ベビードール(baby doll)とは
- 赤ちゃん姿の人形。
- 1.から転じて無邪気でかわいらしい女性のこと。
- アンダーバストから裾に向かってひろがるシルエットを持つネグリジェの一種。20世紀初頭に子供服や人形の服をアレンジした服が人気があった事からの名称。また、それに似せて作られたミニドレスのこと。
- 1956年にアメリカ合衆国で公開された映画。3.の流行のきっかけとなった。
本頁では3.について記述する。
衣服としてのベビードール
ウエストラインよりも高い位置から裾に向かってひろがるシルエットのドレスや部屋着のことを指す。「短いパフスリープのあるヒップ丈のゆるやかな短いドレスと、共布のブルマ(かぼちゃパンツ)またはショーツの組合せで、シースルー素材」というものが多い。また、レースやリボンなどが付いたフリフリしたデザインである事も多い。
近年は街着としても定着している。
ベビードールと言う衣服は1940年代にアメリカで誕生した。
当時のベビードールは、現在のワンピースのような形ではなく、ふんわりとしたトップスとかぼちゃパンツのようなブルマが組み合わさったツーピースで、主に部屋着や寝間着として使われていた。
肌に密着しないふんわりとしたシルエットが特徴で、トップスには短いガウンのような形やブラウス型など色々なタイプがあった。
1956年にアメリカで大ヒットした映画『Baby Doll』で、主人公のベビイ・ドールを演じた主演のキャロル・ベイカー(当時25歳)が、ベビードールを着てソファに転がっているシーンが大きな話題を呼び、衣類としてのベビードールも全米で一躍大ブームとなった。
1960年以降になると、ベビードールは多くの新しい着こなしがされるようになり、次第に大人向けのセクシーランジェリーへと形を変えていった。現在でも多くのベビードールがショーツとセットになっているのは、ツーピースだった当時のなごりだろう。また、ふんわりとしたシルエットが多いのも、当時のコンセプトがそのまま引き継がれているものと思われる。当時パジャマとして流行したベビードールはヴィンテージ・ベビードールと呼ばれ、コレクターもいるほどである。
近年では、ワンピースやミニドレスのように着られるベビードールも登場している。また、前開きになるベビードールをジレのように使ったり、ベビードールをTシャツやタンクトップの上から重ね着するなどして街着として着用する女性が増えている。
pixivにおけるベビードール
セクシーランジェリー(エロ下着)として扱われている事がほとんどである。
実際にはワンピースやドレスとしてベビードールを着ている人物のイラストも多いのだが、そちらには「ノースリーブ」「キャミソール」「ワンピース服」などのタグが付けられていることが多い。
快適に寝るための衣服というよりはパートナーを寝かせないための衣服というカラーが非常に強い。(※ 当然であるが、これを着用しているからと言って即座にその目的であると断じることは出来ないので注意)
一方で比較的古典的な(かつ露出度がもう少し抑えめの)ものは、創作作品や映画等における、クラシックなイメージを演出するエッセンスとして使われることも多い。
なお、セクシーランジェリーは身体に密着する作り故にプロポーションの良さをある程度のレベルで要求するものが多いが、ベビードールはデザインにもよるがそこまでのプロポーションの良さを要求しないことも多い。
また、似たような形状を持つキャミソールやスリップ等に比べると、重ね着・合わせの選択肢はきわめて狭く、ほとんどの場合ショーツやドロワーズ等の穿きモノの他は、せいぜいガーターリング程度しか合わせられないことが多い(あくまでデザインによるが)。