プラハ
ぷらは
- チェコ共和国の首都。 ⇒ 本項で解説
- ゲーム『ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』の登場キャラクター。 ⇒ プラハ(蒼炎の軌跡)
- ゲーム『BLACK/MATRIX』の登場キャラクター。 ⇒ プラハ(ブラックマトリクス)
プラハはボヘミアの歴史的な首都でもあり、プシェミスル朝、ルクセンブルク朝、ハプスブルク朝のもとで、ボヘミア王国および神聖ローマ帝国の、卓越した居城都市のひとつだった。1230年、先史時代より人が住んできた市街地は王国の首都となり、14世紀にはカール4世の統治下で政治的・文化的なヨーロッパの中心地となった。1348年、プラハに設立されたカレル大学は、中央ヨーロッパで最初の大学となった。プラハ音楽院とチェコ工科大学も、ヨーロッパでは最古の部類に属している。数世紀以上の間、プラハはチェコ、ドイツ、ユダヤ文化の交わる町として続いていた。
プラハの歴史地区は1992年、ユネスコの世界遺産の指定を受けている。
プラハ城や旧市街などが含まれ、まさに街そのものが世界遺産と言う希有な観光都市である。
東西冷戦時には社会主義圏で閉ざされていたが、近年では世界中から観光客が集まっており、とにかく観光客の多さに驚く。
百塔の街と謳われるほど、数多くの中世建築の宝庫でもある。
地名
語源
プラハという地名の由来には、二つの案が提示されている。ひとつは「敷居」「戸口」などを意味するpráhに結びつけられ、ヴルタヴァ川を整備した角材と関連づけられている。またマックス・ファスメルが提起した別の論によれば、(焼き畑農業から来たものと推測される)「燃える」という言葉と由来するという(※1)。
年代記作者コスマスによれば、プラハの建国神話で、「敷居」という言葉が由来として示されている。創設者リブシェは、戸口に敷く材木のため、側近たちを森へと送り出した。こうして、リブシェによりプラハが建設されていったという。
百塔の黄金の町
「黄金の町」という異名は、日光の照り返しで金の微光を帯びる、砂岩の塔に関係するという。また別の解釈では、皇帝カール4世がプラハの塔を金で舗装したためだとされる。あるいは、ルドルフ2世の統治下で、この町が錬金術師たちに魅力的な土地だったことに由来するという。
「百塔の町」という別名は、すでに数世紀以上も知られており、街の景観を歴史的に形作ってきた多くの塔に由来している(※2)。
商人イブラヒム・イブン・ヤクブは、10世紀後半のプラハを、「石と漆喰から作られた町」もしくは「石造りのプラハ」と呼び表している。プラハの別の名としては、Praga totius Bohemiae domina(全ボヘミアの女王プラハ)、Praga mater urbium(町々の母プラハ)などが知られている。中世にはプラハはPraga caput regni(王都プラハ)と呼ばれ、今日ではプラハ市の紋章の銘はPraga caput rei publicae(共和国首都)と書き換えられている。
※1 Max Vasmer: Russisches Etymologisches Wörterbuch «порог»の項目。(Невероятно родство с перегиня (см.) или чешск. Praha «Прага», польск. местн. н. Praga, которые удачнее относят к церк.-слав. пражити «жечь, поджаривать». 「(『敷居』という言葉は)チェコ語のPraha、ポーランド語のPragaとの関連性はないように思え、それらの言葉は教会スラヴ語で『焼く』『炙る』を意味するпражитиにより適切に合致している」)。Markéta Kachlíková: Praha: práh (Schwelle) oder pražit (brennen)?も参照。In: radio.cz. 5. August 2011, abgerufen am 20. Mai 2013.
※2 Christina Lüdeke: Prag. In: planet-wissen.de. 4. Oktober 2010, abgerufen am 20. Mai 2013.