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ゴジュラスギガ

ごじゅらすぎが

ゴジュラスギガとは、玩具またはアニメ『ゾイド』シリーズに登場する戦闘兵器であり、恐竜の姿をした金属生命体である。
目次 [非表示]

スペック

機体名
  • ゴジュラスギガ
番号
所属
  • ヘリック共和国(バトルストーリー)
  • ブルーシティー治安局(ゾイドフューザーズ)
分類
全長
  • 29.5m(格闘モード)
  • 34.9m(追撃モード)
全高
  • 17m(格闘モード)
  • 14.4m(追撃モード)
重量
  • 200t
最高速度
  • 95km/h(格闘モード)
  • 180km/h(追撃モード)
乗員人数
  • 1名
装備
  • ハイパーEシールドジェネレーター
  • クラッシャーテイル用脚部補助アンカー×2
  • テイルスタビライザー
  • ハイブリッドセンサー
武装
  • ギガクラッシャーファング
  • ハイパープレスマニピュレーター×2
  • ロケットブースター加速式クラッシャーテイル
    • テイルスタビライザー(ゲーム作品では武器にもなる)
-
  • 封印武装:32門ゾイド核砲
  • ビームガンx2(ガミー機)
    • 捕縛用ネットランチャー

概要

ヘリック共和国が開発した巨大ゾイドで、ロールアウト当時最強のゾイドであった。

ライガーゼロと同様に強靱な力を持つ野生体希少種であるギガノトサウルス型野性体をベースとして開発されている。ゴジュラスの実験機である「メガゴジュラス」のデータも開発に多大な影響を与えたとされている。


開発には、共和国首都陥落時に行方不明となったルイーズ大統領が遺していたデータが要となった。また、ゴジュラスの旧式化やその改造機の耐用年数の限界が近づいていた点、戦闘環境の高速化、どんなに強い機体を前線に投入しても無力化してくるダークスパイナーの存在や、近代化改修されたデスザウラーに対抗しうる新たな切り札をヘリック共和国が欲していた点も大きかった。


名称は共和国反撃の新たなシンボルとして、また背鰭を持つ点が同軍の代名詞かつ最強のゾイド・ゴジュラスに通じたためゴジュラスの名を冠したとされる。


ゴジュラスと同様に非常に気性が荒くて扱いにくく、いくつかの共通点を持つが、種類や機体コンセプトは大きく異なる。ただし、後述のガミー機の様に性格が穏やかな個体も存在する。


性能

トランス・フィギュレーション・システム

直立姿勢の「格闘モード」から前傾姿勢の「追撃モード」への変形が可能で、追撃モードではこのサイズのゾイドの常識を超えた速度で対象に接近できる。そして、一瞬で格闘モードに切り替えて格闘戦を仕掛け相手を葬るという戦法が得意である。後年の戦闘描写がほぼ無いのも、一瞬で戦闘が片付いてしまうからとも解釈できる。


追撃モードの際には、ハイブリッドセンサーが変色する。


直立姿勢と前傾姿勢を使い分けるというのは、過去と近年の獣脚類の復元図を再現しているとも言える。


とりわけこの「追撃モード」がゴジュラスギガの最大の長所の一つであり、後述のデスザウラーを上回る最たる所以でもあり、ひいては作中苦戦が目立つ理由でもある。

ゴジュラスギガが苦戦する描写は、相手に接近できないか、マシントラブルで動けないか、最高速度が出しにくい地形など、機動力を削がれた場面ばかりである。

このような優秀だが得手不得手がはっきりした新機能が搭載された背景には、高速ゾイドとの連携や、デスザウラーが強化され頭数をそろえられた点も寄与していると推察される。

現に帝国側はマッドサンダーを破るためにデスザウラーを大量生産して相打ちに持ち込んだ経験があり、大量のデスザウラーに遭遇した場合急速離脱するのにより有利なスピードを重視した設計思想に行き着いたのだろう。

また一見不利な多対一の状況であっても、乱戦時は高速移動すれば敵機の同士討ちも誘える為、重戦車タイプよりヒットアンドアウェイが出来る素早い方が有利に立ち回れる事も利点と言える。



万全の状態であれば、共和国の切り札にふさわしいスピードとパワーを高度に兼ね備えた機体なのだ。



格闘能力

市街地攻防

接近戦での戦闘力はあのデスザウラーを凌ぎ、ロールアウト当時の初代ゴジュラスと同じく共和国軍最強である。

初代ゴジュラスにとってデスザウラーは天敵ともいえるので、最強の格闘能力を大幅に強化しつつ天敵に対抗可能になったのはゴジュラスの面目躍如といえよう。


公式ファンブックによれば、格闘能力はデスザウラーと互角のS評価である。

一見すると矛盾するようではあるが、公式ファンブックは大まかな評価であり、そもそもデスザウラーは全ゾイド中最強クラスの格闘能力を持つ。また、運動性能では大きくデスザウラーを上回っており、スピードも含めた総合的な格闘能力ではやはりデスザウラーを上回るのだろう。


より補強するならば、後に帝国軍はデスザウラーを強化してゴジュラスギガを攻略するプランを諦め、近付く前に処理するセイスモサウルスを開発しているので、接近戦でいかにこの機体が超絶的であったかがうかがい知れる。


「ギガクラッシャーファング」「ハイパープレスマニピュレーター」「ロケットブースター加速式クラッシャーテイル」や強力な脚力、機体サイズと重量、速度、古代チタニウム合金の装甲の全てが格闘戦で絶大な威力を発揮し、ストライクレーザークローやレーザーサーベルの様にエネルギーを流して強化せずとも、十二分な破壊力を持つ。


実際、バトルストーリーではステルススティンガーを容易く撃破しており、その際、ステルススティンガーやジェノザウラー踏みつけで破壊している。『ゾイドフューザーズ』でも、アイアンコングを倒したり、シザーストームレーザーストームを纏めて瞬時に撃破している。


また、『ゾイドフューザーズ』の時代では旧式扱いされているが、超一級のユニゾン機であるライガーゼロファルコン凱龍輝スピードが(無傷で抑えようと本気ではなかったとはいえ)二体がかりでも太刀打ちできないほどのパワーを誇る。


防御力

装甲として使用されている「古代チタニウム合金」は高い防御力を誇るだけではなく、ダークスパイナーのジャミングウェーブなどの妨害電波を完全に遮断できる。それまではダークスパイナーのジャミングウェーブに共和国軍はほぼ手も足も出なかった事を考えれば非常に画期的な防御機構である。


更に、胸部にはハイパーEシールドを装備し、デスザウラーの大口径荷電粒子砲を至近距離から受けても3発は耐える事ができる。


公式ファンブックによれば装甲、Eシールドの評価は共にS-であり、デスザウラーマッドサンダーには譲るものの、最上位クラスである。


当時のデスザウラーは近代化改修によって大幅に強化されており、とりわけ大口径荷電粒子砲は、フルパワーで照射すれば天敵のマッドサンダーの反荷電粒子シールドを焼き落とす程であった。


つまり、しっかり耐えきってから反撃するマッドサンダーの戦闘スタイルでは、近代化改修したデスザウラーに旧大戦程優位性を示せなくなってしまったのである。


ゴジュラスギガは一見すると防御力はマッドサンダーに劣るものの、足の速さと軽量な機体とEシールドを生かして大口径荷電粒子砲を受けきるのではなく受け流して接近する事に重きを置いているといえる。


いわば、マッドサンダーデスザウラーとの真正面からの格闘戦を想定されており、ゴジュラスギガは一撃離脱寄りの格闘戦を想定しているといえよう。

※現実でも二次大戦においては、各国のエースパイロットは一撃離脱で撃墜スコアを稼いでおり、一撃離脱は最適化された戦術の一つといえる。



コンセプトアートによれば、古代チタニウム合金とEシールドの併用により、当初予定されていた重装甲よりも大幅に総重量が軽減されたとしている。


しかし、装甲の隙間はさすがに脆いらしく、バトルストーリーではグランチャーのパルスレーザーガンで脚部のジョイントを攻撃されて、機動性を封殺されていた。


また、バトルストーリーでも『ゾイドフューザーズ』でも、セイスモサウルスの砲撃には太刀打ちできない場面がみられた。また、『ゾイドフューザーズ』ではアイアンコングとの戦闘で、敵のマニピュレーターのパワーによってゴジュラスギガの口元がショートする場面もあった。


ウェポンラック

ゴジュラスギガ砂漠戦仕様

キット版では、通常使用できる火器の類は一切装備されていないが、背鰭の一部を外してウェポンラックを増設する事が可能である。


装備できる武装は幅広く、ゴジュラスのロングレンジバスターキャノンや、バスターイーグルのバスターキャノンなどのBLOX規格のパーツを戦況に応じて換装する事ができる。


通常火器が皆無であるのは当時の逼迫した戦場に起因する。


ギガロールアウト時ヘリック共和国は極めて劣勢であり、SSゾイド等との連携、小規模部隊によるゲリラ戦が主体であった。多数の僚機(バスターイーグル、ゴルヘックスアロザウラー凱龍輝など)に指示・連携する旗艦としての運用意図を体現しつつ、少ない資材や武装をより効果的に運用するため、極力無駄を省いた運用に迫られた。


そこで共和国は、普段は高速移動を兼ねた格闘戦法に特化しつつここぞという場面でゴジュラスギガに武装させ、コア出力で強化した大火力戦に状況に応じて切り替える戦略をとった。実際、改造個体であるギガバスターの設定では、自由にバスターイーグルのバスターキャノンを着脱して機動性を上げるとされてもおり、高速ゾイドとの連携も加味すれば非常に合理的である。


※本来ゴジュラス用の火砲は極めて頑丈に作られており、接近戦でも打突武器や盾としての役割も持つが、逼迫した共和国ではそれら高度な武装を大量生産する余裕がない為に不用意に打突武器として消耗させるより火力専門と割り切り慎重に運用する意図もあったと考えられる。乱戦時は巨大火器を常時武装する事で目立ってしまい集中砲火を浴びる危険性、味方を巻き込んで砲撃してしまう可能性もある上、大型武装による重心の変化と表面積の増加、弾薬の搭載によるダメージを受けた際の誘爆性をも増やすなどがギガの高速近接戦闘という基本スタイルとやや相性が悪い点などもあげられる。


掘り下げるならば、単機に重武装させて強化を図る以上に、重火器により表面積の増加で発生する被弾時の誘爆のリスク、火砲による重心の変化を重く見た上で、友軍との役割分担を明確化する意図もあった。


ましてゴジュラスギガの場合、仮想敵が生半可な火力ではビクともせず、重心の変化による一瞬の隙が命取りとなるデスザウラー故、中途半端に火器を搭載するより格闘に特化した方が賢い。そもそもギガの格闘武装はそれぞれが必殺級であり、わざわざバスターキャノンなどを打突武器として用いる必要が薄い事もそれに拍車をかけている。



※一見するとギガの極端な設計思想は不可解にも思えるが、二次大戦時の零式艦上戦闘機は装甲を極力廃して無駄をそぎ落とした結果、当時としては破格の性能を持った事例も現実に存在しており、決して不自然とは言い切れない。

  • 状況は異なるが、『ゾイドフューザーズ』でのガミー機もバスターイーグルとのユニゾンは見られなかったが、ブルーシティの市街地での活動も多いガミー機にとっては大型の外付け武装は適切でなかった可能性もあり、代わりにガミー機は舌にビームガンを装備していた。

ゾイドコア砲

背鰭には封印武装「32門ゾイド核砲」という禁断の武装が存在している。これはゴジュラスギガの命と引き換えに放たれるという諸刃の剣であるが、その威力は全砲命中すればデスザウラーの大口径荷電粒子砲を遙かに上回る。


公式ファンブックによれば、近接射撃評価はS+であり、デスザウラーのS評価を上回っている。デスザウラーは大口径荷電粒子砲以外にも火力を有しており、ゾイドコア砲だけでここまでの評価と考えれば汎用性はさておき威力は凄まじいものであろう。


切り札の旗艦に所謂自爆技を仕込むのは如何かとも思えるが、それだけヘリック共和国デスザウラーの撃破に躍起だったと同時に、自国の切り札を場合によっては使い捨てる手段を選ばざるをえない戦況だったというのは想像に難くない。


一応フォローするならば、単純な自爆に比べ攻撃軌道をコントロールできるゾイド核砲はパイロットの安全を確保しながら資源を可能な限り有効活用する優位性はある。



だが、自身のロールアウトのすぐ後にもっと強力な威力や使い勝手を実現する武器が出現したのが悲劇的である。


『ゾイドバーサス』や『ゾイドストラグル』などのゲームでは、必殺技として背鰭から無数の光球やビームを撃ち出して敵を攻撃するシーンが見られるが、ゲームである以上、発動直後にゴジュラスギガが戦闘不能に陥るようなことはない。


その他

搭乗人数が1名になっているが、これは共和国最強のマッドサンダーやウルトラザウルスより減っている。戦況的にも人材的にも極めて逼迫した共和国にとって、パイロットが複数人で運用する機体は万一撃破されてしまっては人的損失も深刻であるため、1名で運用するスタイルにしたと考えられる。


脚部に備えられた展開式のアンカーは、ロケットブースターを点火したクラッシャーテイルや砲撃時の反動に耐える際に使用される。


ゾイドとしては極めて珍しく「」があり、さらには装備ステータスに含まれていない銃器のモールドが2門ある。キットでもわざわざ別パーツ化されている意味ありげな部分だが、 これが何の機能を持つのかは明らかにされていない。

  • ゾイドフューザーズ』では、ガミー機がビームガンおよび対ゾイド捕縛用ネットランチャーとして活用している。

テイルスタビライザーは、キットでは武装としては扱われていないが、『ゾイドバーサス』などではエネルギーを纏った格闘武器として使用できる。そのため、キット準拠でも、クラッシャーテイルを行うと敵に命中する位置に装備されていることもあり、尻尾による打撃の威力を底上げする余地はあるだろう。



ガミー機は警察組織に所属しているからか、両肩にパトランプの様な回転灯を備えている。


バリエーション

プロトゴジュラスギガ

ゴジュラスギガのプロトタイプにしてヘリック共和国の象徴としてのプロパガンダ的な役割を担う機体で、黒と銀のカラーリングが施されている。外観はその後に製造された量産機と変わらないが、関節のキャップはパワーを抑えたテスト用のサーボモーターという設定になっている。


ゴジュラスギガBPS

アニメ『ゾイドフューザーズ』に登場したタイプで、ブルーシティ治安局のチーフを務めるガミーが搭乗する。肩部には回転灯を装備し、バトルストーリー版では用途が不明瞭だった舌部に火器を装備している。ゲームなどでは「ゴジュラスギガBPS」(PBSとも)という名称も使われている。


五式野戦砲装備型

改造例の一つで、ロングレンジバスターキャノンを5門装備している。


類似したタイプとして、バスターイーグルのバスターキャノンを4門装備したギガバスターがある。


マグネイズキャノン装備型

『妄想戦記』で言及されたバリエーション。


マッドサンダーバーサークフューラーライガーゼロファルコンやバスターライガーや「銀牙」などの類似武装(マグネーザーやバスタークローなど)を参考にした、マグネーザーとビームキャノンの複合武装の「マグネイズキャノン」を装備している。


『ゾイドストラグル』では、この機体を再現可能である。


バニッシュ

通称「GGP」。


ZOIDS BATTLE ANGEL』に登場したならず者の治安局辺境警備隊のリーダー機。


ギガ自身の格闘能力を上手く活かさずに追加武装で格闘能力を補強するという「本末転倒で頭の悪そうな機体コンセプト」らしい。可変式のモジュールを背部に持ち、格闘用のマニピュレーター・アーム(サブマニピュレーター)になり、ドリルや回転ノコギリへの換装機構も持つ。


クラッシャーテイルは、装甲の増強、スパイクやバーニアの増設、脚部のアンカーも大型スパイクに変更されるなど、全体的に威力が底上げされている。


その他、顔の両側に大型ミサイルランチャーを装備し、ならず者とはいえ治安局に所属するのでアンテナ式のパトライトとサイレンを装備している。


ゴジュラス3

アルティメットゴジュラスT2

『白銀の獣機神ライガーゼロ』に登場した個体。


電撃ホビーマガジン』2001年11月号及び2002年12月号に掲載された、ゴジュラスギガの没案の「アルティメットゴジュラスT2」の設定を受け継いでいる。


キングゴジュラスに似て胸部に主砲を持っており、大口径のプラズマキャノンを装備している。


活躍

バトルストーリー

ヘリック共和国軍の基地がネオゼネバス帝国軍の特殊部隊「黒の竜騎兵団」による奇襲を受け、ジャミングウェーブ遮断機能が実装されていない未完成の状態で初陣を飾る事になる。


ダークスパイナーの発するジャミングウェーブによって共和国軍のゾイドが指揮系統を狂わされる中、愛機のケーニッヒウルフを破棄して基地に逃げ延びたスティブ・ボーン少尉は、機密保持の為の爆破を命じられていたゴジュラスギガに爆薬を抱えたまま搭乗し再出撃。共和国軍の傭兵アーバインの駆るゴジュラス・ジ・オーガの犠牲と引き換えに、帝国軍少佐ジーニアス・デルダロスの操るステルススティンガー(デススティンガーの改良型)との戦いに辛くも勝利した。


その後もクック要塞攻略戦においてアロザウラーとの連携でデスザウラーを撃破するなどの活躍を果たし、共和国軍の建て直しに貢献した。格闘戦に持ち込めない遠距離から一方的に攻撃してくるセイスモサウルスとは相性が最悪なのもあり敗れてしまうが、ネオゼネバス帝国との決戦では荷電粒子砲を無効化する凱龍輝との連携でセイスモサウルスを撃破する事ができた。


ゾイドフューザーズ

治安局のリーダー、ガミーの乗機として出演しており、ブルーシティの治安・防衛の要の守護神として親しまれている。舞台であるブルーシティーのシンボル的存在であり、なんと性格も穏やかである。劇中では単純に「ゴジュラス」と呼ばれる場合がほとんどである。ガミーの25年のキャリアの中では、ゴルヘックスに次ぐ二番目の愛機である。


ゾイド同士が合体する事でより強力なパワーを発揮するZiユニゾンが本作のテーマとなっているが、残念ながら他の治安局のゾイド共々、劇中ではZiユニゾンを披露していない。本来のパートナー機の一つであるバスターイーグルは、RDのライバルのZiユニゾンを行っている。しかし、前述の通り、ライガーゼロファルコン凱龍輝スピードが二体がかりでも止められない驚異的な出力を持つ。序盤の時点で、同じ治安局でもアロザウラーゴルヘックスなら躊躇いなく撃破していたバスターフューラーでさえ、ゴジュラスギガが現れれば即座に退却を選んでいたことからもその実力がうかがい知れる。

  • 大都市における治安活動を前提としていることや、誘爆やテロの危険性もあり、周囲への影響を考えるとバスターキャノンなどの火器の装備自体も難しいと思われる。実際、劇中でテロに利用された際には素の状態で多大な被害を街に与え、ビームガンをハッキングされて街を攻撃しようとしてガミーがビームガンのケーブルを無理やり引きちぎって事なきを得ている。
  • RDたちが街中でZiユニゾンを披露していたのは、ゾイドバトル用の闘技場での運用や、ある程度のスペースがある場所でのユニゾンであるため、ゾイドバトルに参加することもなく巨大ゾイドに該当するガミーのゴジュラスギガでは、主な活躍の場である市内でZiユニゾンを行える状況も限られていると言える。
  • ゾイド新世紀/ゼロ』における警察所属機は対照的にゴジュラスキャノンを基本装備している。

第1話冒頭では、違反行為の常習犯な主人公・RDが駆るライガーゼロを捕縛すべく立ち塞がったが、これはガミーとRDにとっては挨拶的なものであり、真剣な事態ではない。


とある回ではアイアンコングとの一騎打ちという燃えるシチュエーションのバトルを行い撃破していた。しかし、キメラドラゴンの襲撃の際にはガミーが出払っていたために出番がなく、その隙を突かれた形だった。


物語中盤に登場したリヒタースケールの統率者のアルファ・リヒターによって自爆テロの道具に使われて暴走させられてしまい、あわや破壊もやむなしという状況に陥ったが、ガミーが舌のビームガンの回路を抜いたり、ガミーの叫びに応えた事で洗脳が解けた。そのため、最悪の事態は避けられたが、街の守護神であるゴジュラスギガが破壊した痕は大きく、その責を取る形でガミーの失脚とともにゴジュラスギガも接収された。


第23話では、シザーストームレーザーストームに足止めされていたRDのライガーゼロファルコンを見たガミーがゴジュラスギガに搭乗して現れ、敵を豪快に倒していくが、アルファがブルーシティ新市長就任の「お披露目」として出現させたセイスモサウルス(今作のラスボス)の2連装ビーム砲がかすっただけで倒されてしまう。これにはガミーも驚いており、アルファの演説を見ていた市民も恐怖を感じていた。


最終話では復活し、リヒタースケールとの戦いに参戦。街を支配していたキュラッシャー隊のマービスが乗るスティルアーマーを、ゴジュラスギガとガミーの「熱いハート」が圧倒した。


そして、逃亡したスティルアーマーを追ってセイスモサウルスの下に辿り着き、RDらレジスタンスのメンバーと合流して彼らと共にセイスモサウルスとの戦いに臨んだ。


余談

  • 開発段階では新型ゴジュラスにプテラスモルガサイカーチスの後継機やヘビ型ゾイドをZiユニゾンさせるという方向もあった。
  • 公式のゴジュラスの改造個体であるゴジュラスモンスーンは、ゴジュラスギガに通じるコンセプトとなっている。また、『ゾイドコンセプトアート』に登場した「ゴジュラスCA」とその亜種も、この機構を意識していると思われる。さらに、HMM版のゴジュラスも前傾姿勢を取ることができるとされている。
  • ゴジュラスギガのライバルとして、アイアンコングの強化機の「エヴォルツォーネ」が構想されていたが、商品化には至らなかった。なんと、キングゴジュラスをも超える超大型のキットだったとされている。
  • 一部のゾイドファンからは設定と劇中の描写が噛み合っていない不遇なゾイドという印象を持たれている悲劇的な機体でもある。実際に某大手検索エンジンでゴジュラスギガと調べると弱いと関連候補に出てきてしまうくらいである。
    • 最初のギガ付属のファンブックでも動き出すのは味方の奮戦を経てからようやくといった感じであり、次のアロザウラー付属のファンブックでは小型ゾイドの不意打ちで動けなくなって窮地に陥り、それから間もなくセイスモサウルスの登場で完全に敗北、以降は凱龍輝のオマケのような扱いが目立ったりと、とにかくまともに戦って勝ったというシーンがほとんどないのがその理由である。
    • 鳴り物入りで登場した割に、ウルトラザウルスマッドサンダーデスザウラーギル・ベイダーと比べても活躍期間はかなり短く(僅か一年足らずでセイスモサウルスを用意してくるネオゼネバスも大概だが)、加えてデスザウラーよりも遥かに優れた基本性能を持つとはいえ、荷電粒子砲という一撃必殺の火力を有する向こうと比較すると、こちらは実用的でない32門ゾイドコア砲をのぞくと、ほとんど格闘戦のみという点から総合的な汎用性で劣るとも言われている。
    • とはいえ、劇中で不覚をとったのは場面は何かしら理由があり、小型ゾイドの不意打ちで動けなくなったのは装甲に覆われていない間接部の整備不良部分を偶然撃ち抜かれたからで、デスザウラ―にあわや撃破されそうになったのは最たる機動力を封殺されたから、対抗機セイスモサウルスに至っては接近さえ許してくれない戦闘スタイルであるため……と、一応フォロー出来る材料はある。
    • とあるパイロットからはデスザウラーと五分以下かもしれないと表され、それが一部ファンからの過小評価に繋がっている。しかしそのパイロットは元ゴジュラス乗りでデスザウラーを何より警戒していたからこその推測であり、実際は窮地でもデスザウラーを破った機体である。
    • 登場時期はゾイド人気の低迷期で、充分に活躍が描かれなかった機体ではある。しかし各種媒体を読み込めば、実は各軍に大きな変革をもたらした機体だとわかる。ギガロールアウト後、ダークスパイナーやデスザウラーが最前線から姿を消しており、帝国はかなり早い段階で対抗ゾイドを開発している。他方共和国の切り札は最後までゴジュラスギガだった。使い勝手の悪い自爆武装、パイロット適正にうるさい点、特殊すぎる運用法など、あまりに短所の目白押しに見えるものの、それらを補って余りある有用性があったからこそ共和国はギガを運用しつづけたともいえる。後のデスザウラー改良機のエピソードではマッドサンダーとゴジュラスギガは等しく脅威と見なされているし、帝国側からすれば、切り札デスザウラーと同格以上の力を持った巨大ゾイドが高速ゾイドよろしく暴れ回り、何とか処理しようにも道連れに追い込まれる強力な機体であり、近づかれた時点で戦術的敗北が確定してしまう。接近前になんとしてでも処理するのは、実はそれしか対抗手段がなかった裏返しなのだ。
  • 初期火器が無い点はファンの間でも物議を醸している。格闘の邪魔をしない為、誘爆の危険性から、戦場が逼迫していると考察されているが、ゾイドは火器も格闘で使用するし、誘爆の危険性のない光学兵器や衝撃砲を搭載すれば問題ないのでは?という反論もある。更に数多の格闘ゾイドが重武装しつつも誘爆を起こさず奮戦している。だがギガはロールアウト時あまりに特殊な戦場にあった事に加え、共和国は光学兵器が帝国より発展していない他、切り札たる旗艦により高度かつ危険な任務が求められた背景など、様々な理由が複合的に絡み合った結果だとも捉えられる。……メタ的に言えば追加武装セットを買わせるためなのだが
  • 同軍所属のマッドサンダーとの関係もよく議論される。ファンブックでの性能評価は一長一短で、頑丈さや攻撃力ではマッドサンダーが、素早さではギガが上回る。マッドサンダーは、第2シリーズではデスザウラー対抗機でありながら対抗しきれず、後にゴジュラスギガが開発されることになるのだが、果たしてこの性能でマッドが対抗しきれなかったデスザウラーを抑えられるのかが議論の火種になっている。しかし、実際は動きが速いと敵軍に突っ込み攪乱する事が出来る為、単純なカタログスペック以上の活躍が期待できる。マッドサンダーは突撃か地面に潜行する選択肢がとれるが、ゴジュラスギガは撤退、乱戦、自爆、一撃離脱と取れる戦術がマッドより多いのが強みといえる。言わば、力のマッド、手数のギガという相互互換に近い関係であり、決してマッドの下位互換や、小型マッドという訳ではない。
  • ゾイドフューザーズ』におけるテロの際の暴走は、ゴジュラスがゴジラにインスパイアされたこともあるためか、『GODZILLA1998』との類似性が強いシーンとなっている。
  • ゾイド新世紀/ゼロ』におけるゴジュラスと同じく治安組織のゾイドながら、『ゾイドフューザーズ』では格闘戦を中心に行い、機動性も見せている。
    • これは、『ゾイド-ZOIDS-』ではかつてCG技術の問題でシールドライガーに野生体の様な格闘攻撃を頻繁に行わせることができず、代わりにレーザーブレードを持つブレードライガーが考案されたが、『ゾイド新世紀/ゼロ』ではストライクレーザークローができる様になったという背景との類似性が見られる。
    • CG技術と予算の問題でゴジュラスが実質的な固定砲台やかませ役になってしまい、結果として旧シリーズのファンを失望させたとされているので、厳密なゴジュラスではないとはいえ面目躍如とも言えるだろう。

キット

従来の駆動型ゾイドの集大成として製作された。


ポップアップキットでも格闘/追撃モードへの変形が再現されており、股関節のスイッチによってアクションを切り替える方式はダークスパイナーのものが踏襲されている。更にモード毎に目の発光色とサウンド発声ギミックが切り替わるようにもなっている。


電池は単3電池と単4電池がそれぞれ2本づつ必要で、前者は目の発光やサウンドギミックに使われ、後者は歩行ギミックのための動力として使用される。


尾を引きずらない様に設計されているため、ゴジュラスやキングゴジュラスとは異なり、尾部の補助輪は付いていない。


  • 格闘モード

腕を上下に動かしながら尾を左右に振りつつ歩行、脚の接地と同時に歩行音が鳴る。目は緑色に発光。

  • 追撃モード

腕を上下に動かしながら首を左右に振りつつ口を開閉しながら歩行、口を開いたタイミングに合わせて咆哮を上げる。目は赤く発光。


この他にもバーサークフューラーのように足裏の歩行用の補助パーツを取り外せたり、背鰭の一部を取り外して付属のカスタマイズホルダーに交換することで別売りのカスタマイズパーツやBLOXのパーツを取り付けて遊ぶことができる。


また、第4巻をもって出版を終了した『機獣新世紀ゾイド公式ファンブック』のその後の情勢を描いた小冊子『オフィシャルファンブックEX.01』が付属しており、ヘリック共和国とネオゼネバス帝国との決戦を描いたジェットファルコン付属のvol.8までが刊行されている。


余談になるが、1999年より再スタートしたゾイドのキットに付属しているカタログ『ZOIDS Fan Book Vol.01』にはゴジュラスギガのように直立姿勢から前傾姿勢へと変形する新型ゾイドがシルエットにて掲載されており、ゴジュラスギガのデザインを担当したスタッフは、旧ゾイドシリーズにてキングゴジュラスの開発を手掛けていたことが『電撃ホビーマガジン』の2002年10月号にて明かされている。


前述の2種のバリエーションもキット化されており、プロトゴジュラスギガはトイズドリームプロジェクト第5弾の商品として6000個限定で2003年9月に発売。治安局仕様はその翌年の2004年9月に発売され、回転灯を取り付けるために肩部の形状に変更が加えられている。


関連イラスト

習作

(ゴジュラスティガ・・・)


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ゾイド ZOIDS ヘリック共和国 恐竜 ギガノトサウルス

ゴジュラス キングゴジュラス

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