概要
略称臨港バス。その起源は現在のJR鶴見線にあたる鶴見臨港鉄道のバス事業にまで遡ることが出来る。
1954年に京急グループ入りし、京急本線・大師線、JR線、東急東横線の駅を発着する路線を中心に、川崎市東部や横浜市北東部を基盤として路線を展開している。2022年度からは東京都大田区の天空橋駅へも乗り入れるようになった。
営業所は川崎市川崎区にある塩浜営業所(市営バスの同名の営業所とは別地点)と浜川崎営業所、同・幸区にある神明町営業所、横浜市鶴見区にある鶴見営業所(バス停は駒岡車庫。市営バスの同名の営業所は生麦にある)の4ヶ所。
系統番号
一部の路線を除いて系統番号が導入されており、「起終点の漢字1文字+数字2桁」で表記し、案内放送でも表記通りに読み上げて放送される(隣の東急バスは起終点の漢字(ひらがなの場合あり)1〜2字を省略前の駅名で読み、京浜急行バスは漢字部分自体を読まない)。
また途中の停留所を通過する便では系統番号の代わりに「急行」・「快速」・「直行」の種別を併記する。
車両
一般路線車
日野自動車、いすゞ自動車、三菱ふそうの3社の車両が在籍し、運用されている。
かつては各営業所のエリアにメーカーの工場が所在したため、営業所ごとに車両が統一されていた。一時は営業所ごとのメーカーの統一も崩れたが、2014年現在は再び営業所ごとに導入されるメーカーが指定されるようになっている。
新車の導入から引退・売却までのサイクルが早い会社としても知られ、概ね10~12年程度で車両が入れ替わる。なお新車は導入から6年程度で京急ファインテックで更新工事を受ける。
高速路線車・貸切車
観光タイプの車両は三菱ふそう・エアロエースが主力で、三菱ふそう・エアロバスのハイデッカー、スタンダードデッカーも在籍している。
また高速路線と一般路線の両方に対応でき、ワンステップ・スロープ付きのため車椅子の乗車にも対応するワンロマ仕様のいすゞエルガ長尺仕様も在籍している。
廃車車両の譲渡
臨港バスでの役目を終えた車両は全国各地の事業者に譲渡されており、北は北海道、南は沖縄までと非常に広範囲に渡る。
主な譲渡先はJR北海道バス、道南バス(2012年までの苫小牧市交通部を含む)、秋北バス、羽後交通、茨城交通、関東自動車、長電バス、川中島バス、中鉄北部バス、堀川バス、九州産交バス、佐世保市交通局、那覇バスなど。
また一部の車両はミャンマーなど海外へも輸出されている他、いすゞ・キュービック1両がテレビ番組向けのロケ車として転用され、年末の風物詩となった「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」の笑ってはいけないシリーズなどで使われている。
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神奈川中央交通···エリア自体は重ならないが、港北区の新横浜駅で臨港バス【鶴02】【綱23】と神奈中【121】が接続している。ちなみに、鶴見区は横浜市で唯一、神奈中バスの路線がない。