概要
北海道は十勝の酪農家の家に生まれた自身の体験を基にしている。
氷点下の牛舎へパンツ一丁で出かけるワイルドなお父様や、ソ連の略称CCCPについて答えてくれるやさしいお姉さまなどが、ポテトチップス、鹿、鮭などを産する豊穣のジャガイモ畑と、熊の襲撃に備える厳しい牧場を、いかに経営するかが面白おかしく描かれる。
一応「正義の男」鼻祖荒川与作から、祖母、祖父、母など、作者の血縁者は「牛」で描かれ、アシスタントなどは然るべき動物(犬など)で描かれ、兄弟衆の配偶者、ツッコミ担当の編集者は人間で描かれる。ただ、作者の子供は人間の姿をしている。
農家の常識は社会の非常識
如何せん作者が農業従事者であったため、作中に描かれていることの中には、農業に詳しくない読者の視点だと「ありえない」「信じられない」ことも多々出てくる。が、作風故か、こういう部分もネタとして成立しているのも事実である。
なお、この「農家の常識は社会の非常識」のセリフは、連載開始当初に農業の知識がなかった担当編集者の一言から始まっている。
農業は危険と隣り合わせである
作中には、
など、「一歩間違うと命に関わりかねない」事態も多数紹介されている。このような事例は、事無きを得たのでネタにされている(機密データは(鶴の研究家が国境付近で調査していたためにそれをそう決めつけられて没収されたもの)が、気楽に片付けられない事もあるので、よい子はホントにマネしないでください。
牛さん曰く、表沙汰にできないような話はあちこちに転がっていて、その中でも比較的穏当なネタを厳選して描いているとのこと。
没にしたネタで「裏百姓貴族」なんてのを描いたらもう1冊分くらいは描けるとか。