概要
家族は両親(母・CV:森なな子、父・CV:中村和正)で、容姿は母親似。
私立ライム中学校に通う中学2年生の少年。読み切り版にあたる小学校時代は、作り出したぷにると友達になり仲良く過ごしていたが、中学生になった今ではたびたび自身を振り回すぷにるを邪険に扱うようになっている。将来の夢は「ぷにると離れること」。
先輩である雲母麻美に片思いしており、彼女が常軌を逸した母性モンスターであったことが判明した際には、剛やんやホネちゃんといった周囲の面々が幻滅する中で惚れ直してしまうほど。しかし彼女の性質ゆえ、コロコロキッズのノリで生きている遊助や溺愛対象になりつつあるぷにるの付き添いとして見られている節がある。
奔放なぷにるに手を焼き「化け物スライム」呼ばわりをしているものの、ホネちゃん達がぷにるの胸を揉もうとした際には本気で怒ろうとする、ぷにるに遊助の気を引かせようとギャルに化けさせた際にはわざわざ貧乳にさせる、喧嘩したぷにるが真戸博士に捕獲されて行方不明になった際には平気な顔をしながら方々を探し回っていたらしい様子を見せるなど、本気で嫌っているわけではない。
「もうスライムなんかで遊ぶような歳じゃない」「変に意識していると思われたくない」というのが本音の模様。
「かわいい」と言われたいがために女の子の姿をとるようになったぷにるとの距離感をつかみかねている部分もあり、ぷにるがボーイッシュに変身した際には無意識ながらも自然体で接することができる様子。
世界的な人気キャラクターである「キュティちゃん」のファンで、自室にはぬいぐるみや貯金箱を飾っているが、客層としてはターゲットから外れているためグッズの入手難度が少々高いのが悩み。
幼少期
幼稚園時代は恥ずかしがり屋で、当時から園内のかわいいぬいぐるみを「ともだち」としていた。両親も息子のかわいいもの好きには肯定的だったが、そのために彼の私物を羨む女児達は集団でやっかみをぶつけるようになりコタローをいじめ始める。
中でも子役というキャリアを持つ早乙女どおるの発言力は絶大で、彼女が母からの受け売りで振りかざす「男の子はかわいいものを持ってはいけない」という価値観はコタローに非難がましい目を向ける女児たちの間に蔓延し、ペンギンのぬいぐるみ「ぺーちゃん」を取り合った際に誤って引き裂いてしまう等のトラブルも発生する。
クリスマス会では「好きなプレゼントを選べる」と目を輝かせるコタローだったが、キュティちゃんのぬいぐるみを手に取ったのも束の間、どおるや取り巻き達に奪われてしまい、この場の誰よりも“強い”はずのサンタさんが空気を塗り替えてくれる事に期待するしかなかった。
しかしサンタさんが「特別に」と言い添えて変形ロボットを差し出した事でコタローの絶望は決定的なものとなり、号泣しながら帰宅した彼は泣き腫らした顔のまま、画用紙に理想のともだちを――ずっと一緒に居てくれるともだちの姿を描き殴る。
翌朝になっても、縋るような願いを叶えてくれる“本物のサンタさん”は現れず、コタローは「サンタなんていない」「クリスマスなんてくだらない」と諦める事でしか自分を守れなくなっていた。
2023年の年末に公開されたこのエピソードには「あくまでもコタローの記憶」という断り書きと共に「彼にとっての真実」とも書き添えられており、幼稚園の名称も虎馬(とらうま)幼稚園となっている事から、本編でもどこかコミカルに描かれてきた“コタローとかわいいもの”のバックボーンが非常に痛切なものである事が明かされる形となった。
ぷにるの原案とも言えるコタロー作のキャラクターがペンギンをモチーフとしている事からも、破損してしまった「ぺーちゃん」への思い入れの強さが示唆されており、ぷにるが極めて高い自己修復能力を持つスライム生命体として誕生したという文脈も無視はできないだろう。
なおアニメ1話の冒頭はこの頃のコタローがぷにるを創りだす所からだが、ぷにるの原画に涙の染みがついている。
ぷにるとの言い合いでも頻出する「スライムだからかわいくない」というコタローの決まり文句は、「かわいいもの=女の子のもの」と決めつけて奪おうとする相手と戦うために幼いながらに編み出した理論武装。
ぷにるがさらにかわいくなろうと女の子の姿で過ごすようになった時期がコタローの思春期と重なった事もあって、二人のやり取りにはカモフラージュされている部分も少なくないが、ストーリーの進展に伴ってコタローがぷにるに向ける思いの強さも折に触れて描かれている。
なお今のコタローに友達がいるのは、中学1年の頃にきらら先輩に声をかけられたのがきっかけである模様。
後に登場したバットトリックは自身の持ち主だった少女が大人になった今でも男児向けホビー好きな事もあり、「男の子がかわいいものを好きでもいい」とコタローの嗜好を肯定するような発言をしている。
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ここから先は本編第61、62話のネタバレを含みます
そんな彼だったが、中学3年生への進級を機に学習塾へ通う事になる。
実はかねてより成績の悪さを問題視していた両親により小遣いの減額を言い渡されたのに対して「進級前の春休みは遊ばず自分で勉強する」と約束して保留して貰っていたのだが、それを反故にして散財した結果母親の怒りを買い、「勉強に関係無いキュティちゃんを捨てろ」とまで言われてしまっていたのだ。
結局ぷにるの説得により学習塾に通う事で事態は収まったが、これがコタローにとって大きな転機となる。
これ以降、コタローは突然ぷにるのことを忘れ、認識出来なくなってしまったのである。
と言うのも塾に通い始めた事で勉強に割く時間が大幅に増え、人間関係やホビーに対する付き合い方自体が大きく変わったことに原因がある。
それによりコタローにとって「可愛い友人」だったキュティちゃん達ホビーが「昔好きだった作品」へと認識が変わったのだ…とぷにるは推測している。
またそれに伴い嗜好にも変化が出始めたようで、
- 録画したキュティちゃんのアニメを「消化」と称して義務感から楽しくなさそうに見る
- 塾で出来た友人に借りた漫画にのめり込む
- 愛飲していたクリームソーダが物足りなくなり、逆にコーヒーが飲めるようになる
- ファッションに関心を持ち始める
など、従来のコタローからは考えられないレベルの変貌を遂げている。
このコタローの変化はキュティちゃん達の存在の消失と言う形でぷにるにも影響を与え始め、自身の消滅を防ぐ為のぷにるの奮闘が始まるのである。
なおこれら62話における彼の変化については「生活習慣の変化に伴う彼自身の成長」と素直に捉える読者が多い一方、同話には
- コタローがこの話から唐突に眼鏡をかけ始める
- コタローの内面変化の過程が一切省略されており、前話からどの位時間が経ったのかも不明
- 本来消えるはずの無いキュティちゃん人形やぷにるのスマホ(コタローの母の私物)が(物理的に)消失している
- 前話まで登場していたキャラクター達がコタローとぷにる以外登場しない(一応ホネちゃんと南波はSNSの通話相手として登場するが顔出しも台詞も無い)
などの不自然な点も存在するため、61話までは普通にぷにると会話していた事もあって「何者かの介入により急変した」可能性を考えたり、夢オチと考える読者もいたりと捉え方は様々である。
特に後者については、かつて友人のいなかったコタローにぷにるを遣わした存在が「友人を得た今の彼にぷにるは不要」との認識を示したこともあり妙な説得力があるが、真相は未だ不明である。
次の63話で真実が判明。バットトリックの能力「影の鍵」でぷにる、ルンル、ジュレを影の世界に閉じ込めた為である。
64話にてぷにるの魂の眩しさで何とかぷにるがバットトリックを打ち破ると再び見えるようになった。
そして今までのキュティちゃんグッズを全て片付けてしまったが、あくまで子供向けグッズの事であり、新たに大人向けのプレミアムキュティちゃんのグッズを飾るようになった。