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CELSYS(セルシス)より販売されているイラスト・漫画制作用ペイントツール

販売終了したIllustStudioComicStudioの後継ソフトであり、両者の機能を併せ持っている。

2012年5月31日にPRO版、2013年2月1日にEX版が発売された。

WindowsおよびMacintosh(OS X)に対応する。


概要編集

  • 64bitCPU・マルチコアマルチスレッドにネイティブ対応
  • Windows(XP SP3、Vista SP2、7 SP1、810)とMacintosh(OS X 10.6.7以降、Intel Core 2 Duo以降搭載機のみ)に両対応する新描画エンジンを採用している(64bit対応はWindows7以降、Mac OS Xのみ)。

なお、この描画エンジンはベータ版時代は「TRIGLAV」と名付けられていたが、製品版にはその表記はない。


試作版は「CLIP PAINT Lab」という名前だった。

当初は「CLIP STUDIO」がソフト名になる予定だったが、最終的に「CLIP STUDIO PAINT」になった。

なお、後に「CLIP STUDIO」は素材管理用ソフトの名前になることになったが、名前が似ているため混乱のもとになった。


PROおよびEXの2バージョンがある。

PROには主にベクターレイヤーの機能があり、ラスターレイヤーよりできる事は限られるも拡大縮小してもシャギーが発生せず線の太さを変えたり掴んで動かせるなど線画を描くのに特化している。

EXには「文書作成支援」「ページ管理(複数ページ作品のサポート)」、ユーザー開発の「フィルタープラグインサポート」など主に漫画作成・出版向けの支援機能がついているが、描画機能自体は全く同一である。

位置づけ的にはPROがIllustStudio相当、EXがComicStudio相当。

ただしPROでも単ページ漫画の制作は可能

単ページをPROで描いて、根気良く管理すれば300ページ越えの漫画を描く事も可能である。

「CLIP STUDIO PAINT PRO」で長編漫画を描く


基本的な描画感覚はIllustStudio、ComicStudioに準じているが、両者の機能が統合されているため機能やツール類の数が大幅に増えており、これらを複雑にならないようにまとめるためUIが従来ソフトから変更されている。

基本的なシステムはどちらかと言えばペイントソフト的であり、従来型漫画作成ソフトで度々指摘されていた描画機能の貧弱さを解決している。


搭載済み機能や今後搭載する予定の機能は公式の機能一覧/比較ページから確認して下さい。

追加機能編集

  • IllustStudioに比べベクトル曲線系の描画機能が大幅に強化されている。IllustStudioでは曲線は2次ベジェとB-スプライン(連続曲線の場合はB-スプラインのみ)だけだったが、CLIP STUDIO PAINTではスプライン・2次ベジェ・3次ベジェが単曲線・連続曲線ともに選べる。直感的に曲線を書きにくかったB-スプラインは削除された(スプラインとB-スプラインは別物)。またAdobe Illustratorに似た制御点操作が可能になっている。
  • トーンの扱いが大きく変更された。CLIP STUDIO PAINTでは、トーンはレイヤー効果の一種としての扱いになっており、通常のレイヤーに対して「トーン効果」をONにするとレイヤーそのものがトーンに変化する。この状態でそのレイヤーに描画をすれば、トーンを絵の具を塗るように貼り付けられる。ベクターレイヤーでもラスターレイヤーでもトーン効果が付けられ、効果をOFFにすれば通常のレイヤーに戻る。ただし、ComicStudioのように全てのトーンをワンタッチでグレー表示に切り替えることは出来なくなっている。
  • psb形式(Photoshopビックドキュメント)に対応した他、対応3Dフォーマットが増えた。
  • バージョン1.5.0以降にアニメーション作成機能が追加された。DEBUT/Proは24フレーム(フレームレートを8にすると3秒まで、EXは制限なし(上限はフレームレート8で179999フレーム)ただ、イラスト漫画に関するレイヤー数の上限が999枚なので、179999フレーム分のレイヤーが作成できるのか謎。

削除機能編集

  • IllustStudioにあった「焼き込み/覆い焼き」が削除されている。これはあらゆる描画ツールに自由に合成モードを設定できるようになり存在意義を失ったため(例えばエアブラシを覆い焼きモードにすると従来の覆い焼きツールそのものとなるし、筆で覆い焼きをしたりGペンで焼きこみをしたりなどということもできるので、従来の「焼き込み/覆い焼き」は意味をなさなくなった)。必要であれば自作して別ツールとして登録できる。
  • IllustStudioにあった「キャプチャ」(作業の様子を録画する機能)は削除された。
  • ComicStudioにあったPDF出力機能は削除されている。必要であればPDF仮想プリンターをインストールして印刷出力にて対応する(Mac OS XであればOSの機能で出力しても良いが、高性能なものではないので専用ソフトをインストールするほうが良い)が、あくまで印刷であるのでComicStudioと同等の使い勝手にはならない。 →Ver.1.4.0でPDF入出力に対応(Exのみ)。プラグインという形CLIP STUDIOから500GOLD(500円)で購入する必要がある。

諸注意編集

2012年9月28日にver1.1.0アップデータが公開された。このアップデータは旧バージョンを残してのアップデートなので、ダウンロード版バリュー版パッケージ版すべてver1.1.0に対応した追加素材をダウンロードしてインストールしないといけない。旧バージョンの追加素材とは形式が異なるので、ver1.1.0で旧バージョンの素材をインストール出来ない。


現在はPC版(WindowsMacOSXのほかにスマホ(galaxy、iPhome)とタブレット端末(iPad)版がリリースされている。


ただし、PC版とスマホタブレット版では契約形態が違う

PC版では一度ライセンスを取得すれば永久ライセンスになるがスマホタブレット版は買い切りではなく一か月または1年契約でライセンスも違う。

PC版のライセンスでスマホタブレット版を使おうとすると「この端末では使用できません」と表示されるので注意。


2023年前半に予定されているバージョン2.0のリリースに伴い現行バージョンが2022年内で無償アップデートによる機能拡張の終了が予定されている。


乗り換え時の注意点編集

メモリの大量消費編集

  • このソフトは編集中に表示状態をメモリに蓄積し続け、そのファイルが閉じられるまで保持する設計となっており、従来のIllustStudioやComicStudioと比べメモリ消費が桁違いに多い。起動直後のメモリ消費は少ないが、ズームやスクロール、レイヤーの表示切替などを行うと急激にメモリを消費する。たとえ小さい画像しか編集しない場合であっても、快適に使用するには少なくともメモリを4GB以上搭載すべきである。
    • ヒストリーなどと違いこのデータは手動で削除できず、基本的にファイルを閉じなければずっとメモリに残ったままである。またズームやスクロールを繰り返すだけでもメモリを使い切る場合もある。
    • メモリを使い切った場合、必要最低限の空きメモリができるまでキャッシュが削除されるが、動作は遅くなる。
    • Photoshopのように、表示キャッシュと作業メモリを分け、表示だけに全メモリが使われないようにする機能(キャッシュレベル)はない。
    • また32bit環境ではひとつのアプリケーションにつき2GBまでしかメモリが使用できないため、本来の性能を発揮できない。なるべく64bit環境で使用するのが望ましい。

従来ソフトとの互換性編集

  • MacではPowerPCのサポートが削除されていることに注意。
  • IllustStudio形式及びComicStudio形式は読み込みのみ対応(ComicStudio作品ファイルはEXのみ)。これらの形式でのファイル書き出しはできず(今後もそのような機能が搭載される予定はない)、CLIP STUDIO PAINT形式のファイルは従来ソフトでは扱えないため、CLIP STUDIO PAINTに慣れるまでは安易に従来ソフトで編集中のファイルをCLIP STUDIO PAINTでいじらないほうが良い。
  • 素材に関しては新形式となったが、従来ソフトの素材の読み込みにも対応。ただし、ComicStudio付属素材のうち一部はライセンス上CLIP STUDIO PAINTでの利用が許可されない。
  • 機能的に、従来ソフトの完全な上位互換にならないという批判が出ている。IllustStudio・ComicStudioともに多くのプロユーザーに使用されているため影響が大きく、従来ソフトの販売終了を撤回するよう署名運動まで発生している。しかし、これは上位互換になっていないというより、CLIP STUDIO PAINT自体が事実上まだ未完成であることが大きい。未搭載の機能が多数あり、不具合も多く残っている(v1.2.0時点)などいわば先行量産品に近く、慎重にテストした上で乗り換えるべきである。また、このソフトはペイントソフトと漫画作成ソフトを一本化した初めてのソフトであり、従来ソフトとはかなり勝手が異なることをよく認識してから使うことが推奨される。
  • 印刷所の中にはComicStudio形式ファイルでの直接入稿に対応している業者があるが、CLIP STUDIO PAINT形式の場合は対応できる印刷所は現時点では皆無であり、上述の通りComicStudio形式での出力もできないため、CLIP STUDIO PAINTで作成したデータは原則として汎用形式で入稿しなければならない


※なお、Wacom製ペンタブレットバンドル製品の新作が登場したことによってCLIPSTUDIOPAINTPROペンタブレットモデルの扱いがどうなるのかは現時点では不明である。


pixivのプレミアム会員向けに2013年11月11日CLIPSTUDIOPAINT DEBUTの提供を開始

以前pixivで限定配布していた無料版もpixivポイントで使用できる。

詳しくはこちら プレミアム会員向け『CLIP STUDIO PAINT DEBUT』の提供を開始


価格(月額、年額)編集

タブレット端末スマートフォンで利用する場合はこちらのみ。もちろんWindowsやMacOSでの月額利用も可能。

買い切りではないため何年も利用し続けると買い切りよりも高くついてしまうので注意。


  • 1デバイスプラン
単位:円PROEX
月額料金480980
年額料金30008300

2デバイス以上など上記以外は公式サイトを参照。


優待制度編集

CLIPに以下のソフトウェアのシリアルナンバーを登録しているユーザーには、CLIP STUDIO PAINTを利用するための優待制度が提供されている。

  • IntuosComic等に付属する「CLIP STUDIO PAINT PRO 2年版」を所有のユーザー

CLIP STUDIO PAINT PRO(ダウンロード版、使用期限なし)が3300円で購入可能。


過去の優待制度編集

  • IllustStudio(Miniも含む)、ComicStudioDEBUT(4.0、3.0)、PRO/EX(3.0)ユーザー

CLIP STUDIO PAINT PROダウンロード版が優待価格(3,000円)で提供される。

  • CLIP STUDIO PAINT PROのユーザー(パッケージ版、優待版を含むダウンロード版、契約満了状態のバリュー版のいずれか)

EXのダウンロード版かバリュー版を割引価格で買う権利が提供される。

これはPROとEXを両方買った場合でもEXだけを買った場合より割高にならないようにするもので、ダウンロード版ではEXの定価からPROの定価を引いた17,000円になる。バリュー版の場合も同様、EXの契約満了月数からPRO契約満了月数を引いた、24ヶ月12,000円となる。バリュー版とダウンロード版は、PROをどの形態で購入したかにかかわらず好きな方を選べる。


上記の優待は2015年6月30日をもって終了した。


  • IllustStudioの製品版およびWACOM Intuos4バンドル版のユーザー、ComicStudio Debut(3.0/4.0系)製品版およびIntuos4バンドル版のユーザー、ComicStudio EX 12ヶ月ライセンス版を利用中または過去に利用したことのあるユーザーにはCLIP STUDIO PAINT PROダウンロード版のシリアルコードが無償提供された。
  • ComicStudio Pro、EXの製品版ユーザーはCLIP STUDIO PAINT EXダウンロード版シリアルコードが無償提供された。

上記2件の無償提供は2013年10月31日12時をもって終了し優待価格に移行した。


表記ゆれ編集

CLIP_STUDIO_PAINT  CLIPSTUDIOPAINTPRO CLIPSTUDIOPAINTEX CLIP STUDIO


関連タグ編集

IllustStudio ComicStudio ペイントソフト


外部リンク編集

CLIPSTUDIO | 創作活動応援サイト

CLIP STUDIO PAINT | CLIP STUDIO.NET

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