一国の国民経済の規模が飛躍的に拡大する時代。
日本においては、1954年(昭和29年)12月から1973年(昭和48年)までの時期がこれにあたる。短い不況期を挟みつつも、基本的に毎年給料は右肩上がりであり、日本人の生活が劇的に変わった時期である。日本においては1973年のオイルショックを境に終焉を迎え、安定成長期に移行していった。
アジア諸国は日本の後を追うような形で高度経済成長をなしとげており、例えば韓国の1970年代〜80年代の高度経済成長は「漢江の奇跡」と呼ばれる。
現在、アジア諸国で高度経済成長を通過したのは韓国、台湾、シンガポール、タイ、マレーシアであり、中華人民共和国は高度経済成長が終焉を迎えつつあるとされる。また、ベトナムはこの入り口に指しかかっている。
いずれの国においても、自動車や家電製品が一般庶民にも普及し、大都市への人口集中が起こり、大気汚染の深刻化や交通事故も激増するなど、正負両面において国民生活に大きな変化をもたらしている。