概要
水を湛えた耕地。水田、田とも言う。漢字だけで表記すると「田圃」。稲を育てる田んぼが圧倒的に多い(稲は田んぼでしか育たないわけではなく、畑で育てる陸稲も存在する)。
中国語では耕地すべてを指して「田」というが、漢字を導入した日本では水田である「た」のみに「田」の字を当てて、乾田である「はた/はたけ」には「畑(火で焼いた耕地)」「畠(白く乾いた耕地)」の字を作って当てはめた。
日本では、春に水を引いて田植えをして、秋になると、水を抜いて稲刈りをする事が多い。もちろん外国では稲が育つ時期も違うので、熱帯では(水さえ不足しなければ)一年中稲を育てている所もある。
水を引いたり抜いたりできる、いわば畑と兼用できる田んぼのほか、一年中水が溜まった湿田もある。日本では、湿田は排水環境が悪い低地(関東平野の中央部や、濃尾平野の下流側など)に多かったが、稲を育てていない時期に畑作ができないため、かつては「冬の間だけ底の土を掘り上げて乾いた場所を作り、そこで水田には適さない作物を作る」ような荒技もあった。今では改良を受けて、湿田はほとんど見られない。
ほかに、蓮根や田芋(サトイモの一種)、ワサビを育てる田んぼがある。
日本の原風景を象徴するものの一つである。ただし、時代と共に田んぼは変化し続けている。
東方プロジェクトの絵では、幻想郷の風景で描かれることがある。