概要
塔型の檣楼や二本の垂直煙突を備えたスマートなスタイルで知られる。
ワシントン海軍軍縮条約明けに建造された戦艦の第一陣で、イギリス海軍のキング・ジョージ5世級(以下KG5級)とは境遇がよく似ている。
第二次ロンドン海軍軍縮条約に基づき、基準排水量35000トン、主砲口径14インチで設計が行われたのはKG5級と同じだが、ノースカロライナ級は条約未加盟の日本他に対抗して、建造途中に16インチ砲搭載への設計変更を受けることができた。しかも、竣工も、キング・ジョージ5世が1940年12月に対し、ノースカロライナが1941年4月とそう遅れてはいない。
アメリカ海軍は低速の純戦艦ばかり建造してきたが、ノースカロライナ級は時代の流れを受けた高速戦艦となった。しかし太平洋を戦場とするアメリカ海軍は航続力を重視したため27ノットとそれほど速くはない。主砲は16インチ砲3連装3基9門だが、防御は設計の経緯から格下の14インチ対応になっている。この点は次級のサウスダコタ級で改善されることとなる。