概要
世界的に高く評価されており、多くの映画作品に影響を与えたと言われている。
あらすじ
時は戦国時代。野武士達にいつも襲われている村の百姓達は長老と相談して侍を雇うことを決めた。
若い百姓の利吉の説得を受けた勘兵衛は、四方に四人、後詰に二人、自身を入れて七人の侍が必要という。
かくして集まった七人の侍たちは、百姓と侍の軋轢を乗り越えながら協力し、野武士の一団と戦う。
無粋な突っ込み
戦国時代の百姓は武器を持っており、成人男子なら日本刀を持っているのが普通で、いざという時には弓、火縄銃、槍を持ち出せた。村にも武士が領主としているのが当たり前で、村から武士がいなくなるのは織田信長などによる集住策、武器が無くなるのは第二次世界大戦後の大規模な没収より後になる。
ただし作中で語られている年代は1586年頃、豊臣秀吉が太閤となった時代である。そのため、既に刀狩りなどが行われ、農民たちの武装が解かれていた可能性も高い(事実、作中でも落ち武者狩りで手に入れた武具をわざわざ隠していた)。
登場人物
島田勘兵衛(志村喬)
冷静沈着な初老の浪人で7人のリーダー格。
納屋に立てこもった強盗を、無償で撃退して子供を助け、しかもその為に頭を丸めて坊主の扮装をする(当時の認識では隠居、引退の意味で、普通の侍ならば絶対に嫌がる)など、効率を重視して行動できる戦略眼の持ち主。
菊千代(三船敏郎)
山犬のような荒々しい自称・侍。実は百姓の出。
当初は他の侍たちからも軽んじられ、度々問題を起こしていたが、百姓と侍たちの間を取り持つ働きぶりから、徐々に侍のひとりとして認められていく。
岡本勝四郎(木村功)
若い半人前の浪人。強盗を退治した勘兵衛の手腕に惚れ込み、半ば押しかけ気味に弟子となる。勘兵衛は子供を連れて行く気はないとしていたが、周囲からの「大人扱いしてやれば子供は大人以上に働く」との言葉を受け、同行を認めた。やがて百姓の娘、志乃と恋仲になるが……。
片山五郎兵衛(稲葉義男)
穏やかで物腰が柔らかく、勘兵衛の参謀役。手練の者を集めるべく勘兵衛の仕掛けた試しを「ご冗談を」の一言で見破り、その人柄に惚れ込んだという理由で野武士との戦いへの参加を決意した。
七郎次(加東大介)
勘兵衛の元家臣で、物売りをしていた槍の使い手。勘兵衛からは「古女房」と称される。かつての合戦で幾度と無く死ぬような目にあいながら、それに対して「別に何も思わなかった」というなど、内面は極めて冷静沈着。
林田平八(千秋実)
愛想がよく明るくて人懐こい人物。茶屋の裏手で、飯代のかわりにと薪割りをやっていた所、その気持ちの良い性格を見込まれて一行に加わる。腕は「中の下」と称されながらも、辛い時には必要な男だと評価される。戦の時には旗が無いと寂しいとの事から「○○○○○○△た」の旗を作った。
久蔵(宮口精二)
物静かな凄腕の剣客。口数は少ないが根は優しい。勘兵衛からは「自らを鍛えあげる事に凝り固まった凄まじい男」と評価される。町中で武芸者と果たし合いを行い、これを一刀の元で表情一つ変えずに切り捨て、その腕を見込んだ勘兵衛に請われ、戦へと向かう。