概要
警視庁警備部特殊車両二課(特車二課)第2小隊に所属する警官。イングラム1号機の操縦担当を務める。
茶色のショートヘアが特徴的な、小柄な女性。
声優は冨永みーな。
人物
正義感が強いまっすぐな性格で、明るく溌剌としている。
よく言えばのびのびとした、悪く言えば単純なところもあり、「ひねくれ者」とよく言われる、パートナーの篠原遊馬とは対照的。
微妙に短気で、太田程ではないが感情的になり相手のレイバーを叩きのめしたこともある。
根っからのレイバー好きで、生まれつき機械との相性が良いと言われるほどに、操縦の腕も良い。
特にイングラムの手先の操縦は非常に巧みであり、ロープであやとりをしてのける、素手で扱うように作られた小さなレバーやクランクを操作するなど、器用かつ繊細な動きを実現する。
なおこれは、彼女の腕のみならず、操縦者の指の動きをそのままイングラムに伝えるモーショントレーサー装置と、細かい動作の学習を豊富に積んだソフトウェアの賜物である。
戦闘技術に優れ、猪突猛進気味である太田功とはこれまた対照的であるといえる。
ただし、感覚で操縦している部分があるためか、ソフトウェアが介入してくるようなシステムを積んだレイバーとの相性は悪い。ハードには強いようだがソフトに対してはからっきし、と言った感じで、イングラムの初期設定にも手間取っていた。
また、殆ど銃を使用していないためか、本人やバックアップの遊馬も気づいていなかったが、銃の射撃は下手の部類に入る。訓練時にはとりあえず的には収まるといった程度の腕で、後藤隊長にも「銃を使わないことは正解」とまで評される。
コミック版では、速射時に発砲をためらうせいで照準が定まらないというクセを、イングラムがそのまま学習してしまっている。
レイバー以外に好きなものは犬。既に死去しているが、実家で飼っていたアルフォンスという愛犬と愛猫の名前を、そのままイングラム1号機に名付けている(初期設定時に登録している)。
ちなみにやたらと酒に強い。
小隊全員で深酒した際も、翌朝ひとりだけケロリとしていたほど。
漫画版では異常なほどに乗り物に強い事が描かれており、イングラムの挙動を再現したシミュレーターでは数少ない平気な人間であった。(ちなみに試験官の悪乗りもあるようだが、殆どの試験者や後藤隊長が吐くような挙動である)
ボーイッシュで女性的な色気は薄く、本人も自分のルックス等については何とも思っていない。
しかし明るい性格と可愛らしい顔立ちから、町でナンパされたこともあり、特に女性との出逢いが絶無であった特車二課整備班員達の間では密かなファンがかなりいる。
プロフィール
北海道苫小牧市出身。実家は酒屋。
酒に強いのは、父親の晩酌につき合わされていたため。
いつから晩酌に付き合っていたか? 「それは聞かない約束」である。
高校生の時はロングヘアーだった。
部活動ではバスケットボールをしていたが、身長に恵まれなかったため、その道に進む事は断念していた。
高校卒業後は単身上京し、警察予備学校に入学。かねてからのレイバー好きが高じて警視庁初のレイバー部隊に入隊。その後は劇中で描かれている通りの活躍を見せる。
ストーリーが進む中で、徐々に遊馬と仲を深めていった。
特車二課にいたのは数年であり、劇場版2作目の時点では、本庁内に新設された装備開発課に遊馬と共に転属しており、篠原重工八王子工場にテストパイロットとして出向中だった。
この頃には、自分の中の『正義』にきちんと向き合った上で「レイバーが好きなだけの女の子でいたくない」と語るなどただのレイバー好きではなくなっており、警察官として内面的に大きく成長している。
その他
TVアニメ版第38話「地下迷宮物件」では熊耳武緒など他の特車二課のメンバーとともに、夏用の制服に下水道での任務のため、『水中長』と言う太ももまでもある長さの黒い長靴をはいていた。
ゆうきまさみ原作の究極超人あ~るに登場する大戸島さんごに似ているのもネタ話のひとつである。
実写版
冒頭の回想でちょっとだけ登場。
岡田夏海さんが演じているが、顔は見えず、台詞もない。
警察を退職しており、篠原重工のレイバー開発主任に納まった遊馬の下、専属のテストパイロットとして働いているとのこと。遊馬とは「公私に渡るパートナー」となっているらしい。