔が暴かれるとともに、残忍で執念深い外法者らしい本性も露わにする。斬鋼線の罠に蒼紫を誘い込んで屍人形の隠し場所を問い詰めたところ、彼が人形を焼却処分したことを知って大激怒し、火を放って焼き殺そうとしたが、自分の罠を逆手にとられて自滅。六人の同志唯一の戦死者。
般若に引き続き「覆面キャラの素顔は美形」という法則を打ち砕いたため、それを想像していた読者から批判された。それまでは「美形なら覆面する必要ないだろう」と考えていた作者も反省して次の覆面キャラは美形にすると発言し、結果『武装錬金』の毒島は素顔が美少女となった。
実写版映画においては原作とは異なる人物として登場している。演じた俳優は綾野剛氏。
士族の出身であり、武田観柳の護衛を務めるという原作における蒼紫の役どころで登場。
顔には傷跡があり、普段は仮面で顔を隠している。この設定は前述された著者の和月伸宏氏の覆面キャラへの意向が反映されたものともいえる。
四乃森蒼紫と同じく短刀を用いた接近戦を得意としており、拳銃などの暗器も使用する。その中には原作で外印が使った鋼線も存在する。
ジャンプSQで連載されている『キネマ版』では実写版映画同様観柳の護衛として登場し、斎藤と対峙する。覆面の下は、やはり前述の理由か美形の青年に改められていた。
モチーフと名前の由来は、実在の犯罪者エド・ゲインより。