IllustStudioとは
株式会社セルシス(CELSYS)より発売されたイラスト特化のペイントツール。略称はイラスタ。
豊富な機能や優れたブラシ性能を有する。
ComicStudioよりもカラーイラストに特化したツールで、数か月以上のクローズドβテストを経て発売された。
Pixivプレミアム会員であれば、IllustStudioのフル機能を月々1000ppで利用可能である。
現在、パッケージ版、12か月ライセンス版、月額利用版、illustStudio-Tab-Mateモデル、illustStudiomini(ペンタブバンドル版)が出ている。
なお、2012年5月31日発売の後継ソフト「CLIPSTUDIOPAINT PRO」登場に伴いバージョンアップは終了する。細かなアップデートはあるようなので安心されたい。
ちなみにIllustStudio製品版をもっているユーザーはダウンロード版のCLIP STUDIO PAINT PROを無償で使用できる。ただし、無償提供は2013年10月31日12時で終了(予定)なので注意。また、IllustStudioの販売は2013年末まで継続される予定。
特徴
ComicStudioの姉妹品らしくSAIのペンレイヤーのようなベクターレイヤーを搭載しベクター交点消去やペイント缶ツールではみ出さない塗り等ComicStudio譲りの機能を搭載している。
ただその反面、オンラインマニュアルや公式の講座と食い違いが見られる部分があるため、閲覧の際は注意が必要である。
CMYKの表示・出力にも対応し、より印刷所への入稿がしやすいのが大きな特徴。CMYKで色の調整も可能である。
Pixivのお絵かきツールランキングでは、ソフトウェアに於いてはPhotoshop,SAI,Pixiaにつぐ第4位の勢力を誇っているが、じつはアナログツールであるシャープペンシルと常に4位をめぐって死闘を繰り広げている。たまに、いや、よく4位の座を奪われている。
最近はバージョンアップされて高機能になったおかげか3位の勢力を誇っている。
ベクタ編集機能
SAIで言うところの「ペン入れレイヤー」の線編集機能のこと。
ラスタからベクタ、ベクタからラスタへの変換が可能。
線を太らせたり痩せさせたりすることも出来る。
線を書いてあとから滑らかにしたり、雑に描いた幾本もの線を一本にまとめるといったことも可能。
はみ出し線も、交点消去を利用することで簡単に消すことが出来るため、効率が良い。
このように、非常に柔軟な機能を搭載しているため、ペン入れのデジタル化が苦手でも、綺麗な線画を仕上げることが可能である。
色彩時にも、ベクタを自動的に解釈することで、はみ出さず且つ塗り残しの無いように塗りつぶすことなどが可能である。
また、SAIにあるようなベクタ編集機能や、線補正機能も搭載している(当然だが感覚は若干SAIと異なる)。
パターンブラシ
ペイントツールに慣れない人間にとって、IllustStudio(以下IS)の一番の使いどころはパターンブラシのカスタマイズのしやすさにあると思われる。他社ペイントツール(PhotoShopCSやIllustratorCSなど)では実現の難しい形状のブラシ(特に両端がきっちり繋がらないとならないもの等)でも難なく両端が繋がるため、コツさえつかめば使い勝手のとてもいいブラシが自分で簡単に量産できる。
これらの利便性から、セルシス社の提供しているCLIP WEBでは、ブラシ素材が特に人気を博している様子である。
定規
パース定規、背景を描く時に便利なパース定規、一点透視方法・二点透視方法・三点透視方法などを補助してくれる定規がついていて使いこなせばかなり楽に背景が描ける。
対象定規を使えば、左右対称・3点対象等に描いてパターンも簡単に作れる。