CV:杉田智和
概要
理知的な口調で話すものの、本性は悪辣なまでに冷酷で、自分の邪魔になる者はいかなる手段を使っても潰そうとする等、十傑のメンバーの中では外連味の目立つ存在。
外見や服装もガラが悪くヤクザっぽい。従えている生徒も、不良みたいに横柄な態度の目立つ者が多い。
その一方、煽り耐性が恐ろしく低く、些細な挑発で大人気なくマジギレする非常に器の小さい人物。その為、同じく十傑の小林竜胆からも小馬鹿にされている。キレる時等の顔面崩壊も凄まじく、本作でもネタキャラと化しつつある。
人を支配することに快感を覚えるタイプで、「全ての料理人を従える者」を自称し、中等部時代から勝負で負かした相手を次々に支配下に収め続けてきた。さらに500を超える店のフードコンサルティングを務めてすべて成功に導いており、「錬金術士(アルキミスタ)」の異名も取っている(ちなみに遠月に入ったのも金になるから)。
もちろん十傑としての実力も高く、竜胆からも「コンサルティングにのめり込まなければ、現十傑の何人は食われていただろう」と評されていた。
そんな中、プロデュースした店の一つで、東京進出が成功していたはずの京都の唐揚げ専門店「もず屋」が、地元商店街の反攻に遭い、たった数日で売り上げが急落するダメージを受けたという報告を受ける。
その仕掛人が幸平創真と知り、自分の手駒になるよう勧誘するも創真に拒否され、それ以降は秋の選抜で美作昴を刺客として差し向けるなど、創真を叩き潰すチャンスを狙っている。
学園祭である「月饗祭」では、他の十傑と異なって店は出していないが、約20店舗のコンサルティングを行う形で「暗躍」している。更には、かつて遠月を追放処分にされた薙切薊と密かに結託しており、他の5人の十傑と共に彼の新総帥就任に賛同する事で、学園乗っ取りに乗り出す。
薊によってセントラルの創設が宣言された後、その本性を剥き出しにする形で、自らの目的に最も邪魔な存在である創真の所属する極星寮の廃寮を画策。寮のメンバー達に通告を行った後、研究会の存続を賭けて挑んできた2年の甲山鉄次と食戟を行うも、審査員達を買収する事で最初から自身の勝利に持ち込むという八百長を行う等、もはやかつての美作より(美作も行いは非道であったが、ちゃんと食戟においては、自力で勝利していた)も料理人にあるまじき暴挙に出て、甲山を学園から追放する。
だが創真は極星寮を絶対に潰させぬと、廃寮の撤回を賭けた食戟の挑戦状を叩き付ける。
審査員を買収している以上、勝利は確定。公然と創真を退学にする口実を得た叡山はもちろん食戟を受託し、さらに卑劣にも、食戟と同時刻に部下を差し向けて極星寮の強制退去を執行した。食戟に負けた上に仲間の大事な城も奪い取るという二重の絶望を、創真に味わわせようとしたのだ。
しかしそれらを聞いても創真は「俺が勝ったら寮の取り潰しも強制退去もキャンセルですよね?」と、いつも通りに淡々と料理を続け、さらに極星寮メンバーもおとなしく退去せず、創真を信じて徹底抗戦してきた。
創真の心を完全に折るには料理で叩き潰すしかないと悟った叡山は、遂に包丁を握り食戟のリングに上がった。
さすがに「遠月十傑評議会」第九席の実力は伊達ではなく、彼の作った「海南鶏飯」は審査員や小林竜胆も絶賛する一品だった。ところが調理過程ではB級料理にしか見えなかった創真の「さつま地鶏の羽根チーズつき手羽先餃子」は、叡山すらも「美味い」と叫びそうになるのを必死で堪えなくてはならない程の、予想を遥かに上回る代物だったのである。
買収された審査員たちも己の本能に嘘をつくことができず、食戟は3対0で創真の圧勝に終わる。もはやこれ以上の恥の上塗りをする事もできず、叡山は渋々強制退去を中止して引き下がった。
(ただし、一応叡山のフォローをしておくと、この食戟は予め創真が「鶏唐揚げ対決の因縁もあるし、鶏料理でケリをつけたい」と希望したお題が採用されており、当日までに何を作るのかを考えた上で挑んだのに対し、叡山は当日まで料理をまともに作るつもりはなく下準備ゼロで、上述の経緯により食戟が始まってから、即席でメニューを考えて勝負したので、もし叡山が食戟をするまでに作るメニューをじっくり考えていれば結果は変わっていた可能性もある。実際、食戟に勝利した創真はあまり納得していなかった。)
その後の彼は、薊の思惑により十傑の座には引き続き居残る事にはなったが、上記の敗北により威厳はガタ落ち、楠連太郎ら新たな中枢美食機関メンバーにも見下されるようになり、創真への憎しみを一層募らせ、のちの連帯食戟にもかなり好戦的かつ凶暴な様子を見せていた。