現在の主な事業は乗合バス・貸切バス事業と旅行業・不動産業でかつては鉄道線である茨城交通茨城線・水浜線・湊線も運営していた。2009年に民事再生法を適用し、新旧分離を行っている。
地元での略称は「茨交(いばこう)」。
路線バス事業
水戸市を中心として県央、県北及び栃木県芳賀郡茂木町で一般路線バスを運行する他、県央・県北地域を発着する県内外行の高速バス・空港バスも7路線運行している。
沿線に県都・水戸、工業都市・勝田を抱え、偕楽園、大洗海岸、国営ひたち海浜公園、笠間、袋田の滝などの有力観光地を持つ。路線規模では関東鉄道に次ぐが、水戸都市圏では最大手のバス会社である。
ICカード
2015年12月1日から高速バス、コミュニティバスを除く全路線では、交通系ICカードである「いばっピ」を導入した。
一円単位運賃や乗車割引制度、クレジットカードによるオートチャージ機能を搭載し、更にICOCAと同様にオートチャージに使えるカードには基本的に制限が無い(デビットカードも利用可能)と至れり尽くせり…なのだが、茨城交通沿線以外の地域の人々には非常に評判が悪いらしい。
それもその筈。
本カードは相互利用に対応しない。電子マネーサービスも未実施。
つまり、他では一切使用出来ないという訳だ。
水戸地区ではSuicaを導入したジェイアールバス関東・PASMOに加盟した関東鉄道と本カードのICカード3種類林立状態となったが、茨城交通専用で利便性の劣る本カードが果たしてどこまで普及するのか。
車両
茨城県内に路線を持つ関東鉄道バスとは異なり車両ごとの固有番号を持たない。(登録番号が車両固有番号になる)
路線バスの車両は自社発注車は前後折戸車がほとんどで、日産ディーゼル・スペースランナーRM、日野・レインボーII、いすゞ・エルガのノンステップバスを新車導入した以外は中古車の導入が目立つ。中古車の前保有事業者は西武バス、東京都交通局や関西方面など多くの地域から受け入れており、中古車でもバリアフリー車の導入が多い。
高速バスは路線バスに比べて新車の導入が多く、高速バス用として導入例が少ない日産ディーゼル・フィリピン製車両も導入されている。また、富士重工業バス事業撤退以前に西日本車体工業S型車体を持つ日産ディーゼル・スペースアローを購入している。
中古車ではみちのりHDグループの例にもれず京王バスからの中古車が多く、各種ラッピング車のベースとなっている。大洗町にある公立高校である大洗高校吹奏楽部のラッピングが施された車両もある。
鉄道事業
かつては水浜線、茨城線、湊線の三路線を保有。元は何れも別会社であった。
1966年に水浜線が、1971年に茨城線が全廃。唯一残った湊線は2008年に第三セクター鉄道・ひたちなか海浜鉄道へとなった。
尚、同社日立オフィスは2019年5月まで同じみちのりHD傘下にあった日立電鉄交通サービスを併合する形で新設されたものである。こちらもまた2005年に廃止された日立電鉄のバス部門を源流としている。
旧経営一族・竹内家
2009年まで茨城交通は竹内家による一族経営だった。元大関雅山はこの竹内家出身である。