果心居士
かしんこじ
戦国時代に存在したと伝わる外法師。
他者を化かすことに長け、特に変身と幻術に抜きんでた才を持っていたとされる
果心居士とは、戦国時代に存在したと伝わる伝説の法師である。
概説
室町時代末期に登場した、生没不詳の謎の法師。
「七宝法師」とも呼ばれる。
愚軒著『義残後覚』によると、大和国興福寺に僧籍を置きながら、外道の法力で人を化かすことに長じてそればかり覚えてしたため、興福寺から破門されて在野の法師となる。
その後、織田信長に仕官することを志し、彼の前で幻術を披露して称賛されるも仕官は許されず各所を転々と放浪するようになった。
そのほか、豊臣秀吉・明智光秀・松永久秀・徳川家康など、時代の長者の前でその腕前を披露したと伝わる。特に久秀や家康とは既知であったともされる。
家康が齢を訪ねた折には88歳になると答えたとも。
しかしほとんどは江戸時代にまとめられた説話集に名を残すため、実在性は疑問視されている。