初代エアロスター
1984年、三菱自動車工業製のMPシリーズをフルモデルチェンジ、先にデビューしていたエアロバスに次いで車種ネームが与えられた。市街地路線用バス(シティバス)の「星」になることを願ったものとみられる。ボディスタイルはそれまでのある意味古めかしいモノコックボディから近代的なスケルトンボディに一新(新呉羽製は先にスケルトンに変更)。また、フロントマスクは左右非対称の、乗降口側に視野拡大窓を設けたスタイルとなった。トランスミッションは、フィンガーコントロールミッションの5速マニュアル (FCT) で、オプションで機械式オートマチックトランスミッション (MMAT) が設定されていた。また、自家用向けのタイプ以外は、機関直結式冷房装置が標準装備となった。
型式一覧
- P-MP218/618系
- U-MP218/618系
- KC-MP217/617系
- U-MP628系、KC-MP627系(リフト付バス)
2代目エアロスター
1996年9月販売開始。当初は先代のエアロスターと区別するためにニューエアロスターの呼称が用いられたが、初代の老朽廃車が進むに連れてこちらがエアロスターと呼ばれるようになった。
ラインナップにはワンステップバスと、自家用及び高速バス向けのツーステップバスのほか、1997年には国産初の本格的なノンステップバスの発売が開始された。
2014年には18年ぶりにフロントデザインを一新した後期QKG-MP系が販売を開始した。
型式一覧
- KC-MP系
- KL-MP系
- PJ-MP系
- PKG-MP系
- LKG-MP系
- QKG-/QDG-MP35/37系
- エアロスターエコハイブリット
エアロスターエコハイブリッド
2007年9月に販売を開始したシリーズ式ハイブリッド機構を搭載するハイブリッドバス。発電用エンジンにマイクロバスのローザが積んでいるものと同じものを採用し、回生ブレーキを装備する。仕組みとしては発電エンジンで生み出された電力でモーターを駆動し、減速時には回生ブレーキでバッテリーを充電する。このため走行音は電車に近い。
バッテリーは日立製作所、モータとVVVFインバータはシーメンス、モータ減速機はFLENDERが製造したものを装備している。
2010年に製造が中止された。
導入した事業者でも構造が複雑で故障が多いこと、詰め込みが効かないことなどが嫌われ、特に名鉄バスでは基幹バス用として2008年から31台を導入する計画だったのが24台に縮小され、基幹バスを担当する営業所から津島、岡崎などの名古屋から離れた営業所へと転属させられ、最終的に全車両が廃車となった。
エアロスターMM
1993年から2004年8月まで製造・販売していた9m大型路線バス。9m大型車は車体幅を大型車並の2.5mに拡大しながらもシャーシの長さを中型車並の9mとした折衷型で、ボディはエアロスターと似たものを架装する。
元々9m大型車というカテゴリ自体、需要の少ないニッチ層向けの市場だったため、路線向けで導入した事業者は北海道中央バス、川崎鶴見臨港バス、豊橋鉄道、松江市交通局などに限られる。
更にバリアフリー仕様のノンステップモデル、ワンステップモデルが設定されなかったために2002年に路線モデルの設定が消され、残った自家用モデルも2004年にラインナップから姿を消した。