読みは「かかしねんぽう」
概要
東方projectの登場人物である姫海棠はたてが発行している新聞。
ダブルスポイラー以前は、はたてが現在持つカメラによる「カメラにキ-ワードを入れると、それにちなんだ写真が見つかる」という念写で撮った写真を元に記事を描いていた。
しかし、その為写真はどこかで見たものでしかなく、ネタ及び記事内容の新鮮さに欠け、人気が出なかった。
そこで、「記事は酷いが内容や写真に不思議な魅力がある」とはたて自身が感じていた文々。新聞の秘密を探る為、文に取材勝負を持ちかけ、紆余曲折の末、はたては自分でも直接取材に出るようになった。
東方求聞口授では、実際の花果子念報の記事を見る事が出来る。
稗田家の家で魔理沙を司会として行われていた、神奈子・白蓮・神子の宗教家三者会談に対し、殴り込んできた霊夢が「妖怪を正当化するな、妖怪の所業の証拠の記事を家に帰って集めてきた!」と、文々。新聞と共に彼女らに叩き付けた新聞の内数枚が花果子念報だったようだ。
つまり、はたてダブルスポイラー以降博麗神社にも新聞を届けるようになった、という事であろう。
またその誌面は文が執筆編集した「文々春新報」にも取り上げられており、こちらでも先述の『求聞口授』ものと同様に記事の一つが実際に掲載されている(『東方文果真報』)。
文が取り上げたものであることもあって誌面中では花果子念報記事の一部が黒く塗りつぶされていたり、別の記事に関する内容についても「 偽装報道 」(ルビでは「 フェイクニュース 」)と評されていたりするとされるなど否定的に取り上げられている。文々春新報が「 週刊誌 」のスタイルをとることもあって、取り上げられ方や関連する文面もセンセーショナルで苛烈気味。
一方で文個人の述懐では花果子念報に対する異なる評価が語られてもいるなど、『文果真報』全体を通しては「文から見た花果子念報」について文の複数の視点(複数の事実)が語られている。
はたてに対する文の率直な対抗心が、後に本人も反省するほどに過剰に出てしまったのが文々春新報(創刊号)の花果子念報評であるとも言えるだろう。
なお、実際の書籍である『文果真報』は発表前より文の執筆物が主体で、作品としても『文花帖』の流れを受けたものとされていたが、そのタイトルに「果」の文字が含まれてたこともあってファンの間でも、作中ではたてや花果子念報が語られることがあるのでは、と想像されていた。
実際に『文果真報』では花果子念報がとりあげられ、文による評価がなされただけでなく花果子念報自体が文に及ぼした影響にも触れられているなど、はたてと花果子念報が文々春新報と文に大きな役割を果たしている様子がみられるものとなっている。
特徴
誌面が縦書きの文々。新聞と異なり、ウェブニュースのように記事が横書きで書かれている。記事タイトルや見出しも、全て横書き。
また、見出しや記事タイトル・写真がドーンと大きく目立つように書かれている文々。新聞に対し、花果子念報は見出しもタイトルもこれまたウェブニュースのように定型の決まった大きさでそこまで目立たせてはおらず、写真も一定のサイズで小さめ。
ダブルスポイラー本編のはたてのセリフ・コメントに「記事内容に拘りがある」事を思わせるものが多かったが、実際の記事も、シメがやや投げやりになりがちな文々。新聞と比べると心なしか記事内容がしっかりしていて、話のシメもしっかり〆ていたりするかもしれない。
存在している記事は、ダブルスポイラー(123季(2009年)秋)よりも前の物ははたてと同じく妖怪の山に住む鍵山雛への記事(同123季 弥生(3月)の二)のみで、それ以外はダブルスポイラー以降の時期の記事だけとなっている。
口授掲載分は以下の通り。
・「インスタント雛人形が人気」(第百二十三季 弥生の二/取材対象:鍵山雛)
・「人知れず行われた大戦争」(第百二十五季 卯月の五/取材(?)対象:チルノ及び霧雨魔理沙)
・「燃えさかる火の玉から宇宙人?」(第百二十五季 師走の四/取材対象:封獣ぬえ)
・「羽衣婚活伝説」(第百二十六季 水無月の五/取材対象:永江衣玖)
文々春新報(初刊)で掲載されたものについても上記のようなウェブニュース的誌面のスタイルが見られている。さらに本作掲載のものに見られる特徴としては、記事冒頭に記事内容の三行要約があることなどが挙げられる。
文々春新報創刊号掲載分は以下の通り(『文果真報』)。
・「外来人が自由往来する新時代」(第百三十二季 弥生の壱/取材対象:宇佐見菫子)
また実際の紙面は登場していないが、少名針妙丸の打ち出の小槌に関する記事の執筆もあり、その内容が文によって要約されている。