概要
正式名称は、防衛庁情報局、あるいは防衛省情報局。本部は市ヶ谷駐屯基地の地下施設にある。
DAIS(ダイス)(Defence Agency Information Service)とは防衛庁情報局の英語名を略したもの。「市ヶ谷」という俗称で呼ばれることも多い。
活動
(以下、Wikipediaより引用・抜粋・改稿)
スローガンは「法を超えた悪には 法を超えた制裁を」
活動は超法規的処置、つまり法律を一切無視した非合法な治安活動であり、場合によっては自国民を暗殺することがある。
また、作戦失敗や中止等に情報漏洩の可能性があれば、作戦に関与した局員を〝精算〟(=暗殺)して情報漏洩を阻止することもある。
所謂、国の暗部、“汚れ役”の組織である。
国益・治安を侵害する事態に対して、「国家公安委員会及び情報活動監視委員会が認める範囲内」で「超法規的対処活動」が認められている。
独自の指揮系統や採用体系を持ち、その存在は世間には公開されていない。母体である防衛省・自衛隊においても、幹部クラスですら知るものは多くない。
内外に情報網を張り巡らせ、警察では対応しきれない大規模犯罪や国外からの侵犯行為の察知・事前排除に努め、芽のうちに摘み取れなかった場合は実力行使によって対応する。
それらの活動内容はすべて世間には公にはされず隠蔽されなければならない為、現場を元の状態に戻す後始末が徹底される。場合によっては部外者が協力もしくは偶然によって存在及び活動内容を知ることがあるが、その場合は常時“監視下”に置かれることになる。
非公開である理由
- 既存の治安機関と違い、超法規的活動を認められているため。
- 既存の法規では任務が全うできないのにも関わらず法規そのものの変革がなされないため
- その理由は、民主議会政治では法規の変更には、莫大な意見のすり合わせを必要とするので、刻々と変化する事態に対応することが出来ないため。
- 第二次世界大戦による反動と過剰な人権主義によって、性急な改革は無用な混乱を招く恐れがあり、結果として任務遂行の阻害条件とも成り得るため。
(これは、日本人の積極的な危機対処行動を忌避しがちな国民性のため)
組織概要
表向きは防衛省情報本部(情報本部設立前は陸上幕僚監部調査部)であるが、情報本部は隠れ蓑である。
第二次世界大戦後、日本が再び軍備を持つことを許された際、自衛隊内部で結成されたのが前身組織である「治安情報局」。
冷戦終結に伴い一旦は解体・縮小されたが、後に再編されたのが「防衛庁情報局」であり、防衛庁が防衛省に省への昇格をした後は「防衛省情報局」である。
紋章は、鳥が鉤爪で花弁をつかみ、花弁の中に「情」の文字が刻まれている。
(これは、『6ステイン』が文庫化された際の特典として、920SOF・729SOFのピンズと共にDAISの紋章としてとしてデザインされたピンズが元。DAISの紋章のデザインを担当したのは富野由悠季。)
DAISの雇用パターン
- いわゆる犯罪を犯した「元不良少年・少女」で「明晰な頭脳」「実地で養われたサバイバル能力」「不屈の闘争本能」を持つと判定された者が“服役免除”を条件にスカウトされる。
- 富士の訓練場でサバイバル訓練をクリアした者はその後に座学などを受け、最終試験を突破した者だけが局員になれる。
- 不合格となった者は薬漬けにされ、これまでの記憶を失うと同時に薬の影響で廃人になり施設に送られるという。
(これはDAISの存在を世間に知られないようにするための処置。入局後はSAPかAPとしてDAISの活動に従事する。)
DAISに入局したSAPの中にはAP同様に表向きは「民間人」として生活している場合もある様子。例えば「亡国のイージス」などに登場する如月行は普段は私立大学の学生ということになっている。
- 正規の自衛隊員(自衛官・事務官)から適性のある者をスカウトし、異動してくる。
スカウトされた後は上記に記されている普通警補官(AP)か特別警補官(SAP)かケースオフィサー(CO)となる。
APの場合は表向きには自衛隊を除隊している。
- 防衛省(自衛隊)内ではなく、警察で働く警察官から適性のある者をスカウトする場合もある。
(短編集『6ステイン』における「断ち切る」において韮沢周平という元・防犯課刑事がDAISの局員として登場している。)
また「亡国のイージス」に登場するDAISの局長である野田輝夫は、警察庁内における出世競争に敗れて防衛庁に出向し、そのまま防衛庁の職員として居着いた経緯がある。
- 適正ありと判断された民間人をスカウトする。その際に、通常の公務員と同じく「国家公務員試験」を受ける場合もある。
各部署
・内事部
国内事案を担当する部署。 各方面に管轄が区分されており、陸上自衛隊の管轄区分をそのまま引き移した形となっている。
内事本部長を筆頭に置き、各方面部長がそれぞれの管轄の指揮を採る。
・内事部東部方面
東部方面を管轄としている。東部方面内事部長が指揮をとる。
・内事部特別資産管理室
特別防衛秘密に指定された国家特別資産『M資金』に関する秘密の防護、及び非常時の対処を任務とする。
・外事部
国外事案を担当する部署。 外事統括本部長を筆頭に置く。
・技術情報部
装備品の開発や改造、コンピュータの管理・運営、プログラムの研究・開発等を担当していると思われる。
SOF(ソフ)
スローガンは「挨拶は撃ってから」。
Special Operation Force(特殊要撃部隊)。局が抱える特殊部隊である。
各部隊には3桁の数字が冠されており、過去に傑出した功績を残し、まだ存命の(一種の験担ぎ)局員・元局員のIDが冠される通例となっている。
部隊章は、920SOFは青い狼を紋章とし、729SOFは緑の龍を紋章としている(6ステインが文庫化された際の特典として、DAIS紋章と共にデザインされたピンズが元。デザイナーは、920SOFは寺田克也、729SOFはカトキハジメ)。
DAISはテロ対策要撃部隊としてSOFを数個保有する。SOFの部隊名(「920SOF」等)には、過去の功績著しい構成員のIDナンバーを冠する慣わしがある。
・今までの作品で判明しているナンバー
- 013SOF
- 464SOF
- 920SOF(「920」は「6ステイン」「敗者達の黙示録」「壊点 ポイント・ブレイク」に登場する結城圭一 二曹のIDを冠したもの。)
1斑8名の正規小隊が3つと、単独任務を専門とする特別班1つ、30名以上で構成される。
50名弱で構成されてる。
その他の部署・班
- 消毒班
現場の痕跡を抹消することを任務とする。遺体または遺体の肉片、血痕、薬莢などの回収を行い、警察にさえ事態を気付かせないような工作を行っている。
- 内務監査室
局内の汚職摘発・服務規程違反者の処罰等を担当する。
- FSM
ファースト・ストライク・ミッションの略。特殊部隊SOF傘下のヘリコプター部隊となる予定だった。先制攻撃を視野にいれた部隊で、自国に危険をもたらすと判断されたものを無力化、ピンポイントで排除することを目的とする。結果としてFSM構想は実現されることなく、計画は「破棄」された。
その他
- 関東生命
表向きは、防衛省OBが営む自衛官専用の相互保険組合として運営されているが、実態はDAISの施設である。
日本全国各所にビルを保有しており、それらがDAISの支部として機能している。職員も表向きは関東生命の従業員であるが、全てDAIS局員である。
関東生命のビルは、見た目は普通のオフィスビルであるが、構造は要塞といえるもので、安易に侵入できない構造になっている。
現在のところ、「敗者達の黙示録」「Op.ローズダスト」「震災後」に登場している。
局員
(Wikipediaより)
Twelve Y. O.、川の深さは、6ステイン、C-blossom case729 の登場局員
- 古武正巳(「Twelve Y. O.」に登場。外事統括本部長/文官)
- 辻井護(「Twelve Y. O.」に登場。二曹/内事部所属)
- 村瀬香(「Twelve Y. O.」』に登場。一曹/内事部所属)
- 夏生由梨(「Twelve Y. O.」「川の深さは」に登場。二尉/内事部所属)
- 伏見(「Twelve Y. O.」に登場。)
・内務監査室長
- 井島一友(「Twelve Y. O.」「川の深さは」「6ステイン(短編集)収録の「媽媽」(文面で語られるのみ)」「敗者達の黙示録」に登場。東部方面内事部長→局長/文官)
- 堤洋隆(『6ステイン(短編集)収録の「畳算」』に登場。元・陸上自衛隊 特科出身)
- 高藤征一(「6ステイン」(短編集)収録の「サクラ」』に登場。技術情報部電算課課長補佐)
- 北上(「6ステイン」(短編集)収録の「サクラ」』に登場。)
- 伝法真希(「6ステイン」(短編集)収録の「サクラ」』に登場。元SOF要員/AP)
- 根岸由美子(「6ステイン」(短編集)収録の「媽媽」「断ち切る」』に登場。SAP)
- 戸田(「6ステイン」(短編集)収録の「媽媽」』に登場。城北地区のAP/本業は区役所勤務の地方公務員)
- 韮沢周平
(「6ステイン」(短編集)収録の「断ち切る」』に登場。元・警視庁防犯課刑事)
- 須賀 義郎(「6ステイン」(短編集)収録の「920を待ちながら」』「C-blossom case729(1コマのみ)』に登場。一曹/城東地区所属のAP/元・正規の自衛官/本業は個人タクシー運転手)
- 松宮 直行(「6ステイン(短編集)収録の「920を待ちながら」』「C-blossom case729」に登場。DAISの会計担当の課長/文官)
- 池澤(「6ステイン」(短編集)収録の「920を待ちながら」(名前のみ)」「C-blossom case729(1コマのみ)」登場。内事本部長)
- 上瀧(「6ステイン」(短編集)収録の「920を待ちながら」(名前のみ)』登場。内監管理部長)
- 東谷 芳樹(「C-blossom case729」に登場。ID(969))
- 高木(「C-blossom case729」に登場。一尉)
亡国のイージス、震災後、人類資金に登場の局員
野田 輝夫
『亡国のイージス』『震災後』に登場。
局長/文官/元 警察庁キャリア組
渥美 大輔
『亡国のイージス』『C-blossom case729』『震災後』『人類資金』に登場。
内事本部長→局長/文官
池澤の後任。
表向きの肩書きは「防衛省 情報本部統合情報部 局長」となってる。
如月 行
『亡国のイージス』『6ステイン(短編集)収録の「920を待ちながら」』『C-blossom case729』に登場。
ID(729}/三曹→二曹/920SOF特別班所属
梶 良巳
『亡国のイージス』に登場。
一尉/920SOF 所属 隊長
宮下 武
『亡国のイージス』に登場。
三尉/920SOF 所属
真壁 義成
『亡国のイージス』に登場。
三曹/920SOF 所属
平 貫太郎
『Twelve Y.O.』『亡国のイージス』に登場。
曹長→尉官/920SOF 所属 ヘリコプター部隊編隊長/陸上自衛隊出身
古森 一尋
『Op.ローズダスト』に登場。
二佐/920SOF→729SOF 所属 隊司令。
丹原 朋希
『Op.ローズダスト』に登場。
ID(1746339-D[デルタ]-594)/三曹/内事部東部方面所属/SAP
羽住 克広
『Op.ローズダスト』に登場。
一尉/元FSMの教官
高遠 美由紀
『人類資金』に登場。
ID(3571586-A[アルファ]-302)/一尉/内事部特別資産管理室 所属
作中での元局員[編集]
退官したものは「市ヶ谷をヤメた」という意味で〝ヤメイチ〟と俗称することがある。
各作品において、主要登場人物もしくは名前が判明している登場人物を明記する。
根岸 光明
『6ステイン』収録の「媽媽」に登場。
妻は現役局員の根岸由美子/結婚後に退官し中堅電機メーカー勤務
東馬 修一
『Twelve Y. O.』に登場。
三佐/表向きは陸上幕僚監部調査部別室所属/任務中に離反し、テロリスト『トゥエルブ』を名乗る
堀部 三佳
『Op.ローズダスト』に登場。
特務三曹/AP/FSMの元パイロット候補生/作戦中止に伴う情報漏洩阻止の為、暗殺される
入江 一功
『Op.ローズダスト』に登場。
ID(674)/三曹/SAP/テロリストグループ『ローズダスト』のリーダー
勝良 義和
『Op.ローズダスト』に登場。
テロリストグループ『ローズダスト』の一員
倉下 充
『Op.ローズダスト』登場。
テロリストグループ『ローズダスト』の一員
真野 留美
『Op.ローズダスト』に登場。
テロリストグループ『ローズダスト』の一員
山辺 俊作
『Op.ローズダスト』に登場。
曹長/テロリストグループ『ローズダスト』の一員
滝沢 俊一
『Op.ローズダスト』に登場。
テロリストグループ『ローズダスト』の一員。パリにて死亡
有働 京子
『Op.ローズダスト』に登場。
テロリストグループ『ローズダスト』の一員。ジャカルタにて死亡
増代
『Op.ローズダスト』に登場。
AP/堀部を庇おうとした際に殺害される
水月 総一郎
『Op.ローズダスト』に登場。
文官/外事部/退官後はアクトグループ役員
烏丸 誠二
『Op.ローズダスト』に登場。
文官/外事部/退官後はアクトグループ役員
服部 謙介
『Op.ローズダスト』に登場。
文官/外事部/退官後はアクトグループ役員