概要
<『異次元フェス』とは>
「アニソン」の枠を超えて広がり続ける2次元×音楽の世界で、あらゆるコンテンツの垣根を超えて異次元のコラボレーションを実現するために生まれた新しい音楽イベントシリーズです。
(公式サイトより引用)
異次元フェスとは所謂、作品の垣根を超えたコラボ音楽イベントシリーズ。
第一弾として「異次元フェス アイドルマスター★♥ラブライブ!歌合戦」を開催。本記事ではこれについて記述する。
※pixivにおける両シリーズのコラボタグに関する解説はアイマス×ラブライブを参照。
開催概要
「異次元フェス アイドルマスター★♥ラブライブ!歌合戦」は、2023年12月9・10日に東京ドームで開催された、アイドルマスターシリーズとラブライブ!シリーズの合同フェス。
主催・企画は「異次元フェス アイドルマスター★♥ラブライブ!歌合戦製作委員会」。制作はバンダイナムコミュージックライブ。
公式ハッシュタグは「#アイラブ歌合戦」。
両シリーズとも「バンダイナムコグループが主導しているアイドル系作品」と言う共通項があり、アニメロサマーライブ2015では765PRO_ALLSTARSとμ'sの共演が実現している。
以降もシリーズが続いており、双方に出演しているキャストも複数存在する。
それから8年が経過した2023年7月、突如として両シリーズの合同フェス開催が発表された。
なお、今回のフェスでは2015年に共演した両シリーズの第1作は対象に含まれていない。
両者の歴史の中での東京ドーム公演の経歴として、単独公演は今回出演しないμ'sが1回、Aqoursが2回(いずれもラブライブ!)、合同ライブではアイドルマスター(こちらも今回出演しない765PRO ALLSTARSを含む)が行っている。
なお、蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブとLiella!の坂倉花はデビューから1年経っておらず、ドーム公演も初である。
当日の会場敷地内では企画として、有志ファンがデザインした応援のぼりを掲出するデザイン権募集イベント(抽選有り、要参加費)を開催予定。
アイドルマスター側は同年2月のライブイベントで一度経験している企画である。
反響
初代(765PRO_ALLSTARS・μ's)のコラボ経験はありつつも、それ以外で大々的に合同企画を行うことがなかった両コンテンツ。同じアイドル系統として21世紀のアニメ界隈を牽引してきたと同時に、ファンを二分するライバル的存在でもあった。
開催前、両コンテンツのファンからは、「(特定の曲が歌われてほしくなかったなど)お気持ち表明が多発する」という懸念が多かったことも事実。しかし蓋を開けてみれば、どのような光景が広がっていたかは皆さんもご存知の通りである。
アイマス組がラブライブの楽曲を披露し、その逆も行われる「貿易」が好評を獲得し、作品の垣根を容易く突破してみせた。代表的なシーンとしては、繚乱!ビクトリーロードにおいて、ラブライブどころかアイマス組の新規パートまでもが披露された箇所などが挙げられる。
無論、特定の作品を応援するファンに対する気遣いも忘れることはなかった。シャッフルしたメンバーで楽曲を歌唱する、久々にnew generationsによる「流れ星キセキ」が披露されるなど、歴代ファンたちへのサービスも欠かさないセットリストに観客は熱狂した。
そして、最大の盛り上がりを見せたのは、day2最終盤。アイマス組が、μ'sおよびラブライブを象徴する楽曲・Snow halationを披露すると、続けてラブライブ組が、765PRO_ALLSTARSを代表する名曲・M@STERPIECEを歌い上げたのだ。お互いの最大火力ともいえる楽曲を交換し合い、コンテンツ間の溝を完全に埋めてみせた。
東京ドームを熱狂のるつぼへと変化させ、第1回異次元フェスはこれ以上ない盛況を博した。
結果的に2日間で合計27万人のファンを動員し(現地9万人・配信18万人。参考までにラブライブ!シリーズの参加グループで最大だったAqoursの6thドームツアーが3都市6公演で27万人だったため、コロナ規制のハンデも考慮する必要があるが、3分の1の公演数で同等)、その規模はまさに異次元級だったといってもいいだろう。
コンテンツの交換
楽曲のクロスオーバーという企画が好評を博したのは前述の通りだが、公式に行われたことで敷居が低くなったのか、開催後はファンが互いの文化を交換し合うという光景がみられるように。その中でも特に影響力が大きかったのが、以下のようなものである。
繚乱!ビクトリーロードの口上
元々は虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の楽曲だったが、day2で披露された際、オリジナルメンバー2名以外の口上(セリフ)が新規で作成されるという異常事態が発生。全体でも最終盤での披露+盛り上がりに振ったEDM風の楽曲ということもあり、大きな話題となった。そんな中、公式Xで14名(うち2名は原曲のもの)の口上が公開されたことでブームに火が付いた。外部リンク
この楽曲を初めて知ったと思われるアイマスPによって、X上で『#アイマスアイドル繚乱ビクトリーロード』というハッシュタグが作成され、オリジナルの力作が多数投稿された。
これに負けじと、ラブライバーも『#スクールアイドル繚乱ビクトリーロード』のタグを作り出し、ハイクオリティな作品を次々に世に送り出している。
ウンババ構文
day2の16曲目に披露されたアイドルマスター ミリオンライブ!の楽曲・「ジャングル☆パーティー」は、初見のラブライバーに多大な影響を与えた。盛り上がりに全振りした歌詞や振り付け、アイマスPの異様なまでに気合の入ったコールが印象的だったのか、開催後には楽曲への注目度が上昇した。
その影響もあり、ゲーム・シアターデイズ内で表示された文章、「~、そこはジャングルだった。」をあらゆる文章の文末につけるという、いわゆるウンババ構文がネットミーム化。数日間にわたってXでトレンド入りするなど、大きな話題となった。
個人・グループの開拓可能性
「特定のシリーズしか知らない」という層にとって、異次元フェスは新規開拓のきっかけとして機能。上記のように楽曲単体で話題になった例もあれば、キャスト個人や作品自体が話題となったケースもある。そのような事例について、下記で紹介する(有志の皆さん、自分がいいと思ったコンテンツをこちらに書き込んでみてください)。
ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ
プロジェクトの始動が2023年2月と、活動開始からわずか1年足らずで東京ドームという大舞台に立った蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ。いざ楽曲を歌い上げると、楽曲のクオリティ・演者のパフォーマンスなどが話題となり、その知名度が急上昇。
特に、Day1に歌われたスリーズブーケの楽曲・「Holiday∞Holiday」は、サビ部分のキャッチーな歌詞や振り付けも相まって、アイマスP・ラブライバーを問わず絶大な人気を博した。
Spotifyが提供するバイラルトップ50(話題性が急上昇した楽曲ランキング)においては、「Holiday∞Holiday」が1位、「ド!ド!ド!」が3位、「On_your_mark」が5位にランクインし、ドームデビューとしてはあまりに鮮烈すぎるインパクトを残してみせた。外部リンク
参加作品名
- アイドルマスター シンデレラガールズ
- アイドルマスター ミリオンライブ!
- アイドルマスター シャイニーカラーズ
- ラブライブ!サンシャイン!!
- ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
- ラブライブ!スーパースター!!
- ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ
- ≪ゲスト出演≫ スクールアイドルミュージカル
出演者
(9月23日 第3弾発表分)
ライブグッズ「イベント公式アイドルマスターラブライブレード!」は、ゲスト出演ではない下記アイドル(=スクールアイドルミュージカル、高咲侑は除く)の全メンバーカラーを網羅した、脅威の108色ペンライト。
『アイドルマスター』シリーズ出演者
アイドルマスター側は選抜メンバーという事もあり、両日で出演キャストが完全に異なる。
Day.1 2023年12月9日(土)
アイドルマスター シンデレラガールズ(13名)
アイドルマスター ミリオンライブ!(8名)
アイドルマスター シャイニーカラーズ(14名)
Day.2 2023年12月10日(日)
アイドルマスター シンデレラガールズ(13名)
アイドルマスター ミリオンライブ!(8名)
アイドルマスター シャイニーカラーズ(14名)
『ラブライブ!』シリーズ出演者
ラブライブ!側は、参加作品の主役グループ所属アイドルは両日フル出演となる。
スクールアイドルミュージカルはWキャスト制で各メンバーにつき1キャストずつ出演。
Aqours(ラブライブ!サンシャイン!!)(9名)
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(12名+1名)
<応援出演>
Liella!(ラブライブ!スーパースター!!)(11名)
蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ(6名)
〈ゲスト出演〉
スクールアイドルミュージカル(10名+6名)
ディスコグラフィー
イベントテーマソングである「異次元★♥BIGBANG」が2023/12/6発売予定。
歌唱は各グループの代表メンバーである、島村卯月(CV.大橋彩香)、最上静香(CV.田所あずさ)、月岡恋鐘(CV.礒部花凜)、高海千歌(CV.伊波杏樹)、上原歩夢(CV.大西亜玖璃)、澁谷かのん(CV.伊達さゆり)、日野下花帆(CV.楡井希実)が担当。
広報
宣伝隊長として、アイドルマスターからは黛冬優子、ラブライブ!からは津島善子が抜擢。
また、アンバサダーにはアイドルアニメ好きで知られるバーチャルYouTuberとしてにじさんじからドーラ、ホロライブからラプラス・ダークネスが就任しており、両名はX(旧Twitter)との連動イベントのコーナーにも出演している。
セットリスト
披露曲数や質が題名の如く異次元であること、ネタバレ防止のため、公式Xや、以下のサイト123に詳細が記されている。
裏話
※有志の方は追加お願いします
- ケータリングは叙々苑などの弁当に加えてみかん100kgとぬまっちゃがあった。もちろんこの辺の影響。
- 幕間のMCは録音ではなく生だった。小宮有紗はアドリブを入れていた。
- 伊達さゆりがハーモニクスを歌唱した際、ガイコツマイクが高すぎて低くしてもらっており、坂倉花などメンバーからイジられた(今に始まったことではないが)。
- 希水しおは月音こなと仲良くなり、その後一緒に食事に行った。月音にとって初めて蓮ノ空メンバー以外とプライベートで食事に行った相手らしい。
- 客席の様子は控え室のモニターに映されており、ミリオンの面々で開演直前には盛り上がっていた。
- 結那は共演者達(確認できるだけで小林愛香、高槻かなこ、矢野妃菜喜、楡井希実)にクリスマスキャンディーを配っていた。
- 以前から同郷で共演機会があり、仲の良い河野ひよりと絵森彩だが、今回も会話や写真撮影を共にした。
- ラブライブ!シリーズキャストの2001年生まれ組(少なくとも結那、大熊和奏、楡井希実、菅叶和)が意気投合した。
- MILLIONSTARSとAqoursの面々により披露されたさよならアンドロメダのリハでは逢田梨香子が涙しながら歌った。なお、同じ事務所の後輩は本番のM@STERPIECEで号泣している。