この会社は愛知県に路線を有する第三セクター(民間出資者としては名古屋鉄道等が所有。)の会社であり、現状日本で唯一の浮上式リニアモーターカーを営業運行している会社である。
2005年の愛知万博に合わせる形で開業し、万博開催中はどの列車も超満員状態だったが万博終了後は各種事情のため、赤字を垂れ流しており、愛知県に存在した新交通システム、桃花台新交通((愛称:ピーチライナー)と同じような末路をたどるのではないかと危惧されている。
運営路線
東部丘陵線(愛称:リニモ) 藤が丘-八草
なお藤ヶ丘駅で東山線と、八草駅で愛知環状鉄道と連絡する。
路線に関して
この路線は名古屋市営地下鉄東山線を延長する形で、鉄道の空白地であった長久手方面に鉄道を引く計画が存在した。
ところが、平成4年の運輸政策審議会にて「中量軌道系の交通システムとして整備することが適当」とされてしまい、地下鉄の延伸では対応できなくなった。
この路線が急斜面が多いことより、リニアモーターカー形式をとることになり、そのさなかに万博が開かれることが決定、万博への交通アクセスとして用いることも決まった。
そして平成14年着工、その2年後完成し、万博が開催される。
ところが、愛知万博の足としては輸送量が少なすぎ、万博終了後の地域輸送としては大げさすぎると、悲惨な状況に陥っており、開通以来黒字になったことがないという状況である。
これならば地下鉄の延伸のほうがまし、という突っ込みは聞かなかったことにする。
路線赤字の理由
複数の理由が存在する。
乗り換えの不便
名古屋方面から乗り換える場合、東山線を利用することになるが、高架駅(地下鉄)から地下(新交通)への乗り換えに3分以上かかるにもかかわらず到着後2分で出発する、などの無茶な点がある。
また他の交通機関との乗り換えの際運賃への優遇措置がない。
利用予定者の読み違い
路線周辺は多数が市街化調整区域(都市開発が行われない区域)閑散区域であり、人口の増加が望めない地域である。また、利用者のメインとなる高等学校や大学なども藤が丘などからの直通バスがあったりするため利用者としてあてにならない状態である。
価格面
価格は他の鉄道などよりも少し高額であり、利用者が躊躇する。
高額な減価償却
設備に関しては長期間にわたって使用するため、少しずつその価値の代金を払っていかなければならない、しかしこの鉄道は建設費がかさんだ(総事業費:約1,013億円)ため、その費用を返していかなければならず、経営を圧迫している。
会社の現状
現在は愛知県や名古屋市などの関係自治体が債務の株式化や現金出資を行うなどして支援している。また沿線の大学ではリニモの車内でイベントを行うなどとにかく赤字を減らすために頑張っている。
また、100人程度ならば約4万円で貸切にすることも可能(これは体験乗車用とのこと)であったりする(結婚式も可能であり、その場合約10万円より、とのことである)。
関連項目
八草みずき(鉄道むすめ) リニモたん(愛知ぽぷかる聖地化計画)