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大放言の編集履歴

2016-01-23 22:22:05 バージョン

大放言

だいほうげん

大放言とは、作家・百田尚樹氏の著作の一つである。

炎上覚悟!

今こそ我らに「放言の自由」を!

概要

永遠の0』『海賊とよばれた男』『BOX!~ボックス!~』といった大ベストセラーの名作小説を生み出した、作家百田尚樹氏の著述書の一つである。

2015年8月12日に新潮社から新書として出版されて以降、その痛快な内容から大人気を博しており、すでに発行部数が25万部を突破するベストセラー作品となっている。


キャッチコピーは『炎上覚悟!』『今こそ我らに「放言の自由」を!』

その言葉通り、百田氏が現代における「ズレた若者」「偏向したマスコミ」「平和ボケの政治家」たちを縦横無尽な大放言で滅多斬りにし、思ったことや軽いジョークを口にしただけでクレーム・バッシングの嵐になり、人畜無害な意見ばかりが求められておおらかさが失われ、言いたいことも言えず窮屈で思考停止した現代の世の中に一石を投じた論考集である。


放言大臣


後述の『MSN産経ニュース』におけるインタビューにもあるが、書籍の内容が非常に的を得ていることから、読者の間では「これは『大放言』ではない、『大正論』だ!」と呼ばれている。


インタビュー

本作の大ヒットに伴い、2015年9月25日の、産経新聞のインターネット記事である『MSN産経ニュース』において、溝上健良記者が聞き手となった百田尚樹氏へのインタビューが掲載された。


もの言えぬ空気への抗議

「この本に書いてあることは全部、いつか言いたいと思ってきたことですが、中でも第4章の『我が炎上史』が一番、書きたかったことです。今のマスコミの『言葉狩り』は、いくらなんでも行き過ぎているんじゃないかと。もうひとつ、最初からこうと決めてかかる『レッテル貼り』がすごい。その人物なり言説なりを細かく分析するのではなくて、いきなり一言でレッテルを貼ってしまう。そうなると後から『これは違うんだ』と反論してもどうにもならない。マスコミというのはすごい権力を持っていますから。マスコミは、自分たちに都合の悪いことをいう人に対しては、バッシングしてレッテルを貼り、すさまじい言論封殺を展開する。こうなると皆、萎縮するのは当然ですよ」


「この10年くらい、表現者や言論者が萎縮しているのではと感じています。『下手なことを言うとバッシングされる』というわけで、誰もが恐れて思い切ったことが言えない。結果、出てくるのは、毒にも薬にもならないような発言ばかりになってしまう。そんな意見ならもう、何も言う必要ないですよ」


「社会にとって有効な提言というものは、最初こそどこかしら欠点もあるし、突っ込まれるところもある。それを修正し、対案をぶつけることで弁証法的な発展が図れると思うんですが……。今はそういう言論空間や議論の場自体を、マスコミが押さえ込んでしまっているように思います。この本は、そういう時代の空気に対して、抗議の声を上げた本でもあるわけなんです」


「面白さ」は表現者の義務

「(この本を書いたきっかけは)ご存じの通り、私はいろいろと片言隻句をとらえられて、マスコミに面白おかしく書かれた揚げ句、炎上というかバッシングされたことも多々ありまして……。その多くは、かなり誤解があって、文章の切り取りとかをずいぶんとされているので、どこかで一回、しっかりとこちらの言い分を書きたいなあ、という思いがずっとありました。それが、この本のメーンとなっている第4章の『我が炎上史』です」


「さらに、私はツイッターでも思うことをポンポン書いていて、これまたしょっちゅう炎上するんですが、ツイッターには140字以内という制限があり、どうしても書き足りないところがありました。本となればそうした制約がないので、世の中に対して『これはおかしいんじゃないか』とか『これはこうすべきではないのか』と思っていること、日頃感じている疑問や不満なども、一気に書いてみようかと」


「僕がそうやってツイッターでいろいろ書いていたことを、出版社の編集者が面白がってくれた、ということもひとつの契機になっています。『こういうことを一回、(書籍という形で)自由に書いてみませんか』というお話があって。それまで、僕は本職は小説家なんで、あくまで自分が表現する舞台は小説なんだ、という思いがあったわけです。それで、これまでも『エッセーを書きませんか』とのお誘いはあったんですが、音楽にテーマを絞った『至高の音楽』(PHP研究所、平成25年刊)以外、一般的なエッセーは書いてなかったんです。ですが今回、作家になって9年目になり、そういう機会が与えられたのは一つのチャンスかな、と。これは新しい挑戦でもあって、まったくジャンルの違う、新書書き下ろしのエッセーをやってみようと」


「原稿を書きためてから、本にする段階で、ずいぶん削りました。まだまだ書き尽くせていない点もあるので、これが売れたら第2弾を出したいという思いもあります」


「ネット上での感想とか、知り合いにもよくいわれますが『この本はタイトルに偽りありだ』と。『これは「大放言」ではなくて「大正論」じゃないか』と、皆にいわれます。タイトルを見て『一体どんなことが書いてあるのか』と、突っ込む用意をして読んでいたら、膝を打つことばかりだった、という感想をよく聞きますね」


「うれしいことに、『面白い!』と言ってくださる読者も多いです。これは僕の信念なんですけれど、表現するものはすべて面白くないとダメなんですね。内容は当然、大事ですけれど、その内容をいかに面白く読ませるかというのが、表現者の義務だと思います。これは、表現者とはまた別ですが、学校の先生のことを考えるとわかりやすいと思うんですよ。たとえば教科書に書いてあることを説明するのにしても、予備校の人気講師は教え方が面白いですよね。面白いと、内容が頭に入ってくる。論文でも、面白い論文は頭に入るんですね。今回の本も、ワンパターンで書いているつもりはなくて、それぞれの項目でスタイルを変えて書いているんで、面白いと言ってもらえるんだと思います。『日本は韓国に謝罪せよ』の節も、内容は今までいろんな方が言われていることと同じなんですが、切り口や視点を変えるだけで、ずいぶんと新鮮な感じがするはずだと思って書いています。自分で言うのも何ですが、『なんでもコスパで考えるバカ』の節などは、短編小説みたいな感覚ですし」


「まあこれは、百田尚樹の90%くらいが出ている本じゃないかな。この本を読めば、百田尚樹がどういう人間なのか、普段何を考えて、どういうことを目指して生きている人間なのか、ということが、だいたい分かるんじゃないかと思います。書き終えてみて、僕の名刺代わりというか、自己紹介代わりの本になったかな、という気がしています」


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放言 新書 百田尚樹 作家

言論の自由 言論弾圧 言葉狩り

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差別レッテル レッテル貼り


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