概要
2009年4月10日にセガから発表された。製作はトライエースが行っている(トライエースがスクウェア・エニックス以外のパブリッシャーから発売するのは本作が初)。
ジャンルはRPGで、ワイヤーアクションのような動きの派手な銃撃戦が展開される。
戦闘では基本的に無敵移動や、三人一斉攻撃「レゾナンスアタック」を織り交ぜつつ、マシンガンで与えた不確定ダメージを、マシンガンより低威力のハンドガンかグレネードの攻撃を当てて確定させる、という作業を行う。システムが独特な故に慣れるまでが初心者殺しだが、慣れれば戦略性に富んだ戦闘が楽しめる。
また、プレイヤーキャラの衣装が各種パラメーターに影響を及ぼさずに自由に着せ替えでき、着ぐるみなどのネタ衣装も豊富。特にリーンベルにはきわどい衣装がいくつか用意されているが、それらは殆どの場合高い支出を伴ったり、期間限定配信だったりと、製作陣はよくわかってらっしゃるわけで……。
武器のカスタマイズもジグソーパズルの要領でかなり自由に弄れるため、物語が中盤に差し掛かる頃にはバレルやスコープや銃身をたくさん付けた「銃だった何か」を武器にする事になる。もっとも、どんな魔改造をしてもグラフィック上は何も変化は無い。
「バーゼル」と呼ばれる多層都市型の機械の周りでしか生きられなくなった遠未来の人類の日常を、訳有りな過去を持つ3人のPMF(個人経営の傭兵の事。簡単に言えば何でも屋)の視点から体験するのがシナリオの大筋である。
バーゼルでは「カーディナル」と呼ばれる支配者達が上層で優雅な生活をしながら、下層の民達を統治する政教一致の政治が行われている。中層に暮らす腕利きのPMF・ヴァシュロンと、居候兼仕事仲間のゼファー、リーンベルは、それぞれがある「奇跡」を体験しており、そこにかかわるカーディナル達との人間模様も本作の軸のひとつ。やがて三人は、バーゼルを支配する命の仕組みと対峙することになり――。
しかし、発売後にはシリアスな世界観からかけ離れた、無駄に豪華な声優陣を使い倒すギャグイベントの数々でプレイヤーの度肝を抜いた。登場するカーディナル達も、優れた統治能力で民衆からそれなりに人気を得ている反面、その大多数が私生活では常軌を少々逸している訳で……。主役のチームヴァシュロンの面々も、彼らからの依頼(あるいはしょーもないお遣い)を度々受けることになる。かと思えば、一般市民も濃いキャラが揃っており、思わずツッコミを入れたくなるミッションもちらほら。
そのぶっ飛び振りは良くも悪くもPV詐欺の代表と言われるほど。特に欲を出したヴァシュロンが絡んだギャクシーンはカオス度が酷い。シリアスイベントはとことんシリアスなのだが……。
クロスオーバー作品「プロジェクトクロスゾーン」及び続編の「2」には本作から、ゼファー&リーンベル&ヴァシュロンが参戦。
他作品のキャラクターに負けず劣らずの個性的な振る舞いを見せている。2には上記3人に加え、カーディナルのガリジャーノンがNPCで登場している。