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孫子の編集履歴

2017-07-24 21:55:29 バージョン

孫子

そんし

孫子とは古代中国の戦国時代に存在した兵法家、及び彼が記した兵法書である。

古代中国の兵法家。


孫子とは

孫子とは、古代中国の兵法家、及びその手による兵法書である。

ただし、現在残っている「孫子兵法」のほとんどは曹操が注釈をつけたものであり、(彼が中国では嫌われ者のせいもあり)そのせいで「孫子は曹操が箔をつけるために創作した架空の人物である」などというイチャモンもつけられている(後に三国時代以前の孫子兵法に関する竹簡が発見され、実在の人物であるとみなされた)。

なお、曹操が孫子兵法に注釈を加えたのは、それ以前に加筆に加筆を重ねすぎて肥大化し過ぎてしまった同兵法を整理し、余計余分を省き簡潔にするためである。(それ以前は多数の異本や解説編が存在し、解説が多すぎてわかりにくかった。なんせ本編13に対して解説書が69もあり、結果「82巻、図9巻」という膨大な情報量になっていたのだから。)

現在では、呉に仕えた孫武と、その子孫でありに仕えた孫臏によって書かれた書物であるとする説が一般的。

その内容を知らない人々からはしばしば一つの戦いに勝つ為の「戦術書」と思われるが、実際は戦争全体で勝つ為の「戦略書」である。


武田信玄で有名な「風林火山」は、これの一文「其の疾きこと風の如く、其の徐かなること林の如く、侵掠すること火の如く、知りがたきこと陰の如く、動かざること山の如く、動くこと雷霆の如し」を由来としており、フルでは「風林火陰山雷」となる。


孫子兵法の要点

未だ「勝敗は天運次第」と言われた戦国時代の当時、徹底的なリアリズムによってそれを否定した事が、彼等の功績である。

以下にその一例を記す。


「百戦百勝は善の善なる者に非ず。戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり(全ての戦いに勝利することが最善なのではない。戦わずして相手に負けを認めさせ無用の被害を防ぐことこそがことこそが最善の方法なのである)」


「算多きは勝ち、算少なきは勝たず、しかるをいわんや算無きにおいてをや(常に勝算の多い方が勝ち、勝算の少ないほうは負ける。ましてや勝算を考えぬ者の結果は言うまでもない)」


「彼を知り己を知れば百戦殆からず。彼を知らずして己を知れば、一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず殆し(敵の得意・不得意を知り己の得意・不得意を知っていればどれだけ戦っても負けない。敵の得意・不得意を知らずとも自らの得意・不得意を知っていれば五分の戦いにはできる。敵の得意・不得意も知らず己の得意・不得意も知らぬようでは戦うたびに負けるだろう)」


以上のように、徹底的に「兵を失わぬことこそが最善である。もし戦う場合には、事前の計算や情報こそが大事である」といった内容は当時において画期的であった。その内容は現在でも通用し、アメリカの士官学校などでは未だに基礎として教えられているという。


フィクションにおける孫子兵法

ぶっちゃけると便利な小道具兵法セリフ元扱いである。

現実世界を舞台にしたものから架空の世界を舞台にした作品まで、おおよそ兵法をネタにしたセリフや場面ではかなりの確率で本書からの部分的引用がシリアスもギャグも問わず行われている。

ただしビジネス、自己啓発用にそれなりの分量を引用した作品も存在しており、近年では孫子兵法をテーマにした作品として臏~孫子異伝~などが存在する。



関連項目

諸子百家 軍師 障碍者 天才 中國歴史

孫堅 孫策 孫権 孫尚香

風林火山/風林火陰山雷

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