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概要

恐竜類(Dinosauria)は、主竜類に属する爬虫類の一群。中生代三畳紀に誕生し、鳥類が現生している。最も大きな特徴は「脚が胴体の真下に伸びていること」である。今生きている他の爬虫類は、腕立て伏せをするときの肩のように、脚が体の横に張り出している。その為、素人は勘違いしがちだが、魚竜は勿論、翼竜首長竜も恐竜ではない


学術研究の速度がとても速く、復元図や分類から標準学名までがころころ変わるので、描くときには最新の学説を確認するのが吉。


定義

分岐分類学上の定義は鳥類(竜盤類)とトリケラトプス(鳥盤類)の最も新しい共通祖先Xと、そこから派生する全ての子孫」である。


上の定義に当てはまらない魚竜類、首長竜類、翼竜類、モササウルス類、単弓類、現生爬虫類(ワニトカゲなど)は含まない。このうち、翼竜とはかなり近い関係にあり、次いでワニが近く、カメはそれよりも遠い。トカゲ・ヘビ・モササウルス類・ムカシトカゲ鱗竜類)や首長竜、魚竜はかなり遠いとされる(単弓類はもっと遠い。それより更に遠くとなると、もはや両生類になってしまう程に遠縁)。


便宜上、人間の都合で鳥類は爬虫類とは呼ばない風潮になってしまっているが、実は鳥類が恐竜の生き残りであることは骨格の酷似、気嚢システム、羽毛の発見等の証拠により、最近では常識になりつつある。


絶滅

白亜紀末、現在のメキシコ・ユカタン半島への巨大隕石の衝突が主因とされる大量絶滅により恐竜は多くの生物と共に滅びたが、恐竜の種の多様性自体はその遥か以前から減少傾向にあったとする見解もある(白亜紀最末期のマーストリヒト期が全体的にその衰退期だったという見解)。その原因として提唱されるのが後にインドのデカン高原となる大火山活動などである。ただし、1憶数千万年にも及ぶ時期の中で恐竜等の大きな変遷が複数回起きていることから明らかなように、中小規模の大量絶滅は既に何度も恐竜はじめ中生代の生物達を脅かしていた。それでも白亜紀末期のように決定的な破滅的事態には至らず、新たな系統や種が台頭・出現することで恐竜はじめ多くの生物は繁栄を続けた。白亜紀末期の絶滅前から恐竜が衰退していたのが事実としても(巨大隕石の衝突さえなければ)、これもまた乗り越えていた可能性は否定できない。


またアラモサウルス(史上最大級の恐竜であった可能性がある)やヒプセロサウルス等のようにK-Pg境界 境界(大量絶滅)を生き延びた可能性のある種類も発見されてきている(ただし、6500万年前の化石の年代測定において50~70万年程度は誤差なので、これらの恐竜が本当に新生代まで生き延びたか疑問もある)。


鳥との関係

鳥類)は、現在では恐竜に含まれることが確実視されている。

普通、鳥を恐竜とは呼ばないが、1996年以降、鳥のような羽毛をもった羽毛恐竜の化石が数多く発見され、鳥と恐竜とは密接な関係にあることが示唆された。中には、ミクロラプトルのように翼をもち、空を飛んだと推測される種の発見もあり、「恐竜から鳥が進化した」とする考えが古生物学者の定説になっていった。


また、鳥が恐竜から進化したという説が有力視されたことから、鳥類と同じ構造の呼吸器(気嚢)を、恐竜が持っていたという仮説があった。そして2005年に、少なくとも鳥に近い鳥に近い獣脚類は気嚢を持っていたことが化石から確認された。これにより鳥と恐竜の関連が一層強化された。現在では気嚢は獣脚類を含む竜盤類全体が持っており、中生代の低酸素環境下、大柄な身体で活発に動くのに役立ったと考えられている(鳥盤類に気嚢があったかどうかは明らかでない)。


鳥類のは哺乳類のように伸縮することがなく、全身に8つある気嚢がふいごのように動いて空気を送り込む役割を果たす。この鳥類の呼吸システムは呼気と吸気が混合しないのでガス交換の効率が極めて高い。恐竜の気嚢も同様のしくみであったと考えられる。


最初の鳥は、恐竜というグループの中に現れた。恐竜から鳥が生れたのなら、鳥も恐竜と呼ぶのが道理である。鳥と恐竜とは対立するグループではなく、恐竜の中に角竜や、剣竜や、ティラノサウルスの仲間や鳥がいるのである。分岐分類学というこの考えに従えば、「鳥は恐竜の中の1グループである」「恐竜は絶滅などしていない」といえ、現在では「鳥を除いて絶滅」といった表記が用いられることが増えている。このため、単に「絶滅した恐竜」という言い方だけではリョコウバトオオウミガラスなども含まれるといっていい。


鳥類も内包する恐竜は極めて、多様性に富んだ大グループであるが(現生の鳥類と哺乳類を比べただけでも、鳥類は種数で哺乳類のそれを圧倒している)、それほどの繁栄にも拘らず、鳥類も含め、海洋の遊泳生活に完全に適応した種や系統を誕生以来、一貫して生み出していない。中生代では魚竜、首長竜、モササウルス類が、新生代以降はクジラ類が海洋における地位を占有している。そのため、恐竜は「地球史上最大の陸上動物」を多数輩出しながら、「地球史上最大の動物」は輩出できていない(水棲動物の方が体重を支えなくていいので巨大化の限界値は上であるため)。


これは恐竜が属する系統の主竜形類がもつ「石灰質の比較的厚い殻付きの卵を産む」という繁殖戦略による制限という可能性がある。この卵は水中では呼吸が出来ないため、必ず陸上で産卵しなくてはいけない。現生の主竜形類に属するカメ、ワニ、鳥類は例外なくこの産卵形式である(現生カメ類で浅い水中で卵を産める種がごく一部いるも、これも水没すると発生が進まない)。また胎生(卵胎生)の種も化石種含め、ほとんど確認されておらず(海生ワニ類のごく一部に例外がいた可能性があるが、逆を言えばそれしかいない)、何らかの生理的理由でその移行がかなり困難であることが窺われる。そのため海洋に棲むウミガメペンギンなども必ず、上陸して産卵する形で繁殖する。当然のことながら、これは海洋動物にとって大きな制約といえる。遊泳に特化した身体をもつように進化しては上陸が出来ず繁殖が不可能になってしまうのである。今日に至るまで鳥類含め恐竜が海洋を制覇できなかったのもこれが影響している可能性がある。


哺乳類との関係

三畳紀に哺乳類の先祖である獣弓類単弓類の末裔で所謂哺乳類型爬虫類)が衰退し、恐竜が台頭。白亜紀末の恐竜の絶滅により、陸上では哺乳類が繁栄を遂げた(実際にはそう単純な変遷ではなく、恐竜にも近いワニ類の一部が三畳紀当時は恐竜以上に台頭し、後の恐竜そっくりの姿のものまで含む多様な種を生み出していたりする)...というように、哺乳類(単弓類)と恐竜は因果な縁に見えるが、これは偶然ではなく、両者の呼吸能力の差が関係している。


三畳紀~ジュラ紀は空気中の酸素濃度が低く、現在の半分程度しかなかった。恐竜のうち少なくとも竜盤類(竜脚類、鳥類を含む獣脚類の系統)は気嚢を獲得していたことから、中生代の低酸素環境でも活発に動くことができ、身体の巨大化にも有利であったとみられる。これに対し哺乳類は横隔膜を進化させて対抗したが、呼吸効率においては気嚢に劣るものであった。


哺乳類が恐竜との競合を避け、活路を見出したのが小型種としてのでの生活である。今日、サル類を除く多くの哺乳類は二色色覚(の区別がつかない)であるが、それはこの時期に夜間の活動に適応したためである(サル類は木の実を探す事に適応する進化の過程で後から独自に三色色覚を獲得した。そのためサル類でも原始的な種は二色色覚である。ちなみに哺乳類以外の視覚が発達した脊椎動物は四色色覚を保持する)。暗闇では視覚の代わりに聴覚や嗅覚の発達が促され、これは今日の哺乳類の多くにも引き継がれた。元々、哺乳類の祖先は既に原始的な獣弓類の段階で小型で穴居性(暗い穴の中での生活)という生活様式をもっていたようであり、その祖先以来の得意分野・ポジションを保持したともいえる。


白亜紀には温暖な気候による植物の繁茂などで酸素濃度が上昇していき、酸素不足で行動がのろまだった哺乳類の動きが徐々に活発になっていったと考えられる。一部の哺乳類は昼への進出、肉食化、大型化(といっても体長1メートル程度)を果たしたが、当時は多くの生態的地位が恐竜に占められており、さらなる多様化・大型化は非鳥類型恐竜の絶滅を待たなければならなかった。ちなみにこの時に大型化した哺乳類は恐竜等と共に白亜紀末期に消滅した。白亜紀に多様化した小型の食虫性や雑食の哺乳類の一部が白亜紀末期を生き残る事に成功し、新生代の哺乳類に繋がった。


イラストの題材としての恐竜

ここでは実在した恐竜の絵に関してのみ記述する。


Pixiv上のイラストに付くタグとしては絶滅した大型爬虫類全般、またはそれに似たクリーチャーのイラストに付くことが多い。


どの古生物にも言えることだが、実物がいない上、創作物と違って「公式イラスト」もないので、自由な反面、正解といえるものがなくあやふやになりがちである。なるべく化石や復元骨格の資料をよく観察して、その形状や構造を把握し、現生の動物に関する解剖学や恐竜の生態に関する信頼の置ける学説に基づいて生前の姿を推定することが大切になる。

色については多くの場合ほぼ不明なので、想像で塗るしかない。デフォルメしてキャラクター調にするときは便利な点ではある。復元図は現生の近縁な生物である鳥類ワニなどから類推されている。あるいは似たような生態の動物なども参考になる。例えば大型種の恐竜はその巨大な体に熱をため込みやすいため、太陽光熱を吸収しやすい黒色系を避け、現在のゾウやサイのように全体的に白っぽい体色をしていた可能性が高い、などである。又、カウンターシェーディング(体表の日陰の部分=多くの場合は腹側が明るい色に、光の当る部分=多くの部位は背中側が暗い色になる)という一種の迷彩模様は現生の動物には幅広く観られ、恐らく、恐竜なども同様だったことだろう。

また、近年になってある羽毛恐竜の尾から、色素を含む細胞内小器官が発見され、体色や模様パターンが科学的に再現可能となった。これにより数種の恐竜が本来の色合いで描けるようになり、図鑑などでは色が統一された。


分類

恐竜自体は、爬虫類のなかでも双弓類の主竜類に分類される。今生きている主竜類には他に鰐類がいるので、トカゲよりは遥かにワニに近い。同時代の翼竜とは直近の祖先を同じくする兄弟にあたる。


爬虫類 Reptilia

■双弓類 Diapsida

 ●主竜類 Archosauria

  ○鰐類 Crocodilia

  ○恐竜類 Dinosauria


一口に恐竜と言っても様々なグループからなる。竜盤類鳥盤類に大別され、さらに以下のように細かく分けられる。ここに示したのは主なもので、載せていない小さなグループも多い。

剣竜と鎧竜は装盾類として、角竜と堅頭竜類は周飾頭類として括られる。


ただし、最近の研究では、ヘレラサウルス科を除く獣脚類が鳥盤類に近縁という説が提唱されている(実証されて幅広く認知されているわけではない)。


なお、羽毛の存在する(ことが確認された)恐竜を、特に羽毛恐竜として区別する場合がある。


主な恐竜

三畳紀



ジュラ紀




白亜紀

獣脚類
大型
カルノタウルス マジュンガサウルス ラジャサウルス デルタドロメウス ギガノトサウルス カルカロドントサウルス アクロカントサウルス マプサウルス ティラノティタン スピノサウルス イクチオヴェナトル バリオニクス スコミムス イリテーター イクチオヴェナトル メガラプトル マイプ ティラノサウルスティランノサウルスナノティラヌス ダスプレトサウルス アルバートサウルス ゴルゴサウルス タルボサウルス ズケンティラヌスジューチョンティラヌス) ユティランヌスユーティラヌス) リトロナクスライスロナックス) テラトフォネウス ビスタヒエヴェルソル デイノケイルス テリジノサウルス ギガントラプトル
中型
フクイラプトル エオカルカリア コンカヴェナトル グアリチョ ドリプトサウルス アリオラムス チエンジョウサウルス エオティラヌス ルゴプス アウカサウルス ユタラプトル ダコタラプトル アウストロラプトル ガリミムス ティラノミムス フクイラプトル
小型
ドロマエオサウルス ヴェロキラプトル デイノニクス ミクロラプトル シノルニトサウルス ウネンラギア オルニトミムス(ドロミケイオミムス) ストルティオミムス ガルディミムス オヴィラプトル トロオドン サウロルニトイデス メイ モノニクス ラプトレックス ディロンディロング) ティムールレンギア シノサウロプテリクス マシアカサウルス フクイヴェナトル






新生代

獣脚類

鳥類を参照。


その他

英語ではdinosaurと書き、“恐竜のように”一昔前は流行っていたが今や時代遅れなものという意味で使われることがある。日本語でも巨大化を極める方向に進むことを「恐竜的進化」などとしばしば言ったりする。どちらも科学的な正確さに基づくものではなく、あくまで一方的なイメージであり、実態とは違うのは言うまでもない(鳥類の例を持ち出せば、これらが只のイメージに過ぎないのが解るだろう)。


例文:

One day,Hestia ribbon is going dinosaur.

(いつか、例の紐は時代遅れになるだろう。)


関連イラスト

オリジナル

Tribute for John Gurche 2彗星の冒険家

版権

ピー助おまえうまそうだな

ティナThe Power of Friendship

関連動画

  • 【恐竜を題材とした子供向けCGアニメ『Super Dinosaur』】(英連邦加盟国カナダの子供向けTVチャンネル『Teletoon』にて放送中)

恐竜を題材とした作品

アニメ・漫画


ゲーム


特撮


映画


ドラマ


マスコット


小説


舞台


関連キャラ

アニメ・漫画

※知的生命だが、恐竜人間の説が発表される前の作品に出たのでイメージの恐竜の姿をしている。


ゲーム


特撮

獣脚類と剣竜のキメラのような姿だが、元のモチーフはウツボ。


他ジャンル


他にもありましたら追加して下さい。


関連タグ

古生物 爬虫類 中生代 三畳紀 ジュラ紀 白亜紀

化石 ワニ 공룡 ラプトル

怪獣 冒険 ファンタジー

ディノサウロイド 恐竜人間


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