フルート(ハーメルンのバイオリン弾き)
ふるーと
概要
『ハーメルンのバイオリン弾き』のヒロイン。スタカット村に住む村娘。年齢は16歳。名前の由来は木管楽器のフルート。
心優しく正義感の強い少女で、魔王軍の先鋒であるチューバの部下から村の子供を庇い襲われていたのをハーメルに助けられ、生来の強い感受性からハーメルの奏でる魔曲マリオネットに操られてチューバをボコボコにし撃退。
以後ハーメルに気に入られ、村の皆に祝福されながら彼の旅に同行することに。(正確には村を救った報酬の肩代わりという、なんとも言えない理由がきっかけではあるが…)
扱いの酷さに定評があり、ハーメルにマリオネットをガンガン使われて数十年単位で寿命を減らされた挙句「太くて短いぞ、お前の人生」と言われるわ、
金儲けのために動物の着ぐるみで芸をさせられるわ(ゲームでは特殊効果付きの着ぐるみで乗り物や武器にされ、劇場版では爆弾にされた)、
読者から「ライエルの方がかわいい」という葉書が来るわ、ハーメルに「ヒロイン失格の体形」とこき下ろされるわと少年漫画のヒロインとは思えないような待遇を受け続けており、
ハーメルに天罰の十字架を落としたり丸太を振り回すほどの怪力や、マリオネットで敵をタコ殴りにしたり、死んでいてもおかしくないような状況で生きている頑丈さを持っていたりとかなり逞しい。
問題児だらけのパーティのツッコミ兼保母さんのような立ち位置で気苦労が絶えないが、その逞しさと母性的な性質で一行をメンタル面で支え続ける。
また、ハーメルとは喧嘩するほど仲が良いというか、もはや夫婦漫才の域。
スタカット村の村長を「おじいちゃん」と慕っているが、実は村に流れ着いた捨て子のため肉親はいない。その時から身に着けていた十字架を大切にしている。
また、普段は少々芋臭い風貌だが髪を解くと美少女になり、背中に湯をかけると十字架のアザが浮かぶ。
正体
スフォンツェンド編で、魔法大国スフォンツェンド公国の王女であることが判明。突然現れた実母・ホルン女王を受け入れられず、ショックで一時期部屋に引きこもっていた。
しかし、第二次スフォルツェンドが勃発した際、大神官クラーリィから渡された「真実の鏡」を見て、15年前にホルン女王の苦渋の判断で第一次スフォルツェンド大戦の戦禍から逃がされたと知る。
そして魔界軍王の一人・ドラムから自分を庇うホルン女王に対し、一切の意地を捨てて「お母さん!」と呼び和解。しかしながら、彼女の親バカっぷりには恥ずかしがっている。
ホルン女王の余命が王家に伝わる治癒魔法を酷使したことで残り少ない事を知らされ、王女としてスフォルツェンドに残るか迷うのだが、他ならぬ母親の後押しでハーメル達について行くことに。
ちなみにその後、母親とはぐれたかわいそうなオランウータン国の王女としてハーメルに見世物にされた。後にコスプレもグレードアップしていく(なお、お色気要素はサイザーが担当)。
また、コルネットの特訓という名のイビリに耐える中で治癒魔法に目覚め、「五つの希望」の1人・「スフォルツェンドの聖女」と呼ばれるように。
後にホルン女王から貰った魔法使いの衣装に着替え、ヒロイン力が大幅に上がった。
アニメ版
記憶喪失の状態でスタカット村に流れ着いたハーメルと幼馴染で、あれこれ世話を焼いていた。
ギャグ要素が排されているためか、比較的大人しい性格で別人度が高い。ちなみに髪を解いていない状態でも美少女である。あとスタイルが良い。
スフォルツェンド王国の王女なのは共通しているが、実は村人は全てホルン女王の密命を帯びたスフォルツェンドの人間であり、村全体が彼女を隠すために作られた「箱庭」だった。
自分の正体を受け入れる暇もなく村人らを魔族の襲撃で失い、突然降りかかった周囲からのプレッシャーに戸惑う。
また、自分だけが無力で守られているのをコンプレックスに感じており、魔族を倒してハーメルと共に元の平和な暮らしに戻れるよう願うのだが…。
ちなみに第一期OPの歌詞はフルート視点。最終回の彼女を踏まえてみると、背筋が凍るものがある。