もはや、デスピサロさま……
いや! デスピサロの奴も、わたしには及ばないだろう!
さあ、ひれ伏すがよい!
概要
究極の生物を目標として「進化の秘法」により生み出された超獣属のモンスター。頑丈な皮膚など最強の生物であるドラゴンの特徴に近い容姿を持つ。元々はマーニャとミネアの父である錬金術師のエドガンに師事していた男で人間だった。
研究の途上、エドガンは生物の進化を急激に促進する技術「進化の秘法」を偶然発見してしまったものの、彼は進化の秘法を世にあってはならないものと考え、これを闇に葬ろうとしていた。しかし、進化の秘法のもたらす圧倒的なパワーに目の眩んだバルザックは師であるエドガンを殺害、進化の秘法を奪い雲隠れする。そのため、マーニャとミネア(モンバーバラの姉妹)にとっては父親を殺した仇敵であり、バルザック討伐はシリーズ史上で有名な仇討ちの一つとされている。
ちなみに、作中ではとある老人が「進化の秘法を盗むためにエドガンに弟子入りした」と言っているが、小説版では孤立していたキングレオの王子の部下となっており、彼の命を受けてエドガンに取り入り、進化の秘法を殺して奪った事になっている。また、『知られざる伝説』では古くからエドガンに師事していたわけではなく、作中の5年前にコーミズ村の入口付近の森で行き倒れていたところをエドガンに拾われて弟子になった。
その後、コーミズ村のすぐ近くにあるキングレオ城で進化の秘法の研究を続けており、キングレオ領から若い女性を徴発しては進化の秘法の実験台にし、遂に進化の秘法を実用レベルへと到達させ、自身を怪物へと変貌させる。
モンバーバラの姉妹との最初の対決
第4章「モンバーバラの姉妹」におけるラスボスとして登場。キングレオ城でマーミャとミネアの2人と対決することになる。「進化の秘法」による実験の成果が表れ、外見はオックスベアと同じ外見をしており『イルルカ』では「バルザックビースト」と呼称されている。戦闘では、通常攻撃の他に、「ギラ」や「ひのたま」で全体攻撃を仕掛けてくる。また、ベホマを唱えるため、「せいじゃくのたま」を使わないと勝ち目はない。戦闘後、マーニャとミネアにトドメを刺されそうになるが、キングレオによって2人は返り討ちを受けたため命拾いする。
サントハイム城での二度目の対決
第5章「導かれし者たち」では、サントハイム城を乗っ取り、「進化の秘法」による更なる力を得て、外見もおにこんぼうと似た姿になった。ちなみに、リメイク版では「バルザック+」と呼称されており、戦闘曲が仇討ちらしくモンバーバラ姉妹のテーマ曲「ジプシー・ダンス」に変更されている。サントハイム城でマーニャとミネアおよびその仲間たちと対決することになる。通常攻撃以外には、「ヒャダルコ」や「凍りつく息」といった氷系の攻撃を使ってくる。本人は神に近い肉体を得たと豪語しピサロを超えたつもりでいたが、実際はピサロに黄金の腕輪無しでの進化の秘法の限界を計るための実験台に使われていただけに過ぎなかった。また、非常に高慢な態度をとっていたため、部下の魔物たちからも嫌われている。
小説版では、この第二段階の進化には味覚が魔物と化しつつも感性は人間のままであるという副作用が描写され、ミネアとマーニャがキングレオを倒したことを知った時も恐ろしさと同時に疎ましい日々を終わらせてくれることへの喜びも感じていたようだ。最初にアリーナと対峙するが、本人はマーニャとミネアに戦って倒されることを望んでおり、彼女との戦いを拒否した。「人生って奴に虚しくなった」というバルザックの哀れな姿は、サントハイムの惨状によって怒り狂っていたアリーナですら冷静にならざるを得なかった。遅れて現れたマーニャとミネア、他の仲間達を出迎え、戦闘の末に悲鳴のような笑い声と共に倒れ、「実験は失敗だ」という言葉を残しながら絶命した。
その他のシリーズでのバルザック
DQMシリーズでは、「キャラバンハート」と「ジョーカー」と「ジョーカー2」以外の作品に登場。GB作品(DQMとDQM2)では物質系だったが、「ジョーカー2プロフェッショナル」以降は魔獣系になった。
『ドラクエ10』では、オフラインのラスボスとして登場。外見は「バルザック+」と同じ。Ver.3.0では、「すごろく」専用のボスとしてオンラインでも登場するようになった。BGMもドラクエ4の元ネタもあるのか、「ジプシー・ダンス」になっている。