概要
体を麻痺させること。また、そのために用いる薬(麻酔薬)のこと。
意識そのものを奪う全身麻酔と、身体の一部だけを麻痺させ感覚を失わせる局所麻酔の二つがある。
麻酔を世界で初めて開発したのは東洋医学の本家、4千年の歴史を持つ中国……なのだろうが確証はない。
最も古い記録とされているのは、1795年にパーティ用のジョークアイテム扱いされていた笑気ガス(亜酸化窒素)を用いてイギリス人化学者のハンフリー・デービーが局所麻酔手術に成功している…というものである。
実際に記録が残っている中で最も古い全身麻酔は、なんと日本である。花岡青洲という江戸時代の医者は、1804年にチョウセンアサガオの成分を使った全身麻酔で乳癌除去手術に成功したとされている。
それから遅れること42年、海をまたいだアメリカではジエチルエーテルを用いた全身麻酔が発見された。ジエチルエーテルは直後に発見されたクロロホルムにそのシェアを奪われ、現在でもクロロホルムは現役で活躍している。
主な利用方法
注射
注射器で麻酔薬を打ち込む。主に局所麻酔に使用される。
吸入薬
麻酔ガスを吸うことにより意識混濁を起こし、全身麻酔を行う。
麻酔銃
該当項目参照。