機動戦士ガンダムTwilightAXIS
きどうせんしがんだむとわいらいとあくしず
“アクシズの遺産” 想いは再び…
概要
2016年にサンライズの運営するWeb小説サイト「矢立文庫」で連載された小説作品。
「機動戦士ガンダムMSV-Rジョニー・ライデンの帰還」を手がける漫画家集団Ark_Performanceによってストーリー構成やデザインが行われ、本編文章は「蒼き鋼のアルペジオ アルス・ノヴァ」で脚本を務めた中村浩二郎が担当する。
本作は「機動戦士ガンダムUC」の数ヶ月後を舞台に、「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」以降触れられていなかったアクシズのその後が描かれている。
また、ブッホ・コンツェルンとその下部組織が物語の重要な役どころを担うなど、「機動戦士ガンダムF91」へのつながりも強く意識されており、後の世界情勢に繋がる橋渡し的な作品としての意味合いも強い。
また、Ark Performanceのガンダム作品間における共通要素も挿入されており、本作の主要人物の過去が「ジョニー・ライデンの帰還」で描かれている。
あらすじ
宇宙世紀0096年、ラプラスの箱＝宇宙世紀憲章をめぐる事件後から数か月が過ぎたころ、地球連邦軍は地球圏外に漂う、分断されたアクシズに調査団を派遣させる。
調査団のメンバーには、アルレット・アルマージュとダントン・ハイレッグという二人の民間人も参加していた。
彼らはかつて技術者とテストパイロットとして、ジオン公国軍、そしてネオ・ジオンに仕官していたという過去があったのだ。
アクシズに潜入した調査団は、誰もいないはずの基地内で強襲を受ける。
そしてアルレットとダントンは、想像もしていなかった出来事に遭遇するのだった…。
（矢立文庫より）
登場人物
マスティマ
一年戦争よりジオン、ネオ・ジオンで様々なモビルスーツ開発に携わった技術者。
第二次ネオ・ジオン抗争を機に軍を離れ、ダントンと共に隠遁、サイド6で「ダントン・クリーニング商会」を営んでいたが、地球連邦軍特殊部隊「マスティマ」の招聘を受け、シャアの行方の手がかりを知る為にアクシズへの帰還を決意する。
シャア・アズナブル付きの技術者として彼と行動を共にしていた他、フラナガン機関の実験体という経歴を持ち、フラナガン時代の影響から他の人間と比べて老化が遅い。
アルレットと共にサイド6に隠遁していた元ジオンテストパイロット。第二次ネオ・ジオン抗争後はダントン・クリーニング商会の店主としてしばらく戦争とは無縁の生活を送っていたが、アルレットと共にアクシズへの案内役としてマスティマに同行する。
彼もシャアとは長い付き合いであり、一年戦争時代から彼の事を知っている他、彼付きのシューフィッターとして様々な試作機に搭乗していた。
バーナムの森での戦闘では施設内に残された機体に搭乗し、戦闘を行う事になる。
連邦軍特殊部隊「マスティマ」の隊長。地球連邦政府内閣第六室所属の中尉。
アクシズに残存している研究施設の調査及びサイコフレームの研究資料の有無の確認の為、ダントン、アルレットに接触。過去の経歴・罪状の抹消を交換条件に、彼らの協力を得た。
作戦中は民間人であるアルレットらの護衛も兼ねており、他の隊員達と別行動を取らざるを得ない際にも、彼らに付いて離れない。
バーナムの森
ガンダムAN-01”トリスタン”を駆り、マスティマを襲撃した「バーナムの森」と呼ばれる部隊に所属するモビルスーツパイロット。
元オーガスタ研究所出身の強化人間。
- ヴァルター・フェルモ
クァンタンの弟。兄と同じく「バーナムの森」に所属する強化人間。
乗機はバイアラン・イゾルデ。
ブッホ・コンツェルン
- シャルンホルスト・ロナ
ブッホ・コンツェルン創始者。会社経営を通じて民主主義社会の現界を感じ、それを打開するべく貴族主義社会の実現の為に暗躍しており、その一環としてアクシズに眠るサイコフレームのデータ回収を目論む。
エンゲイスト・ロナ、マイッツァー・ロナの実父。後のセシリー・フェアチャイルドの曽祖父でもある。
- エンゲイスト・ロナ
シャルンホルストの長子。
連邦議会の議員を務めており、非公開議事の内容を父へリークした。
専門用語
アクシズ
旧ネオ・ジオンの重要拠点となった小惑星。
シャア・アズナブルによって地球へ落下させられたものの、二つに分断された上でνガンダムの引き起こしたアクシズ・ショックによって地球から離脱していった。
内部にはネオ・ジオンのニュータイプ研究資料が未だ眠っているとされ、バーナムの森とマスティマはそれぞれの思惑でこれを探索する。
詳細はアクシズの項目を参照。
バーナムの森
ブッホ・コンツェルンに与する特殊部隊。
ジェガンやガンダムAN-01"トリスタン"などの最新鋭機や特殊な経歴の機体を調達・運用するだけの組織力を持つ。
アニメ版スタッフ
| ストーリー・コンセプデザイン | Ark Performance |
|---|---|
| メカニカル総作画監督 | 阿部慎吾 |
| 美術監督 | 中村豪希 |
| 音楽 | 大間々昴 |
| 監督 | 金世俊 |