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ラインハルト・ハイドリヒの編集履歴

2013-03-10 21:48:22 バージョン

ラインハルト・ハイドリヒ

らいんはるとはいどりひ

ラインハルト・トリスタン・オイゲン・ハイドリヒ(Reinhard Tristan Eugen Heydrich)は ナチス・ドイツの軍人、政治家である。

概要

親衛隊大将や国家保安本部(RSHA)の初代長官、最終的にはベーメン・メーレン保護領総督にまで上り詰めた。

ドイツの政治警察権力を一手に掌握し、ハインリヒ・ヒムラーに次ぐ親衛隊の実力者となった。ユダヤ人問題の最終的解決計画の実質的な推進者であり、その冷酷さから「金髪の野獣」と渾名された。


ユダヤ人問題の最終的解決計画は「ホロコースト」と呼ばれ、即ちユダヤ人の絶滅となるのだが、何故こうした主義を抱く様になったのかは、少年時代から「ハイドリヒはユダヤ人だ」と馬鹿にされてイジメられたことから繋がっている。


第二次世界大戦が始まった以降は、ベーメン・メーレン保護領と言うチェコの植民地を統治する支配者として君臨する。

彼の影響を恐れた敵国・イギリスはチェコ当地の人民や政府にハイドリヒの暗殺計画「エンスラポイド作戦」を立案し、計画の援助をして1942年5月、チェコのプラハで乗車中だったハイドリヒはチェコ軍人の暗殺部隊から攻撃を受ける。

この時は重傷で済んだが、後日6月4日に病弱が悪化し死亡してしまった。


ヒトラーらは彼の死を嘆いたあげく、逃亡していた暗殺部隊を含むチェコ人が多く殺されてしまった。


性格

一個人としてのヒムラーは思いやりのある好人物だったと伝えられるが、ハイドリヒはめったに笑わず、人前に出ることを好まなかった。

ハイドリヒはフェンシング・乗馬・飛行機といったスポーツに長けて、SSの体育監察官を務めるほどだったが、それでも友人はほとんどいなかった。

SSの高級幹部たちと遊興に耽ることはあったが、冷たい美貌の持ち主だったのに、娼婦たちの間でも不人気だった。写真を撮影されるときも、ハイドリヒは狼のような目つきでカメラを凝視するために、彼が笑顔を堪えて写し出された写真は殆ど無いと言ってもよい。

ヒムラーにとって総統ヒトラーは絶対的存在であったが、上司が総統に見せる忠誠心をハイドリヒは侮蔑していた。ハイドリヒはあらゆるイデオロギーを軽蔑しており、ナチスの主義思想を信奉しようとは全くしなかった。


フィクションにおけるハイドリヒ

その冷徹さ・カリスマ性がウリで、主にWWⅡを舞台・モデルにした作品に出ることが多い。

日本においては漫画・小説・ゲーム以外の作品にはめったに出ない上、戦時中に死去してしまう事からヒトラーやヒムラー、アイヒマンに役を取られがちである。

  • 「死刑執行人もまた死す」(1943)

戦時下のアメリカで作られた映画。ハイドリヒの手腕を恐れた連合国がチェコ人のレジスタンスに暗殺を命じ、その暗殺計画に関わるレジスタンス達の切迫した状況と葛藤を描く。

ちなみにハイドリヒが死去したのは1942年なので、死からわずか一年後に作られたものである。

  • 「レートル」シリーズ(1990)

主人公のライバル役の人物・ヴィクトールの叔父として登場。

WW2以後も第三帝国が存在する世界で第三代総統となる。

  • 広江礼威作品

『翡翠峡奇譚』(1993)で総統直属部隊の女魔術師に脅され敬語で命乞いをするという場面がある。また『ブラック・ラグーン』(2001~)では元SS将校の回想で名前だけ登場する。

  • 「策謀」(2003)

アメリカで放映されたTV映画。大戦末期にハイドリヒ主催で開かれたユダヤ人問題の会議『ヴァンゼー会議』を描いたもの。何気ないナチス高官たちの会食の中で、600万人ものユダヤ人の運命が決定されてしまう。

海外映画におけるハイドリヒのような独特のいやらしさを持つ描かれ方をしている。

第四帝国国民に「ラインハルト」という人物が登場する。容姿がよく似ているがどう見ても小物のため別人である。非公式だが作者が「ハイドリヒの子孫」と語ったという話がある。

現代によみがえった、もはやネオナチと言っていいのかわからない謎の魔力と残虐性を携えた組織聖槍十三騎士団の構成員。戦時中に魔術師に誑かされ、怪しげな組織に入りそのまま生き延びた。人外化したためか百余歳にも関わらずイケメン。ちなみに構成員は全員すごく…かっこいいです

→詳細はラインハルト・ハイドリヒ(Diesirae)

  • 『神の棘』(2010)

保安本部所属する主人公・アルベルトは上司のハイドリヒからヒトラー政権に反発するカトリック教会の摘発の指名を受ける。そしてアルベルトの親友で修道士のマティアスと再会し、国を揺るがす様々な陰謀が繰り広げられていくミステリー歴史小説。


なお、名前のラインハルトと聞くと某SF小説作品金髪の孺子を思い出してしまうのは、やはり知名度の違いというべきか…。あの作品では軍務尚書あたりがハイドリヒに相当する役柄だと思う、というのは余談。


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