解説
『3年奇面組』第4巻「取組登場 万能!? 生徒会集団の巻」にて初登場。
(外部リンクは「マンガ図書館Z」。以下同じ)
頭脳、容姿、運動神経など、全てを兼ね備えている、と自負し、日々ひたすらに一応中学校生徒会の仕事に「取り組む」五人組。
“建前”は、
「全校生徒のために日夜努力を惜しみません!!」
しかし本音は、
「タダで働かねーよ、内申書が良くなるからやってんだよ。」
という、
「自分のためにしか働きません!!」
ときっぱり断言する、本音と建前が同居している五人組なのであった。
とか言う割にはけっこう本音がダダ漏れだったりするのだが。
それとリーダーの立前正義と白毛鳥洋子は、「“ちち”にいちゃん」と「ヒッコ」と呼び合う、こんな感じでイチャイチャしまくる(『3年』第5巻「体育祭シリーズ」より)、他のメンバーも呆れるほどの、石砂拓真と伊狩増代以上の「幼なじみ両思いバカップル」である。
基本的に「本音と建前」で生きているため、
「常に本音で生きて」おり、「万能以上に変態」な一堂零や、他の一応中学校名物集団の面々には振り回されがちである。
例えばこんな塩梅である。(『3年』第5巻「変態会議の巻」より)
まあもっとも、お前だって建前あるじゃないか!と突っ込まれればそれまでなのだが。
そして『3年奇面組』では、「水泳大会」に出場したり(『3年』第4巻)、「体育祭」でも徒競走や、「借り人競争」にも出場していたり(『3年』第5巻)、「キャラレル・ワールド編」にも「正反対な取組」が登場してはいたのだが(『3年』第6巻)
「チトタリン王国編」では思いっきり端役扱いをされるなどしてしまうなど(『3年』第4巻)、割を食う場面も目立ち、
「受験編」で応生高校を受験して、応生高校に合格、進学したことまでは示されていたのだが(『3年』第6巻)
続編である『ハイスクール!奇面組』には登場しなかった。
ちなみにアニメ版や『帰ってきた』、『フラッシュ!』にも登場していない。
『青春動物園 ズウ』
本編内で、作者:新沢基栄が欄外コメントとして、
この回、一応パロディなのだけど、他誌なので知らん人多かったみたいね
と書いていたり、
文武両道が、
「 どうせ我々はパロディー集団さ。 」
とボヤいていたのは、
『青春動物園 ズウ』
のパロディだったからである。
『青春動物園 ズウ』とは、
原作:小池一夫・作画:やまざき拓味により、当時(1981年:昭和56年)、「週刊少年サンデー」で連載されていた学園青春バトル漫画作品である。
コミックスは全16巻。
けっこう長い。
「立前正義」は 「立髪正義(たてかみ せいぎ)」
「白毛鳥洋子」は 「白鳥洋子(しらとり ようこ)」
「ちちにいちゃん」は「しし(獅子)にいちゃん」
「ヒッコ」は 「よっこ」
にそれぞれ由来している。
更に詳しい内容はこちらの外部リンクのレビューを参照のこと。
(ネタバレ多めのため閲覧注意)
作品データベース :『青春動物園 ズウ』: 感想(評価/レビュー)[漫画]
レビューの通り、その当時よく連載されていた「熱血硬派物語」漫画作品の内の一作であり、
「取組登場」の回は、そのアンチテーゼ的ギャグパロディ回となっていた。
なのだが、作者欄外コメントを見る限りだと、ジャンプ読者にはその意図を気が付いてもらえなかったようである。
そしてコミックスなどにも作品名が書かれてなかったため、長いことそのパロディ元の作品を知らなかったファンも多かった。
現在、ネットレンタル書籍などで読む、などの方法があるので、
参考にして下さい。
関連作品
※「取組」のイラストがある。