CV:美輪明宏
すごく…大きい(宮崎駿によれば、昔の生き物そのものが今より大きかったという)。
概要
山犬の神で、サンを娘として側に置く。人語を解し、高度な知能と強靭な力を持つ。
シシ神の森を侵すエボシ御前を憎み、命を狙っている。
なおアシタカがサンを人間界に返すように抗議してきた際に一喝した「黙れ小僧」という有名な台詞は、公開当時映画館で観ていた観衆をもマジびびらせた。
この台詞は当時たいへん流行し、松本人志なども使用していた。
乙事主とは昔いい仲だったらしい。
性格
その恐ろしげ姿から凶暴な印象を人に与えるが、実際は穏やかで心の広い神様である。森に対し敬意を払うアシタカや育て子サンのように、例え人間であっても森を大切にする者には胸襟を開いて接しようとする。逆に言えば、森に仇成す者は種族を問わずモロにとっては敵なのである。
このあたりは猪神達とは思想を違えており、「人間を討伐する」というお題目を掲げて勝手にシシ神の森に入ってきた彼らのことを苦々しくさえ感じていた。彼らも森を食い荒らすという点では蹈鞴場の人間達と変わらないからである。
昔は仲の良かった乙事主と疎遠になったのもこのあたりの食い違いから来ているのかも知れない。
エピソード
声の収録時、最初は美輪明宏は「雄々しく近寄りがたい神」として演じたが、イメージの相違に迷った宮崎駿は、上述のように「実は乙事主と昔いい仲だった」とその場で美輪に打ち明けたところ、美輪の演技が女らしく柔らかくなった。
これを聞いた宮崎は「女になったね」と嬉しそうに笑っている。