概要
20世紀最後のTVスペシャルとなった本作ではITバブルまっただ中のアメリカが舞台となり、ルパン自身も暗号解読に専用ソフトを利用するなど、デジタル系アイテムを利用している。
また、敵組織が大手投資銀行というシリーズ上珍しいタイプの敵であるため、戦いも彼らが雇った傭兵によるものと経済的な戦いが混じったものになっている。ヒロインも珍しく二人存在している作品。
なお、次作「アルカトラズコネクション」からデジタル製作が導入されたことから、非デジタル製作最後のTVスペシャルでもある。
あらすじ
ピカソの作品も出品されるオークションに1カラットにも満たない、しかも傷付きのダイヤの指輪マルケスの記念指輪が出品されていた。開催者も安物と落胆していたが、なんとそれに100万$の値を付ける紳士が現れる。しかし、それは電話で入札してきた大手投資銀行の女頭取シンシアに1$差で競り負けてしまう。
憤慨する紳士だったが、銭形が登場するとルパンの正体を現し、指輪をまんまと盗み出す。しかし、逃走中にシンシアに雇われた傭兵のナビコフに指輪は奪われてしまう。
実は、二人が狙うこの指輪はかつてナポレオンやヒトラーが持っていたという世界の王となれるブローチの在り処を示すものだった。なんとか取り戻そうとルパンは次元、五ェ門と共にローテクを駆使してシンシアの銀行へ侵入し、彼女から指輪を奪い返す事に成功する。
しかし、ヘリコプターで逃走しようとする中で一瞬の隙を突いたナビコフの狙撃がルパンの心臓を貫き、ルパンはそのまま落下し地上へ叩きつけられ、ナビコフ自身によってその死が確認される。次元、五エ門、不二子、そして銭形の4人によるルパンの葬式が済むと次元はルパンの意志を継ぐため、ナビコフへの仇討ちを計画するが…
余談
- 本作のルパンはフィアット500かと思いきやスバル360の改造型に乗っている。