ラバウル
らばうる
主にニューギニア領、ニューブリテン島東北部にある都市。
1. パプアニューギニア・東ニューブリテン州にある都市の名。本項目で説明。
2. 1.に拠点を置いた旧大日本帝国海軍の航空部隊。 → ラバウル航空隊
3. 1.に由来するゲーム「艦隊これくしょん」のサーバ名。 → ラバウル基地
※武装集団ヴァラヒアが建設した大型の電磁投射砲(鈍器)はバラウールを参照。名前が似ているが全くの別物である。
1.のラバウル
1910年、当時ニューブリテン島を植民地としていたドイツが建設した。
第二次世界大戦(太平洋戦争)ではオーストラリアが支配していた同地を日本軍が1942年1月に占領、陸海軍計約9~10万人の兵力を擁する拠点として、ほぼ人力によって地下に全長200㎞を超すとも言われる大要塞を構築した。連合軍側もそのあまりの防御の堅さと日本本土への北上を優先したことにより、攻撃は本格的な上陸作戦を行わずに空爆や機銃掃射程度にとどめ、周辺の島々を包囲して補給を断つ作戦(つまり兵糧攻め)を行なった。
しかし、珍しいことに陸海軍の将校や兵士が協力し、農産物の生産はもちろんのこと加工食品やその製造のための器具、農具、兵器、薬品、日用品までも現地で製造するといった、現地自活策を行なったことによって終戦まで日本軍が維持し続けた。
ちなみに終戦直後、ほぼ全ての戦地に残留した日本軍は本土への復員までの間、日本本国からの援助が必要であったが、食糧の殆どを自給出来ていたラバウルではその必要がなかったと言われている。
1994年に近郊で2つの火山が同時に噴火、多量の降灰により大きな打撃を受け、東ニューブリテン州の州都機能も別都市へ移転を余儀なくされている。